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「男と女性様の国」

今の日本は「男と女性様の国」である。

そんなの男に対する差別じゃないかと叫ぶ人がいるかもしれない。けれども、サヨク様やフェミニストさんにとっては日本は男尊女卑の国である。男性差別などというものは概念すらないのである。弱者男性などというものも存在しないのである。

九州の女性を見ろ、女性は給仕をして男は酒をかっくらっているばかりではないか。男尊女卑!自分は大学に行きたかったけれど、弟を大学にやらねばならないのでお前は近くの女子大か短大にしておくれ「男尊女卑!」である。

男女雇用均等法が施行されたのは1980年代であって、それ以前は女子は一般職採用であり、総合職は男子のみ採用であって、男の方に学歴をつけないといい企業には入れなかったという現実はなかったことになっている。

現在でも多くの結婚カップルは共働きになったというが、一日の平均賃労働時間は男性の方が長いのである。日本で男性がほとんどになっていないと言われるアンペイドワークを足して初めて男女の労働時間が同程度になる。

女性の社会進出は遅れている、ジェンダーギャップを見ろ!と言っても女性は政治家にならずとも、管理職にならずとも生きて行けるというのが日本の一面の真実である。

男尊女卑という掛け声の陰で多くの女性は家計を握り、夫を小遣いを与えるだけでガンガンこき使っているというのが現実である。収入の大部分を好きなことに使えるというのは主婦の権限である。

離婚に至っては、自由な時間の多い妻が子連れで別居して監護実績を積むことでほぼ女性側に親権が渡ることになる。男は仕事ばかりして育児をしないから悪いのよ!って女性たちはいうけれど、男たちは家族を養うために必死で賃労働を行なっているわけである。昼間の夫のいない間に子連れ別居の準備ができるのは時短勤務とか専業主婦で比較的自由な時間を持てる女性側の方が多い。公正を期すためにいうと、夫側が連れ去り別居をして監護実績を積んだ事例では夫側に親権が渡されたそうである。けれどもそれは少数例である。

専業主夫というのは実例がないわけではないけれど、やはりまだ少数であり、男には家族を養うための賃労働という性役割が重く課せられていると言えるだろう。

女性の主婦としての役割は家計を握る分は別として、家事育児の肉体労働部分については夫側にアウトソーシングされてきている。いわゆるイクメンである。その分で家計の分担が変わるわけではないので、夫たちにはタダ働きが推奨されているわけである。これは一面では男たちの地位低下と妻、女性の優位性を増進する可能性が高い。

更には男性育休の推進も始まっている。これは本来は生後すぐの1ヶ月間程度は妻の実母や姉などの育児経験豊富な人が来て産婦がまだ慣れない育児を手伝うというのが日本の一般的な風習であった。おおよそは生後1ヶ月頃にお宮参りをして手伝いの人は帰るという算段である。けれども、核家族化の進行や少子化による姉妹の減少でその役目を夫がやれということになったわけである。

少子化で同胞が少なくなったこのご時世である。夫に十分な育児経験があるとは限らない。けれども、産婦とは違って夫には完璧な育児技術が求められるようになった。可哀想な産婦を安心させるために夫はそんな小さな赤ちゃんを生まれて初めてみたとしても的確に赤ちゃんの産衣を着替えさせ、授乳し、オムツを交換しなければならないわけである。

このストレスで産婦ではなく夫が産後うつにかかるという事例も出てきているそうであるが男なら死ねい違った、男なら完璧にスムーズに育児も他の家事もこなすことが求められているわけである。失敗した時には「男のくせにそんなこともできないの!あんたって最低!」という罵声が飛んでくることもありえるだろう。男は人間であってはいけない。なんでもできる最高のマシーンであれ。

そして離婚ということになれば憲法24条の精神である良性の本質的平等などというお題目は完全に無視されて離婚裁判においては母親が85%以上で親権を得ることになる。

左派リベラルやフェミニストさんはこういう状況を「男尊女卑」、「男性優位の女性差別されている日本」というわけである。つまり、男性様と女であるというわけである。

私はそうは思わない。現状は「男と女性様」になっているのが今の日本である。

しばしば左派リベラルやフェミニストは「そんなこと言っても男はちょっと甘くすればすぐに結婚しようって群がってくるわよ。」っていうわけである。これが彼らにとっては男尊女卑の証拠らしいが、現実は男性の生涯未婚率は28%である。女性の未婚率は17%くらいなのでおよそ10%ほど男の方が結婚していない。つまり女あまりになっているのが現状である。そういう女性は初婚の男とは結婚できず、バツイチ男性と結婚せざるを得ないと考えられている。

制度としてはどんどん女性優遇になっているけれど、左派リベラルやフェミニストが「まだまだ男性が優遇され過ぎ!もっと女性優遇を!」となっている。男の方はこれを正しく認識して「自分たちは今や『男性』ではない。ただの『男』でしかないのだ。それに比べて『女』は『女性』として優遇されているのだ」と気づくことが大切である。

以下追記

公平にいえば現状でもまだ男性優位の部分は残っているのである。けれどもそのことをもって女性優位の部分を無かったことにするのが誤りなのである。男性優位の部分も女性優位の部分も皆見た上で男女の平等をどのように達成するかということに視点を向けることこそが重要なのである。

女性や左派リベラル、フェミニストの意識である「男は差別されることなどあり得ない」という考え方に対抗するためには「男と女性」という非対称的な表現を用いて男も差別されうるんだよ、低められるんだよということを主張していく必要があるのである。

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