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父ちゃんの道楽・テレマークスキーについて

みなさんこんにちは。海と同じくらい山が好きなnock3です。

みなさんは『テレマークスキー』というものをご存じでしょうか?たぶん、ほとんどの方が知らないマイナーなスキーだと思います。今回は私が波乗りよりも長くやっている趣味のテレマークスキーについて書きたいと思います。

〇『テレマークスキー』って何?

『テレマークスキー』がどんなものか。一般的なアルペンスキーとの違いから説明すると、「かかとが固定されていない」スキーです。板とストックはアルペンスキーと同じものを使いますが、靴とビンディングは専用のモノを使います。かかとが固定されていないので、歩くことが容易で、山に登って滑る「山スキー」で愛用している方が多い印象です。滑り方が独特なので、説明よりも映像で見てもらったほうが早いですね。



ターンするときに、脚が前後に開き、ターンの内側になる脚が曲がっています。かかとが固定されていないので、滑るときにこんな体勢になります。スキージャンプの着地の姿勢を「テレマーク姿勢」と言いますが、これが一番わかりやすい表現化もしれません。





〇テレマークスキーの歴史

雪国の移動手段として生まれたスキー。歩くことを目的として発展したのが「クロスカントリースキー」滑ることに特化して発展したのが「アルペンスキー」。そのどちらの特徴も備えているのが「テレマークスキー」です。ノルウェー南部のテレマルク地方(Telemark)が発祥なので、テレマークスキーと呼ばれているようです。

テレマークスキーは歩くことと滑ること、どちらもできるという特徴がありますが、見方を変えれば、「どっちつかず」のスキーとも言えます。クロスカントリーよりは歩きづらく、アルペンスキーよりも滑りにくい。そんなわけで、19世紀に生まれたといわれるテレマークスキーは、一時期、姿を消します。

しかし1970年代に、アメリカのスキーヤーがクロスカントリースキーで急斜面を滑る遊びを始めたことで、テレマークスキーが再発見される(さすが、遊びが上手なアメリカ人)。そこから現代のテレマークスキーが発展します。

革靴に細い板で行われていたテレマークスキーも、今はアルペンスキーのようにプラスチック製のブーツに金属のビンディングが使われるようになり、滑ることにおいては、アルペンスキーに引けをとらないほどのスピードで滑れるほどになりました。

オリンピックの正式種目にはありませんが、ワールドカップレースも開かれており、北欧では人気があるようです。

テレマークの発展とレースの様子が分かるFIS(国際スキー連盟)の映像がありましたのでご紹介します。



レースは、滑降、ジャンプ、バンク、登りとスケーティングを組み合わせたテレマークの特徴を活かした構成になっていて面白いです。

テレマークスキーは、歩くことと滑ることのバランスが良いため、山に登って滑る「山スキー」、「バックカントリースキー」に適した道具です。YouTubeを見てみても、レースの映像よりは山でパウダースキーを楽しむ映像が多いですね。



私の周りのテレマーカー(テレマークスキーヤーをこう呼ぶことが多い)も、ゲレンデを滑るより、山に登って滑ることを楽しんでいる人が多いと感じています。



〇テレマークスキーの楽しみ方

私がテレマークに出会った15年前ほど前は、ゲレンデを滑ることよりも、山を登って滑るための道具として雑誌に紹介されており、山を滑ることと旅をセットで楽しむことがお勧めされていました。

リフトやゴンドラが整備されていなかった時代は、自分の足で上って滑るしかなかった。テレマークスキーはその原点に立ち返って自然の中でスキーを楽しむことができる優れた道具だと思います。

私は冬場はゲレンデで滑ることが多いです。たまーにコースを外れて林間を滑ったり。冬の雪山を登って滑るバックカントリースキーは雪崩のリスクもあるので、できるだけガイドさんを付けたツアーをお勧めします。

私が山に登るのは、雪も降らなくなって気候も安定する4月以降がメインです。雪山=新雪というイメージがあるかもしれませんが、春山のザラメ雪を滑るのが私は1番好きです。特に、一度解けた雪の表面が再び固まってできる「フィルムクラスト」と呼ばれる面を滑るのが最高です。冬場にゲレンデで練習して、天気も良い春山のロングツアーを楽しむ。5月の連休まで滑って、その後にサーフィンに移行するのが私の理想の楽しみ方です。

自分の足で登った分だけ滑る=「Earn your turn」。私の好きな言葉です。自分でパドルして波に乗る、サーフィンと共通する思想ですね。


〇最後に

ここ数年、スキー人口の減少と相まって、テレマークスキー愛好者も減少傾向にあります。1度姿を消したテレマークスキーが、また姿を消すかもしれない。私のテレマークスキー仲間と話すときの中心的話題です。でも、テレマークスキーは1度ハマると普通のスキーやスノーボードにはない独特の身体の動きがやみつきになるとても楽しい遊びです。縦乗りでも横乗りでもない『斜め乗り』のテレマークスキー。私は1人のテレマークスキー愛好者でしかありませんが、少しでもこの楽しさを伝えたいなーと思っております。

昨年から家族でスキーに行くようになり次男がスキーにハマりつつあるので、上達させて、一緒にリフトに乗って滑ることが目下の目標。成長していつの日かテレマークスキーをやってくれれば最高だけど、そこまでは望みすぎなのかな。。。

まずは、カミさんの故郷・山形のホームグラウンドである蔵王温泉スキー場でのスキーデビューを目指して息子たちのスキー指導をコツコツとやっていきたいと思います。


おわり

サポートいただけたら、デスクワーク、子守、加齢で傷んできた腰の鍼灸治療費にあてたいと思います。