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知らずに日々口にしている遺伝子組み換え食品

先日、民主党政権期に農水相を務めらた山田正彦先生のお話を聴いてまいりました。

食の未来、安全を憂い、今も若々しく活動を続ける先生のお姿に深く感銘して、帰ってまいりました。

一消費者として、健康を守るためにあなたにも是非、先生の思いが届きますように。

以下山田先生の著書から引用いたしました。

実は、日本は遺伝子組み換え作物を年間数千万トン輸入する、世界でも有数の遺伝子組み換え作物の消費国だ。 では、輸入された遺伝子組み換え作物はどこに行ってしまうのだろうか。

遺伝子組み換え作物に関して、日本国内では大学や企業による実験的な栽培は行われているものの、商業栽培は行われていない。厳密にいえば商業栽培は認められているが、条例や栽培に反対する消費者の運動等で実現に至っていない。

現在、日本への輸入が許可され、販売および流通が認められている遺伝子組み換え作物は8種類ある。大豆、トウモロコシ、ナタネ、綿、ジャガイモ、てんさい、 アルファルファ、パパイヤで、このうち 大豆、トウモロコシ、ナタネ、綿が主に流通している。

これら8つの農産物を主な原材料とする加工食品群のなかで、食品衛生法の安全性審査をクリアしたのは、320種類 を数える(19年5月現在)。15年の214種類から急増しており、アメリカの197種類をも大きく上回っている。

ところが、遺伝子組み換えの表示が義務づけられているのは、320種類のうちわずか33種類しかない。大豆を例にあげれば、豆腐や油揚げ、納豆、豆乳類、 味噌などで表示義務があるのに対して、醤油や植物油などには表示義務がない。

マーガリンやマヨネーズ、コーンシロップやコーンフレーク、 みりん風調味料なども、遺伝子組み換え作物が原材料になっていても表示義務がない。 子どもたちが食べるスナック菓子は油で揚げていることが多いが、その油も表示義務がない。レストランのメニューにまで厳格かつ詳細に表示が義務づけられているEUと比較すれば、その差に目がくらむ。

つまり、私たちは日々、遺伝子組み換えによって作られた食品を口にしている可能性 が非常に高いことになる。しかもまったく気づかないうちに、である。

遺伝子組み換えトウモロコシは家畜の飼料となるケースが多いが、それを餌とした 牛や豚、鶏の精肉だけでなく、卵や牛乳などの乳製品を含めた畜産品も表示義務を負わない。 遺伝子組み換えトウモロコシを食べて育った家畜には、何らかの影響があると思うのは私だけだろうか。

(p194~200)

売り渡される食の安全

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