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サラリーマンは環境適応能力に長けた最強人種だ。

週一回、水曜日、朝の満員電車で通学する。

3コマ、合計4.5時間の授業を受けて、3時には家にかえる。

夜まで働く社会人に比べたら余裕のスケジュールだろう。

なのにわたしは、大学に行くだけなのに、満員電車に乗るだけで、1日の心と体のエネルギーを全部吸い取られてしまう。
生気がなくなる。

そんな満員電車のなかで、なんでもないすました顔をしてこれから会社に行くだろうスーツの面々をみて「彼らはこの電車に週に5日も乗ってるのか。強いな。」と思った。


***


人類を含め、生物は、環境に適応することで生き残ってきた。

生き延びるのは、強いやつでもなく、賢いやつでもなく、環境に適応したものだ。

環境に適応するってことは、外界に合わせて自分を変えること。

それはつまり、欲望を制御することでもある。

生まれた時から、適応能力があるわけじゃない。

生まれたての赤ちゃんは、おしっこやうんちをしてお尻のぐちょぐちょが不快で泣くし、お腹が空いたら泣く。

我慢なんて知らない。自分の快だけを追求している。

成長するにつれて、徐々に外界に適応しないと生きていけないと学び、欲求をコントロールし始めるのである。

トイレでうんちをするとママが喜ぶ、とか。

授業中は静かに座っていた方が良さそうだ、とか。


***


足を踏まれる、
汗をかいた他人の肌と触れ合う、
傘で服が濡れる満員電車、
あらゆるハラスメント、
会社での理不尽。

好きな人なんているんだろうか。

でも、そのような不快、不満、怒り、を抱えていると心身にストレスがかかるから、「そういうものなんだ。それが適応するべき環境なんだ」と、受け入れている。

つまり彼らは、
「外界に適応する能力が高い=生命力が高い」のではないかと思うのだ。

私は適応できなかった。

学校の規則には慣れず、反発しっぱなしだったし、満員電車も辛い。体調が悪くなる。
性格診断テストすれば、ストレス耐性が著しく脆弱って結果がでる。

だから彼らをすごいと思う。

満員電車で毎日通勤している彼らの、元々の適応能力は高いのだ。

でも、今の社会は変化の真っ只中で、なにが次の社会のルールなのかがまだ明確ではない。

だから彼らは、社会のルールチェンジがはっきりしたら、「もう、世の中のルールはこれまでとは違う」とわかったら、新しいルールに適応できるのではないだろうか?


社会が大きく変わり、働き方にも注目が集まる昨今、サラリーマン=勤め人って、言われたことしかできなくて、思考停止でってマイナスイメージで語られがちだ。

でも、近代の学校教育により、マニュアル通り、言われたことをやるように訓練されてたからそうなってるだけで、適応する力は十分に備わっている。

彼らが自分たちに適応するルールを変えたら、それに適応していけるはずだから、

「もしかしたら満員電車で通勤しているサラリーマンって最強の人種なのでは?!??!」と思いながら、電車を降りた。


最後まで読んでいただきありがとうございます。 また見にきてくれると嬉しいです!