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商品「労働力」の売り方と殿様セールス

今日はちょっとビジネスライクな話をします。


資本主義の仕組みを学んでいて、労働者から資本家側になるにあたって大きく意識転換しなければならなかったのは、「労働力も商品の一つである」ということです。


労働者の考え方では、自分の労働力そのものが商品という認識が無いために、経費積み上げ方式で算定される=最低価格の給与が所与のものという前提があります。


しかし資本家の側からすれば「労働力」も商品の一つですので、当然ながら「いわゆる商品」と同じく市場の需要と供給、あるいは一対一の相対取引での交渉で決まるものという見方です(資本家は損をこくので絶対に言いませんが)。


ですので転職するのも、「再就職」ではなく「自分の労働力という商品をセールスする」という認識でいることが必要だと思いました。


なので転職とは本質的にセールス=営業であるということです。


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で、この営業なのですが、私も苦手でしたがあるきっかけで非常にやる気になり、食わず嫌いが無くなりました。


それは、営業とは「見込みのない客を早く切り捨てること」という考え方が本質だということを知ってからです。


Noという客にYesと言わせるのはごく一握りの詐欺師としてもやっていけるトップエリートの営業マンのやることで、素人が真似できることではありません。


なので、素人やさえない営業がトップエリート以上のパフォーマンスを出すには

「見込みのない客をさっさと切り捨てて、『売ってください』という見込み客を掘り起こす」

というやり方に変える必要があります。


軍事の世界のアナロジーで言えば、砲撃というのは敵を狙って当てるというのが常識ですが、これが結構難しい。特に未熟な砲兵には。

そして赤軍粛清で練度の高い将兵が軒並み処刑されたソ連軍では全然敵に弾が当たらなかったため「敵を狙って砲撃する」のではなく、「あらかじめ特定の地域に弾が落ちるように大砲をセットしておいて、敵がそのエリアに入ってきたら砲撃する」という方法に切り替えたところ、非常に高いパフォーマンスを発揮した、ということです。


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以上から、私の労働力という商品を売りつけるための転職市場において、「買ってください」と頭を下げて商品を安売りするのではなく、「売ってください」という客をいかに掘り起こすか?という勝負をすることが大切だと認識を転換できて、非常にやることが明確になり勝ち目が見えてきました。


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ちなみに、「売ってください」という客だけを探して売る「殿様セールス」は、「別にあんたが買わなくても俺は困らないけどね」という言動と態度でいることが非常に大切です。


要は客に選択権を持たせるのではなく、こっちが客を面接官みたいに審査、ジャッジするという立場に逆転させて考えるということです。


そして見込みなしとこちらが判断したら、こっちからセールスを中断する、ということです。


これは自給自足で生活が成り立っている人であれば、非常に高いパフォーマンスを出せると思いました。


というのも、本当に困ってなければ、演技するよりも確実に相手に伝わるからです。


そうすれば「売ってください」という相手にこちらの言い値の条件を吹っ掛けても100%飲んでくれますので、単価面でのパフォーマンスも改善できます。


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ということは、今後、自給自足型・生活保障共同体で生産する物資についても殿様セールスは非常に有効であるということですし、就職・転職市場でも、最低でも「生活費の自給自足」ができている場合は「あんたが買わなくても俺は困らない」戦法を縦横無尽に駆使することができるということでもあります。


私自身、大学に入学したときの自分も含めてアドバイスするとすれば、働かなくても入ってくる何らかの収入源、あるいは副業的に何かできる収入源を、小さくても良いので何個か作っておくことです。


たとえば、


1.ブログを書いてアフィリエイトをする(広告収入)


2.自分で転売するルートとノウハウを開拓しておく(物販)


3.高配当のバリュー株(割安株)をバイ&ホールドで積み立て購入し複利運用する(配当収入)


などです。


こんな感じで月10~15万円くらいの生活保護並みの収入源があれば、就職や転職で自分の労働力をセールスするときにも「あんたが買わなくても俺は困らない」戦法を駆使するのが非常に容易になるでしょう。


ただ、1、2のような「労働」と見なされる収入源だと副業禁止に引っかかることがありますので、個人的なおすすめは3の配当収入もしくは外貨収入ですね。


学生時代から始めて、バイト代をひたすら積み上げることに集中すれば、配当金の再投資を含めれば複利の法則が効いて、卒業する時点で生活保護をもらうのと同じくらいの金額が、生活保護を受けなくても入ってくる状態になるでしょう。


ちなみにバイトと言っても、その辺のコンビニとかではなく、リゾートバイトのように期間限定でガッツリ稼げてリゾートビジネスも学べて賄いでリゾート経験できるようなバイト、あるいは電気工事士免許を取ってエアコン取付のバイトのように実務経験にカウントされるものがおすすめです。

ちなみにどっちも割高=労働力を高く売れるバイトです。(理系の人なら電験三種を取ればさらに高額な仕事ができます)


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そんなこんなでまとめますと、


1.就職・転職で割のいい仕事に就くためには「自分の労働力は商品」であると資本主義のルールに則って考え、「自分の労働力をいかに高く売りつけるか」という上から目線で「セールス」すること。


2.セールスする際は「買ってください」と客=企業にお願いするのではなく、買う見込みのない客をさっさと切り捨てて、「売ってください」という客にアプローチすること(そのために「商品力」を磨くことも大切です)。


3.そのためには「あんたが買わなくても俺は困らない」戦法でアプローチするのが有効。演技でも構わないが、本当に困ってなければさらに効果が上がるため、小さくてもいいので別口の収入源を作っておくことが大切。


ということです。


「あんたが買わなくても俺は困らない」という殿様セールスのテクニックと、それを心理的に支えるための複数の収入源を作ることで、この先の人生、有利な状況で乗り切っていくことができると思います。


・・・この文章を大学に入った時の自分にも見せて、それを知らなかった自分がどれだけ苦労したかと併せて教えてあげたいです。


ちなみに、今回の「殿様セールス」の発案者の著作を参考文献として挙げておきます。


他にも人生設計の戦略で絶対に外してはいけない考え方などが書かれていますので、興味のある人は参考にしてみてください。


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