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ホモフィリーとフェテロフィリー(「弱い繋がりの強さ」から考えるコミュニティの価値)

今日はソーシャルネットワーク理論の中心的存在である、ホモフィリーや弱いつながりの強さについて考えたい!半分酔っ払ってるけど!!

弱いつながりが強い?
はて、何を言ってるんだ?

スタンフォード大学の社会学者でありながら、ビジネス研究の世界に多大な影響を与えている人物、マーク・グラノベッターが1973年に論文で発表した「弱い紐帯の強さ(The strength of weak ties)」。こんなセオリーを見聞きしたことがあるだろうか。

社会学や組織開発に関心がある方は一度は目に触れたことがあると思う。
私は社会人2年目、24歳の秋にこの理論に出会った。

「弱いのに強いの?ナニコレ〜〜!?」
矛盾を感じるとそこに興味が湧く性分なもんで、自分の経験と照らし合わせながら調べていたら、とんでもない納得感に襲われたのを覚えている。

現在と過去を比べると、多様性認められやすい社会になり(まだ残す課題は多いが)、コミュニティが細分化しているよね。

人は、無意識に自分と似た価値観を持つ人に惹かれ親しくなる。それは自分が接するコミュニティにも同じことが言えると思う。

こうして価値観が濃くなり、思いと思いが織り重なって自己実現に近づいていく。
なので、多様性が認められた状態は大変に素晴らしい。

ただ、ここで気を付けたいのが「気づきの機会損失」が十分に起こりうると言う事。
同じ価値観の人が集まったらワクワクするし、一緒に実現してくのに最適なパートナーと出会えるかもしれない。

しかし、同じ価値観、似たバックグラウンンド、近い業界の人との関わりだけで行動すると近い観点でしか検討できず、創出される価値の大きさ(=ソーシャル・インパクト)は限定されてしまう。

例えば、地方自治体の課題解決をしたい時に、行政の人だけが集まり議論を交わしたところで、現状脱却には繋がらず現状の延長線上でしか検討できないだろう。ひどい場合は目の前の課題要因から目を背け、メンバーの愚痴や議会の仕組みに対する不満を語って時間を終えるといった具合だ。

(これじゃ何も変わらないじゃん!!笑)

ソーシャルネットワーク研究の中心的な概念に「ホモフィリー」というものがある。端的に言えば、「人間は似た者同士でつながりやすい傾向にある」という考えだ。その歴史は古く、1950年代から社会学の分野で研究されていたのだが、近年、盛んに経営学のネットワーク研究にも応用されている。

一方、同じ属性や価値観を持たないが利益があるためにつながろうとする関係性のことを、ヘテロフィリー(Heterophily)という。

類は友を呼ぶってのがホモフィリーですね笑)

ホモフィリーについt興味ある方は、ぜひ調べてみてください。イノベーションを考える上でも参照されている社会学の概念です。起源は私も追いきれていませんが、最近の研究では、ソーシャルゲームにおける類友現象なんか面白いかと、笑
One of the important observations made by social scientists is a tendency in social groups for similar people to be connected together (after all ‘birds of a feather flock together’). It has a significant impact on the value we get from social media (as often we hear similar voices and interact with like-minded people).

This phenomenon is called Homophily (meaning love of the same) 
(McPherson et al. 2001).

ここで重要になるのが、違う価値観の仲間を見つけ受け入れること。
自分とは全く違うバックグラウンドの人に相談したら、思わぬ気づきを得た経験ってないですか?

このように、自分とは違った価値観と出会い受け入れる事で、ソーシャル・インパクトを最大化させることができる。(もちろん他にも重要な要因は沢山あると思うがね。)

では、どのように自分と違った価値観や経験を持つ人と繋がることができるだろうか。

(これ、メチャむずいよね〜)

ここでタイトルにある「弱いつながりの強さ」について考えたい。

だから!弱いつながりってなんやねん!笑

世界標準の経営理論などの著書で有名な早稲田の入山教授は、HBRの連載(第27回)で、「学術的に確立された絶対的な定義・基準があるわけではない」とした上で、一般に「強いつながり」とは、接触回数が多い、一緒にいる時間が長い、情報交換の頻度が多い、心理的に近い、血縁関係にある、といったような関係を指し、その逆が「弱いつながり」にあたると記している。

弱いつながりの中で生きている人の方が効率よく様々な価値観や情報を集められるというわけですわ。時間も脳のキャパも有限なので、当たり前ですよね。

次にコミュニティの価値について考えたい。
一般的に、コミュニティというとサークルや自治体、ボランティア活動などをイメージするかもしれない。なんとなく同じ価値観や目的を持った人が集まり、活動しているような気がする、と思ってない?笑

それも正解だけど、今後のコミュニティに求められることは価値観と価値観を繋げる機能ではないかしら。

AさんとBさんの価値観をべん図で表現したときに、その重なりを見出し互いに認識できる状態を作ること。

このように価値観を繋げる上で、弱いつながり(浅いけど広いつながり)を持っている人の価値が高騰する。高騰し始めている。バブル直前ではないか!

ごちゃごちゃしてきたのでポイントをまとめます。これ以上書いてると楽しくなってきちゃうので、続きはYoutubeで語ろっと。

・似たもの同士では創出できる価値が最大化されない
・これからのコミュニティに求められるのは違う価値観を繋げる機能
・浅く広い関係(=弱い繋がり)を持っているの価値が急上昇

参考文献多数なのでちまちま追記していきます。

私は、色んな価値観を持つ人と人を繋げる媒介者でありたい。

ここまで読んでくださりありがとうございます(^^)!
これからもコミュニティについてアカデミックな知見をベースに実践的に学習していきます!


(毎月29日にやっているU29交流会の帰りの電車の中から)


これからもよろしくお願いいたします!
たにた

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