無駄に毎日を溶かすようにベッドに溺れる生活が続いた。久しぶりに着替えて外に出るとちょっとだけ冬の匂いがして、それが予想以上に心をきゅぅっとさせてしまって今年の冬が不安になった。今年の冬をちゃんと生きられるかなんだか考えてしまった。いつにも増してさみしい。

引っ越しの日。

🚛

昭和と平成が混ざったみたいなキッチンの横に冷蔵庫と電子レンジと炊飯器を並べた。カーテンをつけて洗面台に歯ブラシを立てた。
こうして一人暮らしできるまでに季節は夏から秋になっちゃったけど、死にたい気持ちはほんの少しだけ薄くなる時間もできた。これからは、暴力も暴言もない生活であってほしいな。もう一生、そういうものから離れるというか完全に切りたい。観たいと思った金ローの映画が観れたり、冬にはM-1で笑えたりするくらい心が生き返ってほしい。誰かがこれから金ローでディズニー映画やるって言ってた気がする。
冷凍うどんを冷凍庫に入れておいたから少しは大丈夫だって願ってる。


ほんとはね、時々、中学2年で家族と暮らせなくなるのも、高校3年の受験期に一人暮らししなきゃいけないのも、なんで自分がって思っちゃう。普通の家で普通の人と普通に暮らしたかった。はるが可愛かったらこんなことにならなかったのかなとか、思うけど、思うけど、今は生きるを続けなきゃいけないって思ってる。こんな気持ち、すぐには折り合いつけられないしね。

全部が不安だ。
治りかけてた躁うつ病は結局体をだめにしたし、あの夏のことで大人をちゃんと信じることはできなくなった。公共機関も、親も、病院の先生も。元から信じてたわけじゃないけど、やっぱり信じてたみたい。大人になるのが嫌だな。これまで見てきた大人に良い人なんかいないのに、そういう人達の仲間になる。すごくこわい。
この世界で生きるのは辛いから、毎日夜ご飯作ってスーパーカップ冷やして待ってるから誰か一緒に暮らしてほしい。募集中。猫になりたい。

🐈‍⬛

受験勉強もできないし、動くのも本当に辛くて、今こうして生きようと思って書いてる間にも目が濡れてきちゃう。むずかしいね、生きるの。

はるの人生は全部全部、元からあるものじゃない。普通に生活できる場所も自分で作ったし。マイナスからのスタートが多すぎた。今思ったら小学生で円形脱毛症にも心因性失声になるのもおかしかった。
今は愛とか信用とか分かんなくて気持ち悪いけど、ちゃんとした大人になって、大切な人、もの、場所、居場所、一つひとつ作らなきゃいけないし作りたい。もう実家にも帰れないし、今のはるには帰る場所が分からないから、大人になって自分の力で生きたい場所を作りたい。大切な人作って大切な人と普通に居られるようになりたい。

🌷あの夜に全部が壊されちゃってもう全部無理になってた私に言葉をくれたみなさん本当にありがとうございます。大人になるたったふたつの希望のひとつは、この島を出てみんなと同じ場所で生きたいっていう目標? 憧れです。こんな素敵で落ちた心を掬ってくれるような言葉をくれる人と同じ場所にいられたらどれだけ良いだろうなって思います。こんな世界のちょっと素敵な顔、直接見てみたい。
もうひとつの希望はおばあちゃんをディズニーに連れてくこと!

ごみ出すために早起きしたから眠くなってきちゃった。少し寝たらまた生きよう。炊飯器で炊き込みご飯とお粥作るまでは日々を続けなきゃね。