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旄牛(ヤク)色々な使い道

パキスタンの山岳地帯では、旄牛(ヤク)が地元の文化と経済において重要な役割を果たしています。ヤクは、パキスタン北東部を含む高地に生息する、大きくて毛むくじゃらのウシ科の動物です。

ヤク

ヤクは家畜として、乳用、荷役用、乗用(特に渡河に有用)、毛皮用などに使われています。ヤクは食肉用としても重要な動物であり、脂肪が少ないうえに赤身が多く味も良いとされています。

白いヤク

ヤクの乳は、バター、チーズ、ヨーグルトなどの伝統的な乳製品の製造に使用されます。

ヤクの乳製品

ヤクの肉は、脂肪が少ないうえに赤身が多く味も良く、地元住民のタンパク質源になります。フンザの名物料理として、ヤクのハンバーガーやステーキといったとてもワイルドな料理を楽しむことができます。

ヤクのハンバーガー
ヤクのステーキ

ヤクは強くて足が堅い動物なので、険しい山岳地形で重い荷物を運ぶのに適しています。 彼らは、車両が通行できない地域で物資を輸送するための荷積み動物として使用されます。

荷積み用のヤク

ヤクは文化的重要性を持っており、地元の祭りやイベントで取り上げられることもあります。ヤクのポロ、ヤクのレース、ヤクのショーなど伝統行事やお祝いにおけるヤクの存在は、地元の文化におけるヤクの重要性を反映しています。

ヤクのポロ
ヤクのレース

フンザを訪れる人は、ヤクのサファリやトレッキングに参加することができます。観光客はヤクに乗りながら美しい山々の風景を楽しむことができます。

ヤクのサファリ

ヤクの毛は暖かい衣類の製造にも使用されます。ヤクの毛は全体から柔らかい部分だけをクシですき取るため、1頭からわずか100gしか採取できず、標高が高ければ高いほど高品質になると言われます。

ヤクのストール

ちなみに、ヤクの尾毛は日本では兜や槍につける装飾品として武士階級に愛好され、尾毛をあしらった兜は輸入先の国名を採って、唐の頭(からのかしら)と呼ばれました。

ヤクの尾毛を使った軍帽

フンザの村では、夏の間はヤクなどの家畜は高地へ連れて行かれますが、冬の間は大人のヤクだけが高地に残り、子供のヤクは少し下った村で過ごし毎日放牧へと出かけます。

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