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コロナによって、加速度的にデジタルテクノロジーが日常生活まで浸透してきた。コロナ直前の2019年、私は上海で勤務しており、中国における最先端のデジタルテクノロジーに囲まれた生活を体験していた。今の日本はそこに追いついたという表現が妥当なのかもしれない。

最近、ビジネスおよびキャリアにおいてデジタルテクノロジーが及ぼす影響について思うことがあるので述べたいと思う。

〈ビジネス〉
私が所属するマーケティング部での一場面。とあるマーケター(XXXX製品の責任者)が『XXXX(製品)がターゲットとする顧客はフィジカル(Face to Face)を重視しているので、マーケティングオートメーションなどのデジタル関連予算は計上しない』と発言していた。

まったくデジタルに触れていない顧客はどのくらいいるのだろうか?もちろん、顧客の嗜好性によりデジタルよりもフィジカルを優先したいという人はいるだろう。しかしながら、デジタルへの取り組みはトライ&エラーを繰り返し多くのリソースと時間を要する取り組みである。世の流行に敏感なマーケターとは思えないコメントだった。私が所属している業界は、公的な規制も多くトラディショナルなマーケティングが根付いており、マーケティングの定義が時代錯誤なのである。

私は顧客の変化を適切に捉え、デジタルマーケティングとブランドマーケティングが融合したアドバンスマーケティングを創り、『わが社の製品を必要とする”すべて”の顧客にアドバンスマーケティングの力をもって製品を届けたい』と切に思っている。

〈キャリア〉
私は最近、ITパスポート資格を取得した。デジタルマーケティングに取り組んで、外部で講演までしているため、対外的な意味も含めて資格を取得することにしたのだ。そんなとき、同世代の同僚が『ITパスポート資格なんて今更とっても意味ないでしょ』と話していた。

たしかに、資格そのものに意味はない、しかし『中年=デジタルに弱い』と認識されることが多い世の中で、まったく意味がないとは私は思わない。私自身は職務経歴書にデジタルマーケティングについて記載できるような仕事をしてきており、逆に必要ないかもしれない。この1年、転職活動を通じ、エージェントなどから「ミドルクラスの転職の難しさ」については耳が痛いほど話を聞いた。デジタルが弱いから採用しないというよりも、「変化に対応できない」という判断なのだと解釈している。

たしかに資格一つで何が変わるのか?とも思いたくなるが、資格&経験談があれば「中年=デジタルに弱い」という認識は払拭できるし、『逆に武器になる』かもしれない。私は今後、G検定やプロダクトオーナーの試験も受ける予定にしている。地道な取り組みである。

世の中は信じられないスピードで変革している。もちろん、すべての情報を捉え対応することは不可能である。また、不透明な未来を予測することも困難だと思う。しかし、起きている変化を捉え、柔軟かつ前向きに取り込むことで、可能性を広げることはいくらでもできるのではないだろうか。特に我々、ミドルクラスにはそこが求められているのではないか。


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