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合同会社の作り方

こんにちは、合同会社貴香のニシムラです。
明後日からついにGWですね!
コロナ規制もかなり緩和され、羽を伸ばしてお出かけされる方も多いかと思います。
どうか事故だけは気を付けてご安全に!

さて、合同会社を設立して早2か月が経とうとしています。
今回は合同会社を設立するための手続きの流れを、備忘録として書きます。
【法人設立申請届を法務局に提出するまで】の話です。

あくまでも私個人の意見であり、私の場合なのですべてがこうとは限りませんが、今後起業をお考えの方の参考になればうれしいです。
目次は次のとおりです。

なんで法人化?

私は法人設立届を提出する1週間前まで会社員でした。
通販事業は会社でなくとも、「個人事業主」で始めることもできます。
むしろ普通は個人事業主で始めて、利益が1000万いったあたりで節税対策として法人化する流れ一般的な流れなのかなと思います。

それでも法人化を選んだ理由は①自分の理想を具現化するため、②信用を得るための2点です。

1.自分の理想を具現化するための手段

法人化すると、あれも手続き!これも手続き!
会計処理は複式簿記だし、楽しいですがややこしさはありますね。
自分が稼げればいいだけなら絶対に個人事業主を選択したと思います。

いや、もちろん私だって、お金とか身長とか股下も欲しいです。

だがしかし!
それよりも私が欲しているのは、自分の理想を具現化した未来であり、その未来とは大好きな伝統工芸品が存在し続け、日本らしい姿で世界に確立する100年後の日本です。

日本は人口減少も労働力の低下も止まらない
若者は海外で働いた方が稼げることを知り始め、国外への労働力の流出もとっくに始まっていますよね。
日本の土地は海外の富裕層が買い始め、ただでさえ狭い国土がさらに狭くなっていくような感覚があります。

「日本人が日本で日本らしい生活ができなくなる未来」
これが、すぐそこまで来ているかもしれないことに私は非常に危機感を覚えています。
それを阻止したいがために「日本にしかないモノの価値を高める」ことに本気になろうと思ったのが法人化する最大の理由です。
自分を追い込みたいんです。

2.信用を得るため(営業活動がしやすい)

私たちは作り手の方から商品を仕入れる「仕入れ販売」なのですが、何者でもない「個人」と取引してくれる方は限られます。
また、昨今Eコマース市場はどんどん拡大しており今後も更に大きくなる見通しですが、それと比例して「ネット通販詐欺」も増えます。
その犯罪が多くなればなるほど、ネットで買い物をすることに警戒する消費者は増えるのでは?
そうなった時、果たして「個人がしている通販サイト」から買おうと思うでしょうか・・・・。
答えは言わずもがな、だと思います。

個人時事業主、法人化どちらにするか迷われた方は、日本政策金融公庫の「創業の手引き」をぜひ参考にされてみてください。

必要なものを用意せねば!

●定款

必要書類を揃えて法務局にオネシャス!と提出すれば法人設立できるらしいゾ!と知った私は、「freee会社設立」で定款(会社の規定事項のようなもの)の作成に着手しました。

ちなみに「freee会社設立」を利用する際、登録は無料です。
定款の作成をすると行政書士のチェック(承認?)をする手数料で5000円ぐらいの費用がかかります。
そのまま「freee会計」を契約するとこの手数料は無料になります。

定款の項目に「社名」「本店所在地」「資本金」「事業目的」・・・

意気揚々と始めたのはいいものの・・・
いろいろと決めないといけなくてですね(当たり前)
ちなみにこの定款、内容を変更する時も費用が発生するのでお気を付けください。(とくに事業目的)
会社の規模によっては定款に記す内容は細かくした方がいいので、行政書士など専門の方に作成をお願いしたほうが良いですね。

・会社名
相棒と結構サクッと決めました。
社名である「貴香(きこう)」に込めた意味は以下の通りです。

貴香ってこういうこと

・「本店所在地」どこを会社として登記するか?
住んでいるアパートは住居として契約しているので登記不可!
じゃあ自分の実家?いや隣町になると市の補助金が申請できないから却下!
事務所使用OKの物件を借りることも考えましたが、そんな時間もお金もかかる事していられない・・・
結果バーチャルオフィスを契約し、そこを本店所在地として定款に定めました。
バーチャルオフィスとは実際のオフィスを構えずとも事業に必要なオフィス機能の一部を利用できるサービスで、私は「ワンストップビジネスセンター」を利用しました。
郵便物の転送はもちろん、場所によっては会議室の利用もできます。
契約から利用までの所要日数は1~3日ほどでだったので大きな足止めを食らうこともありませんでした。

・資本金
自分の財産ギリギリまで出資するのか?迷いました。
法人化すると自分が出したお金とは言え、会社のお金になりますので好き勝手に使うことはできません。
自分もしくは会社、お金に困った最悪の場合「会社から役員(自分)に貸す」のと「役員(自分)から会社に貸す」のはどちらが正当性があるのかを考え、後者だなと思ったのでとりあえず最低限の出資をしました。
資本金を決定したらお金を会社用として使用する個人口座に移動。
入金が分かる通帳のページを証明としてコピーし、定款等と一緒に法務局へ提出します。
お金をおろす際は額が額だからか、マネーロンダリングとか悪いことに使うわけじゃないです!的な書面を金融機関で書きました。

・電子定款にするためにCD-Rに焼く
これが地味に面倒くさかったんです・・・・。
定款を紙ではなく、電子で提出すると費用が掛からないので電子定款にしましたが、定款を作り終わったあとにCD-Rに定款データを落とさないといけないことを知りました。

ということは外付けハードディスクが要るじゃないか・・・持ってないよ

家族が外付けHDを所持しており無事にCD-R(100均で購入)を用意できましたが、危うく無駄な出費をするところでした。
CD-Rって久々に聞きましたよ・・・時代は進んでるんです・・・USBにしてください・・・

●個人の印鑑証明書

銀行印として個人の印鑑は持っていましたが、実印登録してなかったので役所に印鑑登録しに行き、そのまま印鑑証明書を発行(機械で発行したら1枚10円)しました。

●会社の印鑑

会社の代表者印が必要になります。
私は遠藤憲一さんが好きなので(無駄情報)ハンコヤドットコムで実印・銀行印・角印を発注しました。印鑑代は2万弱でした。

●その他

特筆することはありませんが、他に提出した書類は以下の通りです。
全てfreee法人設立で用意することができます。

・登記申請書
・登録免許税納付用台紙
・就任承諾書
・代表社員、本店所在地及び資本金決定書
・払込みがあったことを証する書面
・OCR用紙
・印鑑(改印)届書
・定款が入ったCD-R

法務局へ行こう

必要書類は揃った!ということで事前にチェックしていた大安の日に申請届を法務局へ持参して提出しました。
この場合設立日は窓口へ直接した日となります。
届け出はオンライン申請もできますが、設立日をこちらで指定できない(オンライン申請は処理?された日になったような)ので直接持っていきました。(縁起が良いって大事)
法務局についたら、収入印紙6万円分を購入して用意した台紙に貼って提出です。
その場で細かく書類内容をチェックされるわけでもなく、「いつ登記完了予定です」と書いてある受付用紙を渡されますのでそれを受け取って終了です。

押印に慣れておくべし

書類を用意する過程で個人の印鑑、会社の印鑑も押印する回数が結構あります。
押印のプロみたいな方(?)は楽勝だと思いますが、私みたいに慣れてない方はうまく押印できるように練習したほうが良さそう。
しくじると書類自体を書き直したりする必要も出てくるので、無駄なコストがかかります。

実際、法務局に提出した「印鑑(改印)届書」の押印不備で、後日呼び出されましたので・・・
再び訪れた法務局で、ハンコ押した状態のまま

「これいけてると思います?!もう離していいと思います?!?!!」
「いけてると思います!薄い分にはデータを濃くできるんで!!」

と、職員の方とわちゃわちゃしながら押印しまくりました。
ちなみに「印鑑(改印)届書」の押印欄は枠内なら何個でも押していいそうです。

押印データは濃くできる。薄いよりにじむのがアウト

まとめ

一連の流れで印象に残ったことを中心につらつらと書き連ねましたが、いかがだったでしょうか。
設立申請届まで出し終わった感想としては「楽勝」!
厄介だなとか面倒だなと思ったことはありますが、申請書の書き方など「言葉の意味が正しく理解できれば」何てことないです。
何でも調べると公的機関が記載例を提示してくれていますので「法人設立はハードルが高い」と思っている方は安心してほしいと思います。

合同会社の設立に関して分からないことがある方は遠慮なくコメント等で聞いてもらえれば、分かる範囲・答えられる範囲でお返事させていただきます。
ここで出会ったのもきっと何かの縁~~~

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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合同会社貴香について

記事担当:西村

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