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長唄 俄獅子

俄獅子は「にわかじし」と読みます✨
俄とは?どんな演目でしょうか😄


あらすじ

江戸吉原の仁和賀(にわか)は廓の秋の行事の一つで、技芸を競いあったものでした。俄にもじって出来た曲がこの「俄獅子」です。吉原情緒がふんだんに描かれており、変化に富んだ名曲と言えます。各流派の振付も様々に廓気分にたっぷりの作品です。



廓の行事

冒頭にあるように「仁和賀(にわか)」は毎年9月に吉原で行われた行事で、江戸末期から明治にかけて盛んだったようです。

この「仁和賀」では芸者や幇間(たいこもち)が即興で踊りなどをみせその技芸を競い合ったのですが、そうしたもののなかから秀でた舞踊も出てきて今尚、踊られている作品が幾つもあるそうです😳
「女車引」もその一つなんだそう✨華やかな行事だったんでしょうね😊

その「仁和賀」を「俄」にもじって作られた曲で、吉原に入り浸っていた(😂)四代目杵屋六三郎が作ったとされています。



獅子のこと


獅子を取り扱ったものには、能の「石橋」を元にする系統と、祭礼や神楽の獅子舞による系統のものと2種類あります。
本曲「俄獅子」は後者に属するものです✨
前出の「扇獅子」も同じジャンルに属しています😄



曲について

江戸の吉原の廓の「仁和賀」の気分と廓の風情や風物を綴った内容で、屋台が吉原五町を練り歩く風景・禿の文使い・獅子舞・木やり・手古舞の踊り・クドキなど吉原のあれやこれやをふんだんに取り入れた変化のある曲に仕上げられています🙌

そして終わりに獅子の狂いを添えた曲の構成をとっていて、その狂いの部分のみ前述の能の「石橋」の詞章を真似た歌詞が用いられています。
とっても粋で華やかな演目です✨

各流派で様々な振付け・演出が行われています😄



立方(たちかた)

若柳紫穂利(わかやぎ しおり)

若柳紫穂利