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ヘルドッグス(邦画:2022年:岡田准一、坂口健太郎)

ハイテンション・ハイスピードアクション映画!
本当にハイスピードですから、ガンガンストーリーが進みます!
ヤクザ世界の緊張感や世界観を現代テイストにアレンジして、緊張感のある138分間一気にダレることなくアッという間に駆け抜けます。

こういう作品を邦画でチャレンジしてもらえると嬉しくなっちゃいますね
最近では、プラピの「ブラッドトレイン」がハイスピードでガンガンきますが、ブラックコメディテイストなのでポップコーンもって気楽に観ましょう。

「ストーリー」

復讐のみに生きてきた兼高(岡田准一)は、その獰猛さゆえに警察に目をつけられ、関東最大のヤクザ組織へ潜入させられるハメに。
任務は、組織の若きトップ・十朱(MIYAVI)が持つ“秘密ファイル”の奪取。警察の調査で相性が最も高い室岡(坂口健太郎)との接触を手始めに、着実に、かつ猛スピードで組織を上り詰める。
次々に起こる新たなミッション、そして続々と明かされる驚愕の真実。

「見どころ」

岡田准一、坂口健太郎、北村一輝、松岡茉優、MIYAVIなど豪華配役。

まずは、アクション!
体を張ったシーンに、ガンアクション。
特に岡田准一が魅せる、キャリアの集大成のような格闘技をベースとした戦闘シーンは秀逸。
どこかの映画評論でも記載されてますが、大人の色気ムンムン。
エロいですよ。
この役は一回見てしまうと誰が変わってできるのかな。
繊細で重厚な演技、何を考えているのかわからない無表情を表す表情は役への理解と表現力の高さ。
そして、監督や演出に文句を言わせない貫禄。
大抵の監督や演出は分かりやすさを求め、演者は大げさをしがちです。
正確には「しがち」&「やらされがち」です。
象徴するよう北村一輝、坂口健太郎、松岡茉優など「ザ・極道」のようなセリフや演技となってます。まるで昔のヤクザ映画をみて抑えめに真似ている状態。北村一輝はガリレオ(沈黙のパレード)を直前で観ているので余計にもったいない感じがします。

坂口健太郎は下品な狂犬役。
アクションシーンでは新しいことに挑戦できる嬉しさと、暴力と殺しを楽しむ役への好奇心が感じられます。
岡田准一もよくアクションについて聞きにくると話してますね。
見せ場もたっぷりです。

正直驚きでしたが、MIYAVIがとてもよかったです。
美しいけれど危うい存在感で、もっと観たいとおもわせる引付ぶり。
この作品で一番の収穫でした。

画の撮り方は、ゴッドファーザーをオマージュ(って便利な言葉)したシーンが多いですが、劣化版という感じw
映画好きでもない限り思いもしないでしょうから、きっとスタイリッシュに感じられたと思いますし、好感をもたれたかと。
こういう監督の姿勢は大好きです。でもスタイリッシュを目指すと、1972年ゴッドファーザー、1974年ゴッドファーザーⅡ、1990年ゴッドファーザーⅢに回帰するというのはフランシスフォードコッポラ監督が偉大過ぎることを証明だと嬉しくも感激しました。

臨場感を出すためでしょうが、気持ち寄りすぎの画になっているので、もうちょっと!と個人的には求めたかったです。

可能であれば映画館でみてください。
できれば、もっとこういう邦画が増えると嬉しいです。

「余談」

演技指導についてですが、テレビドラマが邦画より格上に日本で位置付けゆえの弊害がでていると考えられます。
上手い、下手という話がテレビドラマ見る人からは出ません。
そもそも、テレビ好きな人が演劇やミュージカル、歌舞伎などを殆ど見たことがないからです。

また、日本のテレビは無料で、無責任な作り手&無責任な視聴者で成り立つという不思議なビジネスモデルの為です。
責任があるのは、内容ではなく資料率で広告主に貢献できたか?という点のみです。
例として、**が来た衣装がメンズファッションをけん引する、**の飲むチューハイがバカ売れする、というようなことで補完ができます。
最近はブームをつくれるような人もテレビから減ってしまい、インスタにあげるお洒落有名人のほうが影響力をもつようになり、テレビ凋落が加速してますがw

半沢直樹のように、数字を持っている俳優やジャニ、ダンスグループのアイドルをださなくてもドラマで勝負しようとすることが少ない。
テレビドラマは視聴者が家事といった他の事をしていても、理解できる演技とセリフを重んじます。
お金を払って集中して観る映画との違いがここにあります。
映画俳優とテレビドラマ中心で出る俳優が異なる点がここにあります。
ちなみに海外ドラマではペーパービューがあり、やはり日本とは異なります。


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