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デビッド・リンチの世界観に不可欠だった浮遊する音楽

56歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム第6弾!

「the vice of love」 JULEE CRUSE

1993年発売

本日紹介するのはジュリー・クルーズと言う奇才。

デビッド・リンチの映画が好きな人にはマストな存在ですが、一般の方は中々知らない存在。

残念ながら2022年に65歳でお亡くなりになり、人生で四枚しかアルバムは残して居ません。

私が彼女の歌声を初めて聞いたのは1986年のリンチ監督の(ブルーベルベット)という映画。

冒頭主人公がちぎれた耳を拾う所から始まる、唯一無二のリンチワールドの映画です(笑)。

その劇中に流れるのがジュリーの(Mysteries of Love)という曲でした。

怪し気で漂う様な浮遊感に一発で嵌りました。

作詞・作曲はリンチ監督と、アンジェロ・バダラメンティ―。

もうベストパートナーとなり、この後のリンチ映画は総てアンジェロ・バダラメンティ―がお音楽を担当する事になります。

ジュリーとの相性も抜群で、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した(ワイルド・アット・ハート)でも、この三人のコンビの楽曲は挿入されます。

そしてジュリーの名前を一躍有名にしたのが、このnoteでも以前紹介したTVドラマ(ツィン・ピークス)でした。

私自身も大嵌りしたし、音楽も最高で早速サントラも購入しました。

この作品ではジュリーはクラブのシンガー役で、画面にも登場し、一気に認知度が上がりました。

デビッド・リンチ&アンジェロ・バダラメンティ―、そしてジュリーのトリオでアルバムも二枚制作されました。

ファーストが(Floating into the night)、そして今作が二枚目となります。

もう全体通してリンチ&バダラメンティ―ワールドで、怪し気で浮遊感が半端ないです。

ツイン・ピークスで使われた曲は当然ですが、インストの楽曲に新たに歌詞を書いたものや、新曲が入ってますが、色合いは統一されています。

そこに乗るジュリーのキュートなんだけど、何処か不安定な歌声が更に怪し気な世界を作り上げています。

嵌る人は本当に癖になる世界観です。

皆様にはリズムはレゲエ調ですが、全然爽やかじゃないこの曲を(笑)。


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