「おかん」からの処方箋~17年間の闘病日記~③


衝撃的なワード

自宅でくつろいでいるときに、おかんは僕を呼んだ

少し顔は暗い感じで、重苦しい雰囲気だった。

「お母さんは癌になりました。保険とかは入ってるから、あんたの学校代とかは大丈夫やから。心配せんでも」

的な言葉だ。

「ん?、おかんは何を言うてんやろか」という思いだった。

癌?

死ぬん?

20歳ぐらいの僕は、癌という病気は知っているがどういう病気かまではわからなかった。
だけど、一つだけ言えたのは、、、、、
癌は死ぬ病気ってこと

それから、兄弟と父親とそろって癌の話、手術の話をしたと思う。

おかんとおとんはきっとすでに話し合っていたのだろう。

二人は意外と冷静だったから。

ここから癌という悪魔が我が家に住み着いたのだ。

どのようにおかんと接したら良いかわからない

癌になったおかんとどう接したら良いかわからなかった。
自宅でご飯を食べてるときも、テレビ番組で病気の番組やドラマの死の場面ではチャンネルを変えたりした。

話も癌の話をしないように注意していた。

僕は高校卒業後、芸術系の専門学校に通っていたからその話をしたり

できるだけ、癌や病気に触れることないように気を使っていた。

今思えば、おかんの心配以上に
僕が怖かったんだと思う。

おかんが死んでしまうのではないか?
手術をしても治らなければどうしよう?

とにかく、不安でたまらなかった。

おかんが癌になった

その事が、家族にとって1回目の精神的ダメージだった

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