nkyma

雑誌のデザインをしています。趣味は料理と物書き。

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最近の記事

台湾のこと

またやってしまった。湯船にお湯ではなく水を張ってしまうという日常の失敗。これをやる時は自分は疲れているという判断にしている。本日2回目のお湯張り時間を利用し今年の旅のことを綴ろう。 明日、暦の上では立冬。薄々気づいてはいたが、あいつが現れるのも時間の問題か、冬将軍。寒いのは苦手なのだ。なぜならば冷え性だから。時代は平成だが平気でしもやけになる。しもやけがつらくてある年病院に行くと医者に「昭和かよ」と言われたことをいまだに根に持っている。末端まで血が通わないのが幼い頃から

    • めちゃエラー

      5月末、退職する元チームメンバーに贈る言葉を探していた時のことだ。こんなのがあるぞと、2009年のブルータス673号を上司が貸してくれて、その特集をじっくり読んでみたくなり、思わずAmazonで購入してしまった。 特集「美しい言葉」。 家で湯を湧かしている間にぱらぱらめくったりしているが、結局好きなのは読了済でもあるせきしろと又吉の共著『カキフライが無いなら来なかった』から自由律俳句を抜粋しているページだ。 「ねぎし」って手もある 居候の方が背が高い 等、だからど

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        デザインのお仕事_2011-2013

        • あなたの料理がいちばんおいしい

          長尾智子さんの新刊のタイトルを見て、もうそんなこと言ってくるなやと膝から崩れ落ちそうになった。あたたかくやさしい言葉で思わず目を細めた。 そのレシピ本が家に届き嬉しくて、さぼり気味だった料理をしようと久しぶりにキッチンに立った。 友人がくれた香川の裸丸麦に別の友人からもらったドイツのレンズ豆も入れて買っておいた佐賀のトマトでトマト煮込みにしようとウキウキしながらとりかかかった矢先に、表面を焼いた鶏肉を床に落としてしまった。 普段ならば、あー、やっちまったーと思って気

        台湾のこと

          ヒザを擦りたい

          そんなにヒザを擦りたいかね、と特集記事の大キャッチを見るたびに思うけれど、どうやらライダーにとってヒザを擦るのは浪漫のようだ。 ライダースクラブの編集部の方たちと打ち合わせを兼ねて飲んで、編集長が今回、転倒した話を聞いた。前の編集長の話も出て、その後に別の編集部員が事故で生死の瀬戸際を彷徨った話も出て、あの年は魔の年だったという話になった。次号の特集は“安全第一”だろとふざけて言っていたけれど、最後に、本当に安全運転で、とカラっと終わった。 わたしは、長く生きたいので、限

          ヒザを擦りたい

          ダービー

          雨予報がはずれた明るい日曜日の朝に登録のない番号から着信があった。 ねぼけまなこ且つ寝起きの声で恐る恐る出た。 「…あー、水道屋ですけど」 独立洗面台の洗面器にひびが入っているのに気づいたのは去年の秋のこと。 すぐに不動産屋に連絡を入れたけれど、これまた一癖ある大家の謎の手配が事をどんどん遅らせ、水道屋さんが点検に来たのはつい最近だった。 立ち会わなければならないので、点検の前に水道屋さんと電話で一度話をしたが、仕事中とその日の気分が最強に悪いことが重なり歯切れの悪い水

          ダービー

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          2014.12.8 YON-KA Catering

          2014.12.8 YON-KA Catering

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          手紙

          「お父さんの会社の人から連絡があって、5月22日にお父さんの還暦パーティーをするから何か言葉下さいって言われたんだけど〜。娘さんでもいいですよって言われたんだけど、どうするう〜?」 私は、文章を書くことは嫌いではないので手紙を書くことにあまり抵抗はないが、身内へ向けてというのは訳が違う。 しかも、この役を半ば娘の私に押しつけようとしている母親に嫁もやれという気持ちで「わかった。書くけどお母さんも書きなよ」と母親にもこのミッションを与え、母、私、妹の3人で一つのカードに父への

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          そんなことがすてきです。

          ぐうの音が出ない。 痛いところを突かれたのだ。 非の打ちどころがあるくらいがちょうどいいと誰かに言われたい気分だ。 ゴールデンウィーク中に無印が運営する嬬恋キャンプ場でキャンプをした。少々わがままを聞いてもらってお休みを頂いたので、お土産に無印キャンプ場と刻印された甘いおせんべいを買ってチームメンバーに渡した。 そのお土産を渡すと無印のアートディレクションをした時の田中一光の言葉がすごいと、良い言葉を見つける度にイラストレータファイルにコピペをしてストックしているチームのボスがそのファイルを開いた。 “簡素が豪華に引け目を感ずることなく、その簡素の中に秘めた知性なり感性なりがむしろ誇りに思える世界、そういった価値体系を世界に発信すれば、もっと少ない資源で豊かさを謳歌できる”  この言葉で、芋づる的に頭の記憶の中から引きずり出された曲がありそれが大橋トリオの『そんなことがすてきです』だったのだ。 “かざらないものがキレイです。”  キャンプをしていると必要最低限の道具しかその場にないことが多く、あるモノでなんとかしようとするので頭が研ぎすまされる。料理もなるべくゴミが少なく、使い切れて、使い回せる材料でと考えながら買い物をする。 日が出ているうちに寒くなってもいいように体が温まるものを作って、寒くなったら焚き火。豪華な食事を作ったわけではないけれど、体に沁みて美味しい。空には星が綺麗。 朝が来て日が昇ったら、朝ごはんの準備。目の前のことが美しくて自然とSNSの世界から離れていた。シンプルなことだけど何よりも楽しい2日間。 “今日の終わりをみんなでただ笑い合ってるそんな些細なことが僕にとっての幸せ。”  目の前のこと、周りにいる人を大事にしていこう。自分の八方美人を少し反省して。

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          インターホン

          インターホンが壁から乖離した。実家に帰省したもののガス点検のためにトンボ返りで家で待機していた。チャイムが鳴ったその時だ。本体ごと外れたのだ。本体は外れるくせに受話器は一向に外れない。オートロックを解錠できず焦ったが、程なくして受話器は外れ東京ガスの社員を家に入れることが出来た。 かろうじてコードでぶら下がるインターホンをみて感電を想像し少しナーバスになった。その想像もまたチープで体に電気が走るとホネホネロックのように骨が浮かび上がりビリビリしているという類いのものだ。ガチ

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          ちょうどいい

          ここ最近はライムスターばかり聴いている。 どうしても今の自分に刺さってしまうのだ。 これだけ、多くのメディアが存在すると日々情報漬けになり、結局どれも頭に残らないのではないかと思うけれど、そこはカラダが正直で今の自分にとって必要な情報や言葉だけをカラダが拾うのだ。Mummy-Dの選ぶ言葉はすっと耳に入りどこへも寄り道せず私の胸を打つ。 ‘ちょうどいい’ 身の程を知らないことほど格好悪いことはないし、ちょうどいいをわかっているのは中々感度が高い大人だ。 キャンプ用にヘリーハンセンのジャケットを買った。これが値段と機能とデザインがちょうどいいのだ。機能さえ良ければと思いたいけれど、せっかく買うなら普段使いもしたいし、かといってデザイン良ければ金に糸目はつけねえ!というほど余裕のある生活もしていないので、ちょうどいいが現れるまでは首を縦に振れないのだ。 矛盾するようだけど、いいモノを持つことは自分の幸福度をあげると思っている。自分が無理しない方法で手に入れられれば、それはちょうどいい。今のところ自分にちょうどいいのは一生モノを分割で買うという選択か毎月少しずつお金を貯めて数年先に手に入れるという選択のどちらかである。

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          ものごとの整理整頓

          書きたいことが溜まり始めていたので、ブログを再開しようと数日前に昔のブログを開いた。そこで改めて気づいたが、私は数年前から、いや、学生だった10年以上前から言っていることが変わっていない。良く言えばブレていないし、悪く言えば頑固おばさんである。 ひとまず、当分はリハビリを兼ねて書きたいことを好きに書き綴っていこう。 沸々とした負のエネルギーはすべて書くという行為に送ることにする。 釈然としない日々をどう昇華すればいいのかわからず、とにかく何かをしていないと落ち着かない性格な

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