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対人不安に悩んだ日々

新しい会社、新しい人々との出会いにワクワクしつつも、人付き合いが苦手な自分に悩んでいました。何が苦手なのか、自分でも理解できずに何十年も過ごしました。その結果、新環境に適応できず、心が疲れてしまいました。そこで、『「対人不安」って何だろう?』という本を読むことで、行動を起こすことを決意しました。

新たな学び

この本を読むことで、自己理解を深め、具体的な行動につなげる方法が見えてきました。心が疲れた時には信頼する人へ相談する一方で、何より自分が何を望んでいるかが重要だと感じました。自己理解を深めるために学んだことを、これから紹介していきます。

日本と欧米の文化、価値観の違い

日本は「間柄の文化」、欧米は「自己中心の文化」と表現されています。
例えば、「人間」という日本固有の言葉は、「人の間」つまり「間柄」を示しており、人々はお互いの関係性の中で生きていると表現されます。
また、主語の使い方や情報の伝え方にも、その文化の違いが見て取れます。

主語の使い分けが、間柄を重視する日本人らしい!と感じました。相手に合わせて主語を変えることが、コミュニケーションの疲れの一因かもしれません。
また、伝え方や語尾の使い方も見てみると、それらが日本人らしい!と思い、興味深く感じました。

また、考え方や、自己観(自分とは何かという問いへの個々の答え)についての違いも示されていました。

日本の例を見ていくと、他人が中心となる前提が多く、これが日本人らしいと感じました。私自身の考え方もこれに似ており、共感しました。他人に対する意識が強いと、次のような考え方が出てきます。

  • 人からどう見られているか?

  • 人からどう思われているか?

  • 人から嫌われたくない

  • 何か見下されているか?(これが過剰になると自意識過剰になる)

しかし、これらを過度に気にすると問題となり、逆に全く気にしないと空気を読めない人と見られがちです。だからこそ、これらを適度に気にするバランスが重要だと認識しました。

対人不安の正体

この本では、対人関係の場で生じる不安を定義しています。
例えば、「うまく話せるかな?」や「何を話せばいいのかな?」といった不安です。その上で、不安を感じる人の心理的な傾向についても紹介しています。

  • 新しい環境に慣れるのに時間がかかる

  • 他人の視線が気になり、仕事に集中できない

  • 照れ屋である

  • 人前で話すときに不安を感じる

  • 多くの人がいる場では気を使いすぎて疲れる

  • 他人からの評価を気にしすぎて不安を感じる

これらの傾向があることから、対人不安の根幹は「自分が他人からどのように見られているか」という意識にあると言えます。対人不安が強い人は、他人から良く見られたいという願望が強い一方で、自分を望ましい形に映す自信が少ないと紹介されていました。また、性格がはっきりしている人は、自分自身も他人も自己イメージに合わせて行動するため、それが気楽さに繋がるかもしれません。

不安を和らげる方法

この本の中でも特に重要な部分ですね!
整理してみると、以下のようになります。

  • 前提として

    • 日本人は全般的に対人不安を抱えているということを認識しておく

    • 対人不安は自意識問題である

    • 自己注視は対人不安を増幅させる

    • 合わない人とは必ず存在するので、それを受け入れる

  • 心構えとして

    • 他人の視線は適度に気にする

    • 相手も同様に気を使っていると考える

    • 自己開示により、相手に信頼感を抱かせる

    • 自分が他人からどう見えるかより、相手自身を見る

    • 気を使うことは自分の長所と捉える

    • ありのままの自分を受け入れる(自己受容)

  • 技術的な側面

    • SNSから距離を置く

    • 自分が目指す姿を明らかにし、それに向かって行動する

    • 不安をポジティブな形で利用する
      (不安が慎重な行動を促す時、それはプラスになる)

日本という関係性重視の文化の中で生きていく私たちにとって、他人を気にする傾向は避けられないように思います。しかし、気にしているのは実は自分自身で、自分の考え方を変えることで対人不安を軽減できるのではないかと感じました。ただし、その変化は一朝一夕には起こらないでしょうから、少しずつ進めながら、定期的に自己反省することが大切だと思いました。

用語について

この話題について他の人と話す際に、覚えておくと便利な用語がいくつかありますので、それらを紹介します。

  • 自己開示

    • 自分の情報を他者に率直に伝えることです。自分の強みだけでなく、悩みや弱点、過去の失敗なども含めて、ありのままの自分をさらけ出すことです

  • 敵意帰属バイアス

    • 他者の言動を敵意に帰属させる認知の歪み。
      あの人があんなこと言うのは敵意を持っているからだという認知傾向のゆがみ。この歪みが強いと自意識過剰と言われる人になりそう

  • 自己呈示

    • 自分をより良く見せるために意図的に行動すること

  • 自己モニタリング

    • 自分の感情表出行動や自己呈示を観察し調整すること。
      印象管理の一種で、その時々の対人場面において、どのような振る舞い方が適切かを察知し、自分の言動を調整すること。

      • 強い人:自分がどのように見られるかについての関心が強く、自分の行動の適切さに対する関心も強くなる。強すぎると疲れてストレスになる。

      • 弱い人:人からどう見られているかとか自分の言動がその場にふさわしいかどうかにはあまり関心がない。思うがままに発言したり行動する

    • 自己モニタリングが上手くできると、自己呈示の修正能力(=どんな状況でもその場、状況で求められること)に対応できる。
      これができないと空気読めない人、でしゃばりとかになりそう

今後の心持ち

他人を気遣える自分素晴らしい!

ただ、過度な気遣いは自分自身を疲弊させるため、適度に控えることが必要だと感じています。相手も同様に気遣いが苦手な場合もあるので、自分から自己開示を行い、相手そのものに焦点を当てて話すことを心掛けます。
また、会話が途切れてしまい、気まずい空気が流れた際には、思い切って話題を変えてみるつもりです。

コミュニケーション負荷を少しでも軽減しよう!

一人称を「わたし」や「じぶん」などに統一することで、無駄な使い分けを避け、コミュニケーションの負担を軽減できるのではないかと考えています。さらに、自己開示が可能な時には積極的に行い、自分自身と相手のコミュニケーションの負荷をさらに軽くすることを目指します。

自分をよく見せようとしない!

人間である以上、他人の評価は気になるもので、特に職場内では避けられないことが多いです。しかし、日常のコミュニケーションでは、他人が自分のことを意識しているほどではないと自分に言い聞かせます。職場では、自分らしさを保ちつつ、自分が最善を尽くせることを行い、未熟な部分を改善するためのフィードバックを積極的に得ることが大切です。社内評価については、最悪の場合でも転職という選択肢があることを忘れないようにします。

それでもコミュニケーションで失敗してしまったら

その人とは合わないんだなと諦める!
そして、そういう運命(神のお導き)なんだと割り切る!

最後は神を信じるだけ!

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
対人不安に悩んでいる方の何かしらの助けになると嬉しいです!

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