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お金を働かせる為の考え方⑦お金の使いかたの意識がとにかく重要

 年収はそれなりにあるのに支出が多い。特に贅沢をしている訳ではないという認識なのに以前とは比べ物にならないほど支出が多い。

 こういった経験をしたことはないだろうか。

 以前は月収20万円でもやりくりできていたのに、月収が40万円になったからといって毎月の貯金が20万円貯められる訳ではない。
 
以前よりは余裕ができてスーパーの値引きシールの商品ばかり買っていたがそういうことはなくなった。生活に余裕はできた。

 給料が増えたら増えただけ不思議と支出も増える。給料がないならないで、どうしていたか想像もつかないがマイナスになることはなく普通に暮らせていた。

 これはお金の性質というよりは人間の性質だ。


 潜在意識や無意識と呼ばれるものがお金の計算を意識しないでもしている。口座の中身や収入などはしっかりと頭の中に入っていて、自然とお金が無くならないように動いている。あれば使うし、なければ節約をする。

 自分では覚えていないかもしれないが、お金がなくてもあっても口座の残高は確認する。ないときは食費や光熱費、家賃などを給料が入った日に計算する。どのくらいの食費が使えるのか。

 お金がないときほど支出と収入のバランスには注意を払い気力を使っているはずだ。なぜならそれをしっかりしないと生活が破綻してしまうからだ。

 自分だけならまだしも伴侶や子供がいれば尚更だろう。収入に余裕ができてくると、この作業を段々としなくなってくる。そんなことをそこまで気にしなくても生活が破綻することがないからだ。

 収入が安定してくるとお金の管理に緩みがでてくる。衝動買いが多くなり、それほど必要でもないものや、全く必要のない贅沢品を買うようになる。

 とくに食費が増えやすい。今まで切り詰めていた人ほど反動でいいものを買う。それが悪いという訳ではない。健康に気を使っていいものを買うとどうしても高くなりがちだ。

 業務用スーパーなどで大量生産された食品を大量に買って安くすることができるが、どうしても海外で大量に生産された冷凍食品というのはそれなりに安い理由がある。

 この贅沢と節約の塩梅は難しい。お肉を海外産のものから国産のものに変えれば、当然高くなる。野菜も無農薬や有機野菜に変えれば値段は上がる。

 こういった支出の割合を見直すときの基準を自分で持っておく必要がある。自分が納得して、しっかりとした理由を持っているのであれば支出が増えても私は問題ないと思っている。

 健康はお金では買えないが、健康的な食事はお金で買える。冷凍食品やカップ麺だけで過ごせば食費は抑えられるが病気になりやすくなるだろうし、成人病まっしぐらだ。

 体が資本とよく言われるが、お金を稼ぐために健康な体は必須と言っていい。現に体を壊して仕事を首になったり、第一線を退いていった人を大勢見てきた。体が健康であれないくつになっても働ける。

農家直送の有機野菜の宅配サービス

 前章でも書いたが投資の原資を作るためには、自己投資をして自分の市場価値を高める必要がある。新しいことに挑戦するのも、仕事をバリバリこなすのも、まず健康でなければ話にならない。

 私は収入が上がってから早い段階で健康に気を遣うようになった。当然、健康食品を買うお金が必要なので支出は増えた。
 その支出のおかげで今でも健康でバリバリ働ける。

 FIREを目指すあまり、極端な食生活、節約生活をして投資資金を増やす人がいるが、私は基本的にお勧めしていない。それこそ長期的な自分への投資に失敗している。

 給料から最低限の生活費を引いて、できる限りの節約生活をして早くFIREに上がるというのは、手放しでは称賛できない。

 もちろん自分の畑や土地があって、そこで無農薬野菜を育てて、ほとんどお金をかけずに健康的な食生活を送れている、というのであれば大賛成だ。

 このようにお金ができて何に自己投資をするのか。その基準を持ってお金を使ってほしい。お金が入れば人は使いたくなる。

 お金があればこれも買えるし、これもできる。お金がないときほどそういった想像を多くしていると思う。私もそうだった。

 ただお金の使い方が人生の方向性を決めると言っていいほど、収入が上がったときのお金の使い方が将来の成功や安定、お金のある安定した暮らしが実現できるかを決める。

 収入が上がるとこのお金の使い方、自分が何にお金を使っているのか、何を買っているのかということへの注意や意識が薄れていく。

 気付くと収入は倍近くに増えているのに貯金は貯まらない。何だかんだで出ていってしまう、という現象に陥ってしまう。

 先ほどもいったが、自分で意識して納得してお金を使っていることは問題ないと思っている。

 健康や食に対する意識が高くなって食費が増えるのも、無意識にではなく意識的におこなっていれば問題ない。

 問題は何故収入が増えたのに貯金が増えないのか、貯まらないのかがわからないという状態だ。つまり自分で全く意識していないのに使っているということになる。

 高額な商品、車や家などローンを組んで買うものもそうだ。

 私はローンを組んで家を買うのは反対しない。住宅ローンは金利がそれほど高くないし、それこそ買おうと決めるには子供がいる家庭が多いと思う。つまり理由がしっかりとしている。

 子供がみんな成人したころに投資資金が溜まったのでマイホームを一括現金で買おう。それも悪い選択とは言わないが、子供たちにとって大きな家や自分の部屋、友達に自慢できる、あるいは恥ずかしくない家というのはとても大事なことだ。

 子供がまだ小さいころにマイホームを持つにはローンを組むしかない。子供たちが幼少期を伸び伸びと暮らせるように、とハッキリした理由をもってローンを組むというのは問題ないと思う。

 ただ自分の収入や支出のバランス、家を建てる立地、将来性のある場所、時間が経過してもそれほど資産として変わらないような物件を選ぶなど、何も考えずに購入せず、しっかりと考えを持って購入してほしいと思う。

 それに子供たちが小学校、中学校、高校と大きくなったときに移動する可能性なども考慮したほうがいい。その可能性が高いのであれば賃貸でも一軒家は借りられるので、賃貸にしたほうが後々、マイホームが足かせにならない。

 住宅ローンで家を買うのを反対する人も多いと思うが、家というのは本当に大事なものだ。人によってはその場所で1日のほとんどを過ごす人も少なくないだろう。
 それに土地の値段や家賃相場など、地域によって差がありすぎるので、マイホームを持つべきではないという議論はナンセンスだと思う。

 独身男性でFIREを目指している人と、5人家族でFIREを目指している人では状況も求める環境も全然違う。

 話を戻すと、収入が増えた時にお金の使い方を自分で把握することだ。自分の納得している支出であれば、問題ない。住宅ローンであれ食費であれ、ちゃんとした理由があって、いままでお金がなくてできなかった、お金ができたのでそれに使っている、という場合は何の問題もない。

 それを我慢してまで節約しても人生は楽しくない。問題は無意識に使ってしまっていること。特にそうしたいと思っていないのに使ってしまっていること、それに気づくということだ。

 まずは支出を把握してみてほしい。自分が一ヵ月何にお金を使っているのか。例えば携帯やネットの通信料。ネットフリックスなどのサブスク。保険料などが見直せる代表的なものだ。

 未だに大手の携帯会社に何の理由もなく契約している人も多い。今は格安の携帯会社が増えてきている。毎月1000円程度のプランもある。
 携帯料金が1万円を超えていた時代を知っている私たちの世代からしたら破格だ。

 携帯料金やサブスクなどは毎月定額で必ず出ていく支出だ。一ヵ月単位で見れば一見安く見えるが年間で見ると結構な額になる。毎月の保険料を1000円抑えるだけで、年間だと12000円、それが10年継続すると12万円になる。馬鹿にできない値段だ。

 投資もそうだが、節約や支出の見直しも、この長期的な観点が重要になってくる。頭で計算するときは月額を提示されたら、年額、10年でどれくらいかかるのかと考えてみてほしい。

 毎日の食費でもそうだ。1日300円のお菓子を毎日買ったとする。たった300円と思うかもしれないが一ヵ月にすると9000円、年間だと108,000円、10年間で108万円になる。

 毎日のお菓子代300円が10年間で108万円になる。毎日買っているもの、月額のサブスクなどは長期的に払うものだ。保険料もそうだ。一見安く見えるようにしているが、これは巧妙な罠だと思ってほしい。

 年間で見ればそれなりの値段になる。こういった計算をして見方を変えるのも支出の見直しには重要だ。

 こういった長期的な計算は投資でも役に立つ。100万円預けても、1年で4万円にしかならないのか。と思う人もいるかもしれないが、それが1000万円まで投資金額を増やせば40万円になる。10年間それをつづければ400万円になる。実際は複利があるのでもっと増える。

 しかもこのお金を稼ぐためにすることは、お金を証券口座に入れて株を買うだけだ。あとはお金が稼いでくれる。自動引き落としと積み立て設定をすればそれすら必要がない。

 こういった長期的なお金の視点はFIREを目指すのであれば必須だ。節約のときにも長期的な計算をすべきだし、投資商品を買うときや、それがいくら稼いでくれるのかを計算するのも長期的な計算をすべきだ。

 今すぐ倍になる、明日には倍になる、といったものは全てギャンブルだ。投資は超長期的なものだし、節約も同じ考えで行うと成功しやすい。

 毎日のコーヒー代、お菓子代、お酒代、たばこ代、サブスク、携帯代金、保険、自分が毎日使っているものを1カ月、1年、10年で計算してみてほしい。それを投資に回したときの計算までできれば、あなたは億万長者になる準備ができている。

 もちろん、その支出が人生の楽しみであれば削る必要はない。塩梅は難しいが、自分のなかに基準を持って、しっかりと支出を把握してみてほしい。

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