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『親切な暗殺』(毎週ショートショートnote)

今日はいよいよ決行の日だ。
約束の5分前に玄関を出ると、すでに車が待っていた。
「こちらのお車での移動となります」
案内されるまま後部座席に座ると
ドアを閉めたドライバーが運転席に乗り込み、
助手席に置かれた紙を渡してくれた。
2人分のスケジュールが並んでいるが
左に書かれている人物は15時で終わっている。

「15時の街頭演説の最中に銃弾に倒れるという筋書か」
私の独り言にドライバーが答える。
「真正面のホテルの最上階の部屋が押さえてあり
ライフルもすでに運び込まれています。
撃ったあとは非常階段を降りて裏の駐車場に止めた車で逃走。
そのあともスケジュール通りです」
「ここまでお膳立て出来ているなんて、なんて親切な暗殺計画なんだ」
「白昼堂々の大物政治家の狙撃なんて滅多にありませんからね」
「私はスケジュール通りに仕事をこなせばいいというわけだ」
「くれぐれも内密に」

私はスケジュール表を置くと、15時の街頭演説に向けて
スピーチの練習を始めた。

(410文字)

<あとがき>
スケジュール表に沿って進められる暗殺計画。
逃走ルートまで完璧にお膳立てされている親切プラン。
しかし、それは犯人用ではなく、、、。
でも、これって暗殺になるのか?
※追記
 会話の最後に「くれぐれも内密に」という言葉を足しました。
 本人以外は知らないので暗殺、ってことでご勘弁を。

<ChatGPTによる解説>
この文章は、ある主人公が何らかの陰謀に巻き込まれているような
状況を描いており、不正規の計画を実行することになっています。
主人公は自分のスケジュールを確認し、15時の街頭演説に向けて
準備を始めています。

物語の雰囲気は緊迫感に満ちており、政治家の狙撃という
非常に危険な状況に置かれていることが示唆されています。
また、ドライバーとの会話から、この計画は非常に計画的に
進行していることが分かります。
主人公は計画通りに行動し、仕事をこなすことが
期待されているようです。

この短い文章からは、緊迫感やサスペンスが感じられ、
読者は主人公の運命や計画の結末に興味を持つことでしょう。
また、物語がどのように展開していくのか、
どのような選択を主人公がするのか、
読者にとっては興味深い要素が含まれています。

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