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日記 2024.5.10(金) 楽しい草むしり。

6時半過ぎに起床。初めて玄米を圧力鍋で炊いてみる。30年以上前の実家の圧力鍋は未だ現役。この間ネジが外れたらしいのだけれど、お父さんが直してくれたらすこぶる調子が良くなってまだまだ活躍してくれそうだ。

玄米も炊けて朝ごはんを食べながらお父さんと今日のスケジュールを確認する。お父さんは10時から出かけるのでそれまでに畑に畝を作っておこうということになった。洗濯機を回して、朝ごはんの洗い物を済ませ畑に出る。かわいい動きの畝を作る機械の力を借りながら畑を整えていく。お父さんの動きには無駄がない。畑仕事は無駄があるとすぐに疲れてしまう。1時間半くらいしたところでお父さんは出かける準備をするからとあっという間に離脱した。わたしは畑がちょうど楽しいくなってきたころだった。

よく分からない部分は勝手にやらないことにして、畝をかためる作業を完成させる。周りの草が気になったのでぬいておくことにした。手でぶちぶちと草を切ってまとめていく。抜いたばかりの草を畑に混ぜると虫がわくらしい。乾燥させてから使おう。草むしりが楽しくてやめられない。畑にいるとアドレナリンが出るというか、やたらと元気になる。だからこそやめ時を見極めるのが大事なのかもしれない。

まだまだ畑仕事をしたいと思いながらお昼ご飯の支度をするために台所に戻る。油ぞうめんを作ることにした。大体準備をしておいてお父さんを待つ。なかなか帰ってこないので外のベンチに座って本を読むことにした。静かに本を開いて読んでいると、いつのまにか目の前に一匹の猫が現れた。お母さんがたまに遊びに来ると言っていた猫はこの猫か。猫はいつも来ていますという雰囲気で畑を歩き、草むらでトカゲらしきものをくわえて去っていく。あまりにも日常的な、という猫の行動に、思わずわたしがお邪魔してます、と言いそうになる。どこにいくのか気になり猫の跡を追ってみるがあっという間に山の中へ消えてしまった。まだらグレーの可愛い猫だった。

まだお父さんは帰らない。油ぞうめんにねぎっぽいものがほしくてノビルを探してみることにした。畑にたくさん生えていたノビルらしきものはどうやら違う植物らしい。家のまわりをぐるりと回ったけれど結局ノビルは見当たらなかった。諦めて家に戻るとまたさっきのまだら猫が庭を歩いている。いつも留守の実家で遊び回っているらしい。今度こそどこへ行くか追いかけてみたい。我がもの顔の猫の後ろをゆっくりと追いかける。あまりにも気づかないのでおーいと呼びかけてみたら、びっくりした顔でこちらをみてからささっとまた山の中へ行ってしまった。

13時ごろ帰ってきたお父さんとお昼ご飯を食べる。油ぞうめんはちょっと味が濃くなってしまったけれど美味しい。出かけた先での出来事を楽しく話してくれるお父さん。

昼寝をしてから夕方また畑に出る。なすときゅうりを植えておく。お父さんにはお父さんの植え方というものがあるらしく適当に植えようとするわたしを許さない。ひとまず従ってやってみる。お父さんのやり方だと、植える時にはものすごい水が必要のようだ。
野菜たちはポットから解き放たれ地面からたくさんの水分と栄養を吸ってこれからぐんぐん大きくなっていくのだろう。できればずっと成長を見守ってみたい。
草むしりの続きもしておく。とにかく草むしりが楽しくて仕方がない。むしった場所には道ができ、畑の端にはどっさりと積み上がる雑草の山。散髪するみたいに気持ちがいい。気持ちよく抜ける子、太くしっかりと根付いている子、雑草にもいろいろある。カマを使うのがいいのかもしれないけれど、手で感触を確かめながら抜くのが楽しい。

いい汗をかいた。畑仕事をするとなんというかしあわせになれる。誰にも褒めてもらえなくても全然、大丈夫。ただただ気持ちがいい。植えた野菜に気持ちが伝わっていればどんな植え方でも必ず応えてくれるような気もする。

お母さんが旅行から帰る前にお風呂に入っておく。お父さんが入り、その後わたし。夕飯は玄米とお味噌汁と冷やっことザワークラウトにしよう。お母さんが帰ってきたらすぐに食べられるようにしておく。

帰ってきたお母さんはたのしかった旅行の話をすぐにわたしたちに聞かせたくてたまらない様子。お土産の穴子寿司も食卓に並べてひとまず乾杯、話をきく。そういえば年末年始はお父さんは病院だったから久しぶりの3人の食卓だ。なんでもない夕飯の時間が戻って嬉しい。

畑の疲れをとるためにもストレッチをして布団に入る。畑の魅力とはいったいなんなのだろう。まだ始めたばかりたがら楽しくて仕方がないのかな。ああ、はやくまた畑仕事がしたい、はやく明日にならないかなと思いながら目を閉じる。

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