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1年後の自分を想像できない

一年前。
レポートもほぼ終わり、大好きだった学生団体で、大好きな仲間とともに夜遅くまでLINE電話で語ってた。居心地がよかった。これからシュウカツというものをしなきゃいけないという義務感、「いんたーん」という漠然とした概念への不安と希望や「御社のお金で東京に行く」という淡い期待を持つ自分がいる一方で、まだ見ぬ地域への憧れと知的好奇心から申し込んだ1か月間の鳥取でのワーキングホリデーを楽しみに生きていた自分。1年後の今は公務員勉強とかしてるのかなあ、それか大手旅行会社のインターンに行ったりしているんだろうな。内定1社くらい出てたらいいなあ。なんとなく来年はこんな感じで過ごしているんだろうな。

なんて思ってた。
なんて予測がついた。


今。
本当に一年後の想像がつかない。「先の見えないVUCA時代」なんて言葉が出るけど、それはまさに自分自身だ。先が見えないどころか一年後すら予測がつかないなんて。

この外的要因は、やはり例のウイルスだ。興味があった旅行業界も軒並み採用中止となり、海外スタディツアーを企画する弊団体のツアーも当然中止。これでは想像していた世界観なんて実現できっこない。

その反面、「場所」と「時間」の概念が解放されることによって「オンライン会社説明会」「オンラインセミナー」という最強のツール(注:個人的に面接系や個別説明会系は対面で行ってほしいが合同説明会他はオンラインで十分代替できると思っている)が登場し、自分の当初考えていた企業以上の「ローカルな」企業情報まで入ってきて、旅行だけでない、公務員だけでない、自分の見識や可能性の広がりに驚いている。

また、とあるオンラインカレッジに参加することで人脈も大きく広がった。毎週2回、昼の時間に開かれるオンライン上のたまり場「食堂」には、興味深い話を伺うことができるためついつい参加してしまう。黙々と公務員試験対策をやっているだけでは絶対に出会うこともなければかかわることもなかった。

もちろんまだ職種としては公務員も真剣に考えているが、「公務員一本!それ以外見れない!」みたいな公務員らしい公務員ではなく、幅広く見たうえでそれでも「行きたい!」という行政機関も現れて、その地域に特化して民間併用枠で受験するからあとはご縁があればいいな、程度まで範囲が狭まった。

こうした取得情報の多様化が自分自身の内的要因にも関係してくる。
収集する情報の量と質が劇的に増加した(ただでさえ僕は友人から「情報収集力の鬼」などとも呼ばれている)ために、自分自身が「どう生きたいか」「何をしたいか」が逆にわからなくなりつつある。一時期流行って個人的には恐ろしさすら感じた、シュウカツの「空気」に飲まれ歪んだ「☺」の集団に取り込まれる「就活狂想曲」みたいなシュウカツはしたくない(これについては後日)と感じ、大手はそんな感じの窮屈なイメージをしていたけど、一方でONE JAPANなどの大手若手社員による意欲的な組織もあることを知る。かといって「思いを持つ仲間とともに裁量権持って働きたい」と思っていたけど、実際に話を聞く中で、勢いのあるベンチャー企業に入社して埋没したり精神的に疲弊した事例も聞いて恐怖を覚える。こんな繰り返しで優劣なんてつけられないから、結局ベンチャー、大手、公務員どれも捨てがたい~!…みたいな軸ブレブレ(自分jの中でのゆるぎない価値観はあるんだけれどそれがなかなか伝わらない)のシュウカツ生になりつつあって、企業の面接では自信を持って意欲を伝えられない、あるいはどの企業でも言っている内容は魅力的で、「いいな」と思って気軽に受けてしまう、などの恐ろしいほどの弊害が出てきている。

「本おや」の回でも書いたけれど、自分としても一緒に働く「人」や「社風」、「理念」で決めたくて、選考の中でゆっくり社員の方の雰囲気を感じながら、事業の魅力を引き出しながら決めていきたいけど、忙しい企業は待ってくれない。今までは奨学金あるからとか私立に行ってしまったからとか理由をつけて逃げていた「地域と教育を結びつけるコーディネーターとして選択肢を広げながら地域活性化に貢献したい」などという漠然とした気持ちから「休学」という選択肢も急速に脳内の割合を広げている。

情報は次々と入ってきて、大手就活サイトでは明らかにあの時期が近いことを煽ってきている。TwitterやInstagramでは次々と「内定でました!」「就活終了!」報告が流れてくる。

一度ゆっくりしたいけど、社会の流れは待ってくれない。
「休学」しようとするもそこまでの意志と覚悟とその後のビジョンが決まっていない。

本当に一年後、何をしているかわからない。
納得内定か?休学か?はたまた考えもつかないことをしているのか?
それが怖くもあり、また逆に楽しみでもある。
けど、一年後振り返った時に、この記事を読んでふふふと笑えるようにはしたい。
少なくとも、健康で文化的な最低限度の生活ができていて、ちょっと笑える自分がいるのなら、それでじゅうぶんじゃないか、と今は思う。


社会の波にのまれた、これから社会に出ていこうとする者の、小さなつぶやき。

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