「彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず。」

今回は有名な一節から書いていこうと思う。

戦うには前回に示したように、勝てる状態を作り出す必要があるが、まずはこの一節の通り、「彼を知る」ところから始める必要がある。

この「彼」とは誰を指しているだろう。

お客様のことだろうか?それとも競合他社のことだろうか?

もちろんその両方であることは自明である。ではどこまで知れば良いのか?この方法は?と考えることが大事だと思う。

まずはお客様から示していこう。

必要な情報とは何だろうか?

営業の方ならよく言われているのは「ヒト」「モノ」「カネ」と言われているだろう。それぞれについて私が思うことを書いてみた。異論はあるだろうが参考になると嬉しい。

・ヒト

 これは担当者も当然だが、どこまでの決済(上司)で決まるのか。また、その方法などの公式的な情報。

 そのほかには、先に示した人物がどのような指向を持っているのかなど、性格的なところなど機微な情報など。これらは実際にコミュニケーションをとり、相手の表情や実際の行動など、さまざまな観点から分析していくことが重要だと思う。

・モノ

 お客様がどのようなモノを欲しているのか?と考えがちだが、実際には何かを「解決」して欲しいのであり、製品はあくまでも手段と言うことである。

 手段に過ぎないにも関わらず、あたかも製品が全てを解決するかのように話していないだろうか?製品の特長ばかりを話していないだろうか?

 お客様は製品が欲しいのではない。それを使って何ができるのかを知りたいのだ。

・カネ

 お客様の予算が一番わかりやすいと思うだろうが、やはり簡単には正確な情報を捉えにくい情報である。

 安く買いたいと考えていることは多いが、こちらの製品やサービスが予算を超えていても「欲しい」と意思表示されることもある。

 絶対に動かないものではないのでそのつもりで情報収集することが大事だ。


 ヒト、モノ、カネ これらのうち少なくとも2つの情報をしっかりと捉えることで「彼を知る」のうちお客様を理解することに繋がってくるだろう。


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