こんにちは。

ゲーテのファウストを読んだ感想の第9回目になる。
この第二部では、何を風刺しているのか、示唆しているのか、なんのメタファーだか分かりにくいストーリーになっている。
今回も、前回前々回にも増して思いっきり外したことを書いてるかもしれないので、笑って読んでみて。

それで、この投稿を始めたきっかけはC.G.ユングを読み漁り始めたところゲーテの「ファウスト」に高評価を与えていることがわかったからである。

読んだと言うよりは聞いたのであるが、こちらを聞いた。

目次はこのとおり。

【悲劇第2部第３幕】
第8章：ファウストとヘレネー
⭕️主な登場人物
・メフィストフェレス：誘惑の悪魔
・ファウスト：哲学、医学、法学、神学まで学んだ博士、先生。生きる喜びを失っている。
・ヘレネー：母たちの国に住む絶世の美女神
・マントー：ギリシャの神殿の巫女
・メネラウス王：スパルタの王
・フェルセフォネイヤ：オリンポス神殿の地下に住む女神
・フォルキュアス：メフィストが化けている侍女
・エウフォリオン：ファウストとヘレネーの間にできた男の子

⭕️あらすじ
第２幕の人工生命である小人ホムンクルスの話から、また、ファウストの色恋沙汰に話は戻る。そして、富と権力と家族を得るが。

ファウストは巫女マントーに連れられて、オリンポス神殿の地下にいる女神フェルセフォネイヤに会った。女神ヘレネーを地上に連れていく許可をもらう。
 
ヘレネーはスパルタ国の国王メネラウスの宮殿にやってきた。
 
ヘレネーはトロイの盗賊に捕まり拘束されていた時期があり、その時の侍女をたくさん連れて帰ってきた。メネラウス王にトロイから奪還されたことになっている。
 
メネラウス王はヘレネーに生贄の儀式の準備をするよう命じるが、生贄が自分ではないかと心配する。
 
ヘレネーが不在の間宮殿を仕切っていたのは侍女フォルキュアスに化けたメフィスト。その侍女フォルキュアスが儀式の会場にいた。フォルキュアスは、王が不在時のヘレネーとパリスとの浮気を責める。口論の末に、生贄がヘレネーであることをフォルキュアスは、ヘレネーに伝える。
 
フォルキュアスは、ヘレネーに逃走する先を示す。それはファウストの砦のことだった。ヘレネーとその侍女達はファルキュアス、要はメフィストの計略にハマったと知らずに逃亡する。
 
中世の騎士に扮したファウストが、ヘレネー一向を迎える。そして結ばれる。
侍女達もそれを歓迎し祝した。ファウストは恋焦がれたヘレネーを手に入れた。
 
メネラウス王がヘレネーを追って、ファウストの砦に攻めてきたが、ファウスト軍はそれを撃退し、領地も占領する。家臣にメネラウス王のものだった領地を分け与えた。
 
ファウストとヘレネーはこの後、アルカデアの森に移り住んだ。そして男の子エウフォリオンが生まれた。育つに連れてわんぱくで活動的になっていく我が子が、事故に遭うのではないかと両親ファウストとヘレネーは心配していた。
 
森の中に行ったエウフォリオンは、岩場に登る。そして「戦に憧れている」という。岩場の頂上から遠くの戦場に向けて無謀にもジャンプするが、当然のことながら地面に落下し死してしまう。
 
「幸せと美は永くは続かないと昔から言われている通り、命の絆も愛の絆も、今途切れてしました。」と、ヘレネー。
別れの時が来たとファウストは気がついた。
 
ファウストがヘレネーを強く抱きしめると、ヘレネーの体は徐々に透き通っていった。
「さあ、地獄の女神よ。私とエウフォリオンを連れて行きなさい。」と言い残して。
 
後にはヘレネーのまとっていた羽衣がファウストをつつんだ。フォルキュアスが現れてその羽衣を離してはならない、地獄へ引き込まれるという。ヘレネーはもういない、高みへ登れともいう。
 
羽衣は雲に変わりファウストを包んだまま、どこかに飛び去った。
 
フォルキュアスはメフィストの姿に戻り、無言で影に入って姿を消した。
 
⭕️感想
何を示唆している第８章もやはりよくわからない。

領地を得ても幸せにはつながらない。
子供の関心をつなぎ止めることはできない。
そして、美も幸せも永遠ではない。妻にした女神は地獄に去った。

上座仏教でいうところの

「無常」。

生きることは

「苦」。

これらの感覚を覚えるのみ。

次回は、第9章 第四幕 戦。

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こころざし創研　代表
ティール・コーチ　小河節生
E-mail: info@teal-coach.com
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