ポエム 機関車

わたしは汽車の中にいる
昔から乗り物嫌いだ
酔うこともするが
とにかく閉じ込められる事について気に入らない
車両の中には誰もいない
田舎だから当然のことだと
自分に聞かせる様に一人で呟いて
中国のどこかで走っている
台湾かな?浙江?上海?天津?
車掌さんが遅刻した
汽車はもう既に走っているなのに
残念ながら、あの走って
汽車を追いつきたい、帽子を左手で握っていながら
残念そうな禿頭
あの車掌さんへサヨナラの言う様に手を振る
窓から
ああ、そして「ここは中国だから、汽車ではなく火車」のおちは出ない、
どこの三流落語家だよこんなに酷いダジャレとは
ああ、「瘴気を放す火車」は走っている
灰色の雑草で蔽えた緑色の野原を超えて
終点は海の見える場所でしょうか?
昔の見た漫才アニメを思い出す
同じ目に会った貧乏浪人野侍が最後汽車を降りて
海の様な場所にたどり着いたけれど
太陽の光が輝き過ぎて
見えるのは反射された自分の視線だけだと
思い出した
そうだ
老虎(タイガー)の斑紋ごとく
夜の炎の燃える森で見た
あの目だ
でも、とても良い
この機関車の予定調和された線路より
我が飛び降りた
ああ、飛んだ
我が鷹だから
最初から飛べばいいちゃない?
あの様に、空で
生まれたから直ぐに
あの美しい海と、
虎の輝く炎の森の様な目を
彼女を見えれるなのに
空と大地
鳥と
虎という「真実(アムリタ)」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?