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創作が停滞しているときに試せること3つ

長く書き続けていると、いつも同じような作品を書いてしまい、次第に停滞してくるものです。

今回は「なんだか停滞してるなあ……」と思ったときに試せるちょっとしたコツをご紹介します。



試せること3つ

停滞したときに試せることはたくさんあるのですが、今回は3つほどご紹介します。

  1. 2倍の結果を出すと考える

  2. ターゲットを変える

  3. 得意技を封じる


それぞれ簡単に見ていきましょう。


1.2倍の結果を出すと考える

1つ目は2倍の結果を出すと考えることです。

この場合の結果というのは、商業作家なら売り上げ部数でしょうし、ネット小説サイトに公開しているならブックマーク数、noteなどに書いているならスキやいいねの数になります。


「結果を20%上げる」などと小さく考えるのではなく、結果を2倍、3倍にするにはどうすればいいか考えてみましょう。


「結果を数%上げるには?」と考えると、「ここを修正して」「主人公をこうして」「もっと表現を洗練させて」などといった小さな改善案を出してしまいがちです。

これらは現状の延長であり、停滞を払拭するには弱すぎます。


ですが、「2倍、3倍の結果を出すには?」と大きく考えると、小手先の改善では達成できないことがすぐに分かるでしょう。

何かを抜本的に変えない限り、2倍、3倍の結果を出すことは絶対に出来ないからです。


たとえば私なら、「2万部売るためには?」と考えると、相当大きく何かを変えざるを得ません。

私がいるジャンルでは、文庫で2万部を売るのは至難の業です。

現状の売れ線を書いても、そこまでは届かないでしょう。


王道のやり方は、読者がまだ自覚していない欲望を見つけて、そこに切り込むことでしょうね。

もうちょっと卑怯なやり方としては、Youtubeなどですでに再生数を稼いでいるコンテンツをノベイライズさせてもらうとか(交渉して)、そういう方法があるかもしれません。


とにかく「2倍、3倍の結果を出すには?」と考えると、現状を打破するようなアイデアを出さざるを得なくなります。

本当にやらなくても、仮に考えてみるだけで、かなりアプローチが変わるはずです。

2倍というのは相当なインパクトなのですね。

仮に考えてみることはすぐにできるので、ぜひ試してみてください。


2.ターゲットを変える 

2つ目はターゲットを変えることです。

ターゲットというのは想定する読者のことです。


そもそも、自分の作品を読む人がどういう人なのか、ちゃんと想定していますか?

読者像が定まっていないなら、この機会にちょっと考えてみるのもいいと思います。


まずは以下くらいを考えてみるといいでしょう。

  • 性別: メイン読者は男性? 女性?

  • 年齢: どのくらいの年齢層?

  • 属性: どういう属性の人?(社会人、学生、そのほか)

  • 好み: いつもはどんな作品を読んでいる?


ところで、あなたの作品は、だいたいにおいて、いつも同じターゲットに向けて書かれていると思います。

そのターゲットを試しに変えてみると、作品全体を考え直す必要が出てくるでしょう。

これはかなりの刺激になるので、停滞を払拭するにはうってつけです。


オススメは年齢層を変えることです。

私は作家志望者だったとき、児童向けの新人賞に送ったことがあります。

もっと分かりやすく書くための練習のつもりで送ったのですが、とても勉強になりました。


学習の機会として新人賞を使うのは、たいへん良い方法だと思います。

締め切りや規定もありますし、もしかして受賞するかもしれないという楽しみもありますしね。

良い刺激になると思うので、興味があれば試してみてください。


3.得意技を封じる

3つ目は得意技を封じることです。

小説は主に以下の要素で構成されています。

  • 文章

  • ストーリー

  • キャラクター

  • アイデア、設定

  • テーマ


あなたはこの中で、どれか得意なものを前面に出して作品を書いているはずです。

たとえば「文章が得意」と思っているなら、美麗な文章で勝負しているでしょうし、「ひねったストーリーが得意」と思っているなら、どんでん返しなどで新人賞に挑んでいるかもしれません。


ところで、自分が思っている長所と、他人から思われている長所が一致しないことはよくあることです。

それどころか、逆になっていることも多いのですね。

つまり、こういうことです。

  • 自分が思っている長所 = 他人からは短所に見えている


例を出すとわかりやすくなります。

たとえば私は「落ち着いていること」を自分の長所だと思っているのですが、他人からは「表情に乏しく何を考えているか分からない」と思われているようです笑

あなたも周りの人に聞いてみるといいです。

長所と短所が逆になっていて、けっこう驚くと思います。

このように、自分が思っている「得意なもの」というのは、えてして他人からは「良くない点」として見られているのです。


小説も同様です。

あなたが得意だと思っていることは、他人から見たら、悪い点と捉えられている可能性があります。

つまり、得意なものを前面に出せば出すほど、読者からは敬遠されているかもしれないわけです。

ではどうすればいいのでしょうか?


実は、自分の長所が、他人からは短所に見えているように、

  • 自分が思っている短所 = 他人からは長所に見えている

ことが往々にしてあります。

あなたは「文章が苦手なんだよなあ」とか「ストーリーが単調で……」と思っているかもしれませんが、そここそが、読者からは「朴訥な文章で好感が持てる」とか「話が分かりやすい」と思われている可能性があるのです。


ですから、やることは単純です。

  1. 得意な要素を打ち出すのは控えめにする

  2. むしろ、不得意な要素を前面に押し出す


まずは1の「得意技を控えめにする」くらいから試してみるといいです。

そして、感触を確かめてから、2の「不得意だと思っている要素を押し出してみる」のがいいでしょう。


私もこの手で受賞した口です。

得意だと思っている要素ではなく、せめて、ほかの要素でも勝負しようと考えてみると、思いがけない結果が出るようです。

これはけっこう勇気がいるので、「どうしても現状を打開したい」と思ったときに試してみるといいでしょう。


今回のまとめ

「創作が停滞しているときに試せること」でした。

  1. 試せること3つ

    1. 2倍の結果を出すと考えてみる

    2. ターゲットを変えてみる

    3. 得意技を封じてみる

  2. 2倍の結果を出す
    大きく変えないと絶対に2倍の結果は出ない
    仮に考えてみるだけでもアプローチが変わる

  3. ターゲットを変える
    読者を定めていないなら、まずは想定読者を考える
    年齢層の違う新人賞に出すのがオススメ

  4. 得意技を封じる
    自分が思う長所は、他人からは短所に見えている
    長所を控えめにし、むしろ短所を押し出してみる

「最近、創作がつまらないなあ」
「どうも書く気が起きない……」

そんな風に思ったときにも使える方法です。

簡単なのは「2倍の結果を出すには?」と考えることでしょうね。

こう考えるだけで、かなり大胆な方法を思いつきます。

ぜひ試してみてください。

それではまたべあー。

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