魂に時効はない
「ギャラリーフェイク」という漫画の中で、数十年前に殺人を犯した犯人に主人公の藤田が言うセリフだ。
イラクの地、親族が不義を働いたことにより、非難の目から逃れるため罪を犯す。しかしすでに時効が成立し、何も証拠がないと犯人は藤田を食ってかかる。
藤田は続ける
「魂に時効はない。それが証拠に、おまえは鷹を飼えなくなった」と。
犯人は、昔鷹狩の鷹を飼っていた。その鷹に石を運ばせ、高い硬度から石を落とし殺害に及んだと藤田は推測した。
そして犯人は、藤田を出会った当初に鷹を飼っていたが今は飼っていないと話している。
誰からも咎めを受けなくとも、私だけが知っている後ろめたさを覚えたときに、いつもこの言葉を思い出す。
兄が亡くなる当日、その日に兄が亡くなるなんてまだ思いもしてないときに、私はこの言葉をノートに書いていた。
「魂に時効はない。だからこそ、自分の行いに対し実直でないと未来の自分に返ってくる」
なぜこのようなことを書いたのか、その前後を思い出せないではいるものの、確かに未来の自分に辛いものが返ってきている現実がある。
でも決してネガティブなことだけではないと、ここまで書いて思うようにも変化した。魂に刻まれるほどの喜びと悲しみを受け入れられる心を携え生きていけたら、それは幸せなことなのかも知れない。
※漫画の内容は、元メトロポリタンのキュレータが営む「ギャラリーフェイク」というアートギャラリーを舞台に、数々の名画が登場するといったアート漫画です。私はこの漫画でアートの世界に興味を持つきっかけをもらいました。ちなみに、クラシック音楽に興味を持ったのは「のだめ」です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。