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虎に翼 に共感する女性へ

【虎に翼】
facebookの「大学・大学院進学準備プロジェクト」というグループページに参加して、ぽつぽつとではあっても、大学、大学院進学してくださる方が続いていて、うれしく思っています。

https://www.facebook.com/groups/184602368826623

投稿数が少ないページですが、塵も積もれば山となるかなと。

お一人の進学に影響を受けて、転機となさる方がきっといらっしゃると思いますので、細々とでも続けていたいと思います。
 
だって、高卒でも大学院に行ける時代なのですから(ってご存じでしたか?)。
うまく大学を選べば、学費も思ったほどは高くなかったりするのです(入学後にさまざまな奨学金制度がありますし、何年もかけて休学などしながら卒業することも可能です)。
 
なぜ、こんなグループを立ち上げたか、いつか書いたかもしれません。
でも自分でも忘れてしまっているので、もう一度、書いておきます。
来年度に向けて進学を検討して下さる方が出ますように。
 
日本のジェンダーギャップ指数の状況は、
世界でも下から数えた方が早いことは周知の事実です。
この時代になっても、「虎に翼」の世界にはまって涙する女性がたくさんいるというのは、昭和の初めの女性を取り巻く状況が、
古い昔の話、というよりも、
現在進行形で傷ついている、あるいは傷ついてきた、忘れようとしてきた女性が山のように存在するからなのではないでしょうか。
 
2000年以来、数回にわたってカナダのトロントに渡航し、あるいは北欧の国々を訪問し、そこで女性が普通に一人の人間として暮らしている社会を体験しました。
 
1999年、今から25年前のトロントでは、
 
痴漢の存在とそれを許容している社会に驚かれたり、
英語の補習コースにいた10か国以上の出身の人たちの中で、履歴書に写真(職業によっては全身写真)を貼付するのが日本と韓国だけということに驚いたり(容姿で人を判断しないのが当然)、
カウンセラーのジェンダー観を自覚する必要性を強調されたり、
教員養成の中にジェンダー問題を扱うコースがあったり、
幼稚園からジェンダーを意識させない教育をしていたり、
メディアで性別を意識させる写真や表現が規制されていたり、
7月に大規模なレインボーパレードがあったり、
 
と、さまざまなことを知りました。
 
もちろん、大学や大学院には女性がたくさん来ていて、
複数の大学卒業資格を持っている女性も少なくなく、
リーダーが女性である場合が日本などと比べて段違いに多く、
シンポジウムに登壇するのが男性ばかりなどということは決してないのです。
 
そこで、日本に帰国したときに、
大学の高卒入学志願者減少等に対する志願者確保案として、
大学や大学院に主婦層を勧誘してはどうかとつぶやいてみましたが、
周囲からの反応は、たとえば
「大学院に払うお金が主婦には出せないでしょうし、夫も出さないでしょう」
「大学院に行きたい、専門性を高めたい、資格が欲しいという主婦のニーズがあるとは考えられない、ターゲットにするのはリスキーすぎる」でした。

全国で講演して回るようになると、地方都市に行けばいくほど、大卒女性が少なくなっていくという現象にくらくらしました。
ジェンダー格差と地域格差、その中でどう動くかを考えていて、そこから出て行くことをあきらめた女性たちに出会うのです。

それで「だったらこうしてみたら」の一つの方策として、カナダでそうであったように、大学や大学院への進学すること、を女性に勧めてきました。
そして、そうすることによって、「資格」を得た女性たちが、輝き始める現象に出会ったのです。
 
実は、私は「資格」にはあまり意味を見出していません。学士や修士、博士の資格などなくても素晴らしい研究や実践ができる女性が、日本にはあまりにもたくさんいることを知っているからです。
 
でも、「資格」が給与や本人の意識、自尊感情に影響しているのであるならば、「資格」を取ってしまうのが手っ取り早いと思うのです。
 
そんなわけで、「虎に翼」。テレビドラマを見ているだけでなく、自分の「だったらこうしてみたら」を実現するために、どうしたらいいかを、考え始めてもらえたらと思って、こんなグループを続けています。
 
別に、大学や大学院でなくていいのです。でも、目に見える形が作れて、実は意外とお手軽なのが、社会人として大学や大学院に入ることなのです。(入った後は、それなりに大変ですけれど、実践を積んできた人であれば、10代20代の若者たちよりしっかりと学べます)

日本人は、18歳で大学に入ることにこだわっていますけれど、海外では、何歳で大学に入ってもいいのですよ。
 
今いる場所から飛ぶために、どうしようかなと考えはじめていただけたらと思います。

https://www.nhk.jp/p/toranitsubasa/ts/LG372WKPVV/


※ 撮影は室伏淳史氏。2018年4月。

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