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隠れ家な本格派。

みんな、生きてる?
と、新卒の同期たちに安否確認したくなるような、てんやわんやな毎日。
日中一人っきりで外回りをする不安、詰めの甘い自分への落胆は尽きない。

大人の階段を一段一段、登っていることを実感する日々である。
そんな中、毎日のランチタイムには全ての雑念から逃れて、ごはんだけを楽しむ。

最近、密かにお気に入り認定したお店がある。
通りに備えられたチョークボードをよく読まなければ素通りしてしまいそうな、
ビル二階にひっそりと店を構える、本格中華料理店。
一見ちょっと強面だけど所作は丁寧なおじさまが、ひとりで切り盛りされていて、
レストランというよりは食堂という言葉が似合う。

なんといっても、コスパが素晴らしい。
ランチメニューのほとんどが、十分おなかが膨れるボリュームで、800円。
ありがたや。。むしろ、いいの?と聞きたくなる。

それでいて、もうめちゃくちゃに美味しいのだ。
野菜の切り方、火の通し方、味の組み合わせ方を計算し抜かれた熟練の味がする。

サムネの、鶏と野菜の炒め定食。茄子が主役級の美味しさだった。
ふわっと溶ろける茄子に、プルンとジューシーな鶏、
ピーマンと玉ねぎは、シャキッと食感の輪郭はしっかり残されつつも、
青臭さはさっぱり消されていて、味もしっかり染みている。

縞模様のようにランダムに皮が剥かれている茄子を見て、
「こうやったら味染みやすくなるのか!!今度やってみよう!」などと
料理初心者なりに考えたりしてみる。

家庭料理がとんでもなく美味しい人は、こういう小さいきっかけから沢山ヒントをもらいながら、自分の作れる「美味しい」を更新し続けているんだろうなぁ。
私も、ちっちゃいことから頑張ろう。

2回目。カウンターってのがまた良い!

再度来店したときに頼んだ、春雨とお肉の炒め定食。
限りなく普通に見えるけど、これ、頬張った時の
暴力的なまでにガツンと香るごま油がすごい。良い仕事してる。

絶品中華ランチをカウンターでひとり満喫している営業女子。
悪くない。私も大人になったもんだ。

これからも、社会に揉まれて気持ちがささくれる時が
数えきれないくらいあるだろうけど、そんなとき、
おじさまの作る中華定食に、心救ってもらおう。

訪れたお店:チャイニーズダイニング龍皇(世田谷区奥沢)

coco



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