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自己紹介(中学生編)

自己紹介のつづき

なんやかんや経て中学生になりました
入学した中学で、私は人気者
担任の先生にも気に入られ
陰キャの言葉で言うなら「あっち系」(イケてるグループ)に所属してました
なんでそうなったのかは、よくわかりませんが
とにかく中学は順風満帆でした
皆が私の言動に注目しています
リーダー的なこともしたし、成績も良かった
目立つ存在でした
絵の才能も担任の先生から買われ、よくイラストを描くように頼まれました
今思えば、ちょっと贔屓気味でした

ところが、中学一年の一学期、急遽引っ越すことになりました
母が「もうこんな田舎は嫌だ!」「近所付き合いが煩わしい!」と言ったのと
父の通勤時間短縮の為です
一学期最後の日、皆がサプライズでお別れ会をしてくれました
皆泣いていました
私も泣きました
皆が私宛に書いてくれた手紙を渡してくれました
後で一人一人、大事に読みました

そして夏休み中に新居(貧乏なので中古の一軒家です)に移り住み
いよいよ二学期の始まり、新しい中学校への登校です
登校初日、職員室の場所がわからなかった私は、朝の清掃をしている教師らしき中年女性に声をかけました
「おはようございます、すみません、転校生で職員室の場所がわからないんですが…」
すると、メガネをかけて神経質そうなその女性教師が言いました
「そこ土足で踏まないでくれる?」と
私が足を踏み出した場所は、どうやら清掃場所だったようです
「あ、すみません!」
「職員室はあっち」

随分ぶっきらぼうな教師だな…
周りに居た生徒も無反応だったし…
私は不安になりました

その不安は的中
転校生だと紹介されても、皆関心がない様子です
それもそのはず、引っ越し先は新興住宅街で転校生が山の数ほど居るのです
転校生など珍しくも何ともないのです
加えて、都内への通勤圏内の地域なので、都会的でよくも悪くも「他人に無関心」なのです(今ではそれが心地いい)

道路に信号機もない田舎から来て、前の学校では人気者だった私は、最初は戸惑いました
でも徐々に自分を出していき、キャラを受け入れられ
吹奏楽部でパーカッションを担当し(転校前は美術部でした)
文化祭の出し物で、私をテーマにしたいとまで言われました
皆が「nちゃん(私)面白い」「キャラが濃い」と言います
多分人生でこの頃が一番、自分を出せていた時だったように思います

ただ、この頃私を悩ませていたのは、二女からのイジメです
「ブス!」「デブ!」「n(私)ってキモ~い」
散々な言われようでしたが、私は何も言い返さず我慢してました
両親に似たのか私の日記を盗み見、当時の片想いの男子生徒をイニシャルで書いていると
集合写真を出して「この人名前何?」「この人は?」と聞き出し
イニシャルに当てはまった男子が居ると「あぁ~この人~?(ニヤニヤ)」と人権侵害までされてました
おそらく家庭環境の悪さのストレスが、私に向いたんだと思います
この不仲は、後々まで響きます
そして何よりも嫌だったのが、二女(一歳上)と比較されること
二女も目立つ存在だったので
「nちゃんのお姉さんってかっこいいよね!」「nちゃんのお姉さんって家だとどんな人なの?」など言われるのが何よりも苦痛でした

それから母の存在
長女が非行に走るようになりました
家に帰ってこず、いろんな男を渡り歩き、不良仲間とたむろする
母は長女に対して、そして夫へも苛立ちを隠せず
家の中はいつもピリピリムード、緊張状態
母の不機嫌の矛先が、自分に向かないように
真面目で成績良く口ごたえせず優等生で居なくてはいけませんでした

そんなある時、吹奏楽部で仲良くなった同級生の女の子から、「家に遊びに来て」と誘われました
その子の家は、私の家からは遠く離れています
親に「車で送って行って」と頼めなかった私は、自転車で行くことに決めました

なんとまあ、ビックリなことに
小学生の頃、練習したけど根性がなくて、結局諦めた自転車に、乗ろうというではありませんか!

意外なことに、出だしは好調でした
「自転車って成長すれば誰でも乗れるようになるの…?」と疑問に思ったほど
通学してる中学校を通りすぎ、そこまでは良かった
その先に、「傾斜90度か?!」と思う程の急勾配な短い坂があるのです
自転車乗り初心者な私は「ブレーキを引きながら坂を下る」という玄人技を知らなかった

ノーブレーキのまま坂を下りました
もちろん猛スピードで下っていきました
叫ぶことも出来ず、なすすべもなく
正面の竹やぶに自転車ごと突っ込みました
一瞬意識が飛んだような気がします
気付くと右膝を擦りむき血だらけ
自転車の車輪が「カラカラカラ…」と虚しい音を立てて回転しています
近所の住宅のおじいさんから「大丈夫~?(笑)」と声をかけられました
大丈夫な訳あるかい
雨も降ってきました
枯れた笹が体にくっついたまま私は友人の家へと自転車を押して向かいました
もう自転車を乗る気力は残っていなかったです
友人宅で私の姿(怪我してるし雨に濡れてるし)にビックリされ、
お母様に怪我の手当てをして頂き、
ジュースを飲んで帰りました
何しに行ったんだ…

中学時代の思い出と言えば、そんなところでしょうか
あ、悪友が出来、BLにハマりました
中学生で立派な腐女子です
それ以外は平穏な日々でした
これから待ち構えている地獄を知らずに…

つづく

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