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リカバリーフォーラム2022

僕が初めてリカバリーフォーラムを訪れたのはいつだっけな…
2015年と2016年だったような違うような。
池袋にある帝京平成大学まで早起きして行ったけれどそれっきりだった。
会場が東京都は限らないので旅費やらなんやらの問題もあってすっかり疎遠になっていた。
で、今年。
久しぶりのリカバリフォーラムにお邪魔してきた。
今回は演者として仲間とともに精神障害者の恋愛と結婚というテーマの分科会で10分ほど発表をしたり質問に答えて伝えたいことを話していた…と思う。

今年のリカバリーフォーラムは昨年に引き続きオンライン開催だったので散らかった自宅をいつものようにバーチャル背景で隠して照明強め+BBクリームで薄汚れた顔を隠してと色々と隠しまくっていた。
ハマッチャでZOOMには慣れているのでスマホはマウスで操作。
Bluetoothキーボードで文字を打つ。
箇条書きの原稿をPCで開いて膝の上に乗せる。
バッテリーの減りは早くなるけどいちいちスマホを触らなくて良いから楽なんです。
え?なんでPC使わないのって?
僕のPCはしょっちゅうブルースクリーンが起きちゃうのでこうした場面だとハラハラして落ち着かないんですよ…とほほ。

おっと閑話休題。
おそらくリアル開催だと分科会の定員は使用する部屋のサイズにもよるけど多くて60人とかそんなものだと思う。
ところが今回はZOOM。しかもウェビナー。
定員は1000人なのでザルみたいなものです。
そして分科会のテーマが恋愛と結婚ということもあってかほぼ200人の方が視聴してくれていた。
これはオンラインの強みですね。
にしても200人!とっても嬉しかったです。
視聴してくださった皆さん本当にありがとうございました。

個人的に僕が嬉しかったのは賛否両論だったこと。
恋愛や結婚は義務ではないし人によっては必要ない。
恋愛することに障害者も何も関係ない。
そんな声が上がってきてくれることを願ってさえいた。
だって誰もが礼賛する活動ってありえない。
その活動に対する批判の先に改善点があるかもしれないのだから僕は否定的な意見をオンタイムで読むことができて嬉しかった。
「賛」はほしいけど「否」は嫌だという人もいると思うけれど僕の中で「否」がなければ活動としては天井だから右肩下がりになると思う。
そういう考え方なので僕にとってはとても嬉しかったしありがたい時間になった。

さて僕はかれこれ2019年から「あいりき」の研究に参加してプログラム作りにあーだこーだと何人かの仲間とともに参加してきている。
あいりきは「愛する力を磨くプログラム」なので恋愛だけでなくそもそも愛とは何だ?と考えるところから始める。
ところが多くの日本人は「愛=恋愛」と思っていることが多く「恋愛なんて好きにしたらいい」みたいな言葉でバッサリ否定してくる人がいる。
こうした人は自分が苦労していないんだろうなと思う。
自分が必要と感じていないことだから「支援」なんて必要ないと考えてしまうんだと思う。
この発想は分からないでもない。
ただ障害者権利条約の23条で保障された一つの権利。

にも関わらず…ある時は医療、ある時は福祉、そしてまたある時は家族に反対されてしまう。
医療については慎重にならないといけないケースもあるので分からないでもない。
しかし地域に戻って生活を送っていれば恋愛に関心が湧いても何ら不思議ってことはない。
が…作業所などでは「利用者同士の連絡先交換は禁止」とか「当事業所は恋愛禁止」みたいなことを掲げているところもある。
障害者支援施設が見事に権利侵害してるわけで僕は頭の中にハテナが浮かびまくってしまう。
要するに…仕事が増えるのがイヤなのね…という支援者の都合にしか思えない。

地域に出て様々なな人と交流していたら素敵な人の一人や二人は見つかっても不思議じゃあない。
でもダメなんだって。
「うちの事業所は仕事をするところです」
…では職員も職場恋愛はしないでくださいと言いたくなる。
恋愛というのは通り魔みたいなもので本人の意志をガン無視してくる。
たまたま新しく入ってきた仲間に恋してしまったら
その人は気持ちを秘めたままにするか通所先を変えないとならなくなる。
いやー…どう考えてもおかしい。
法に触れてるわけでもないのに。
っていうか何も悪いことしてません。

この不寛容さは福祉業界がいかにトラブルを避けたいかが生みだしてしまったと思う。
僕が以前、働いていた事業所で飛び交っていたのは
「◯◯さん結婚したいとか勘弁してよ」だの
「精神障害があったら結婚どころじゃない」やら
「その前に働いてくれよ」なんてな話が出てくる。
…目の前に僕という精神障害者いるんですが…。
しかも結婚してまして…。
ってことに気づいてなぜか謝罪された経験が何度かある。
僕に謝る以前の問題だと思いますが…。 
いつまで寝た子を起こすな理論を続けるのかな。

結局のところ愛には正解がない。
そもそも真面目に考えることがないかもしれない。
義務でもないからご自由にどうぞという感じだと思う。
障害の有無を問わず苦労することの一つだとしたら
みんなで考えながら価値観をシェアしていくのが良いんじゃないかなと僕は思っている。
◯◯メソッドのようなものはあくまで参考程度にして様々な価値観に触れることで自分の中に核が生まれると思う。
それが自分らしさと呼ばれるものかもしれない。
自分を否定していたら他人を肯定することは難しい。
恋愛を通してリカバリーに繋がっていくこともあると思っているのでこれからも僕はこのテーマを活動の軸にしていこうと思う。
一緒に考えてくれる人、大歓迎します。

ってなところで今日はこの辺で。
今年も残り2ヶ月。
皆さんが笑顔で過ごせますように。
最後まで読んでくださった方に感謝をしつつ…
アディオース!


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