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あなたを信じる

夏休み

8月です。猛暑の夏休みをいかがお過ごしでしょうか。私はというと学びの夏です。せっかくのコロナ5類に移行したので、オフラインで人と会う予定を日程の許す限り入れました。単純に友達や同僚と会うというのもありますが、研修やらセミナーやら(研修とセミナーの違いが分からないですが笑)もたくさん入れました。

今までオンラインの研修はたくさんありました。自宅で受けられるし、直前直後は違うことができます。それはそれでいいところがありました。

ただやっぱり生身の人と話すのとは違います。どこかすれ違い、どこかかみ合わず、どこか感じ取れない部分もあります。

やっぱり私はめんどくさくても、オフラインの方が好きみたいです。

そして、そんな日常の出来事を私なりの視点から切り取り、教育・子育てに携わるみなさまに一考を促すことを目的としています。

一つ一つの出来事について書きたいのですが、いろいろな予定を入れてしまったので、記事執筆が追いつきません笑。

私はそんな夏を過ごしていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

ペップトーク

さて、今回は「心を最適化するペップトーク」という研修を受けました。ペップトークというのは、簡単に言うと、相手をその気にさせる短い話のことです。試合前に監督とかキャプテンとかがする話のイメージです。

記憶が新しいところでは、WBC決勝前の大谷選手の言葉です。

「ぼくからは一つだけ。憧れるのをやめましょう。・・・」

この言葉はニュースでもたくさん流れたので、一度は聞いたことがあるでしょう。

教育者として、親として、子どもに言葉を掛ける機会が多い私としては、このペップトークに興味をもたないわけありません。

この研修で私が心惹かれたことはたくさんありますが、noteで研修内容をすべて言うのはやはり申し訳ないし伝えられません。

ということで、私からは一つだけ。「子どもを信じましょう。」

ペップトークの流れは、受容→承認→行動→激励の順に言うと良いらしいです。研修でいろいろな事例が紹介され、そのたびに受容、承認、行動の言葉は変わっています。しかし、激励だけはどの事例でも、「君ならできると信じている。」なのです。

つまり、相手をその気にさせる最後の言葉は「信じる」です。

相手を受け入れるでもなく

相手を認めるでもなく

具体的な行動を示すでもなく

抽象的で主観的な「信じる」なのです。

これって結構すごいことではないですか。これだけ科学が発達しても、人の心を動かすのは論理ではなく人を思う心。AIはペップトークできないはず!

新任教諭や第一子の親御さん。まずはお子さんを信じるところからです。さぁ行こう!おおぉー!

ビリギャル

その研修を受けた日と同じ日に偶然、映画ビリギャルを見ました。かなり前の映画ですが、教育に携わる者として一度は見たいと思っていました(べ、べ、別に有村架純さんが出ているから見たわけじゃないし!)。

もうタイトルで慶応大学に合格するって結末は分かっているんです。分かってはいるのですが、やっぱり合格発表の瞬間はどきどきしちゃうんですよね笑。そしてうるってきちゃうし。(年を取ると涙もろくなるっていうのは本当なんですね)。

ストーリーとしては、ビリ→急成長→壁→合格っていう、まぁ王道の流れです。当然、教育者としては壁をどう乗り越えるのかが勉強になりますよね。それを学びたくて映画を見たくらいですし(べ、べ、別に主演が見たいからっていう理由ではないし!)。

映画での壁は、模擬試験の判定でした。

ビリギャルですから成績は悪く、模擬試験の合格判定は一番低いEです。そのときまで頑張ってきたものの、E判定という事実を受け主人公は落ち込みます。当然です。合格率25%以下ですから。

E判定では合格は絶望的。全くの正論です。受からないと思うのが自然な流れ。だから主人公は「慶応じゃなくていい。」と志望校の変更を申し出ます。つまり、慶応を諦めたのです。

確率が25%ということは受かる人もいるはいるんですよ。少ないだけで。じゃあ受かる人はどんな人かというと、当然受かると信じ抜いた人ですよね。

ということは、どうしたら信じ抜くことができるかがキーポイント。

ある研究があります。ぱっと見の長さを答える問題で普通に見れば正解できます。実際に一人で答えると、正解率は99%を超えます。

しかし10人集まり、順に答えを言っていくようにすると、1人、2人が自分とは違う答えを出しても正解率は下がらないけど、3人が自分と違う答えを出すと、途端に正解率が下がるそうです。

つまり、判断は絶対的ではなく、周りに影響を受けるということです。

1人で信じ抜くのはしんどいです。確率が低いので正論を言われると、信じられないのです。本人ですら信じられなくなる。というか本人が一番落ち込むので、本人がまず信じられなくなるのかも知れない。

でもそんなとき、周りの人が信じてくれればどうでしょう。1人、2人、3人と信じる人がいたら。信じる人がいれば、それにつられ信じる人も増えそうです。先ほどの研究結果踏まえると、3人信じれば信じ抜くことに大きく近づきそうです。

ビリギャルでいうと、主人公が「もう無理だ。受かるわけない」と思ったときも、先生とお母さんと妹は信じていました。合格を信じる人が3人いたのです。信じていたからこそ主人公が復活するのを待ちました。結果、本人ももう一度信じることができました。

もうこの信じる力はちょっとやそっとで崩れません。崩れないから結果も出始めます。当然さらに信じる人も増えていきます。

この映画から学んだことは、信じることの大切さでした。

まとめ

信じることは、誰でもいつでもどこでもできます。科学的な根拠もいりません。しかしそれでいて強大なパワーがあります。

宗教がいろんな国で、いつの時代でも存在しているのがその証明です。

宗教と聞くと、ぴんと来ない方は、コロナによる無観客試合や無観客コンサートを思い出してください。あのときほど、応援の力の大きさを確認できたときはないでしょう。

親から信じてもらえてる子どもはそれだけで大きな力を得ます。チャレンジもするでしょうし、失敗から立ち上がることもできます。

それはどんな具体的なアドバイスよりも強い味方になるでしょう。

理由なく信じていいのです。毎日3時間練習しているから信じるとか、確率が〇%だから信じるとかはなくていいのです。

それを理由にしてしまうと、子どもを信じているのではなく、行為や統計を信じていることになります。

行為や統計も大事です。ですが、まずは子どもという存在を信じる。理由なく存在を信じることが、子どもの自己肯定感を育むことに結びつくと思います。

いや、結びつくと信じています。

優しい世界を目指して

最後までお読みいただきありがとうございました。何かの参考になれば幸いです。素敵な一日をお過ごしください。

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