精神科ピアスタッフとあれこれ

こんにちは。統合失調症の林山将佐です。今日は仕事上の発見…というよりは、何か原点を見つめた日になりました。精神科ピアスタッフという業種で働いておりますが、どんな業種にも基本となるものがある…と思いました。

昨今、『障害者ピアサポート養成研修』などがありますが、そこで養成されるピアスタッフは「支援者としての側面もある当事者職員」という色合いで研修を受講します。「リカバリー」を軸に勉強して、ピアサポート活動の有効性を確かめ合うような…そんな研修だと思います。

だがしかし、ピアサポート活動というのはそれよりも手前に基礎があり、そしてリカバリーの花が咲くのではないか。そのように直感的な思いをしました。初見の当事者さんに「リカバリー」だと大上段に構えることは、何か違うと考えます。「リカバリー」で引っ張り出すものじゃなくて、「リカバリー」は徐々に醸成していくものなのでしょう。

当事者会や家族会に参加している内に思うことは、つまり今日の気付きは、先ずは「ツラい想いを話したい」「そんな想いを聴いて欲しい」というところが出発点であろう。原初的なピアサポートというのはこれじゃないのかな?と。そういう想いをしている内に先ず第一段階で肩の荷が降りるのでしょう。涙を流される方もおられるでしょう。この時に仲間≒ピアが見つかって生きづらさを分かち合う安心感を得ることでしょう。

そして第二段階として…いや第三段階と先々に続いていくものかもしれませんが、その先に病気を抱えていても人生に希望が持てること≒リカバリーがあることでしょう。僕の不勉強ゆえに学術的な整理について把握している訳ではありませんが、こうして第一・第二・第三…とリカバリーは醸成されていくのだと考えます。

多少なりとも今後の仕事に絡めるならば、現代日本社会で傷付いた方々が羽を休めるよう当事者会に出席する今、リカバリーが醸成されて地域社会に何か精神的な潤いになるように施策や業務を考えないといけない中で、では静岡県では圏域や市町に…むしろ市町で斯くの如く『精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム(にも包括)』というものについて現実的な1手3手を考えられるかどうか。

…なかなか難しい仕事≒ピアスタッフですが、そういう面白さがあることは強調してもし過ぎることはないと思いますので、早く後輩が出来ないかなぁ。と思った林山でした。

今日も良い日でした。来週も頑張るぞ。

弥栄