ニュージーランドの高校の教科を見て、羨ましく思った!
ニュージーランド在住で、総合診療科医、ライフコーチ、Havening technique ®️プラクティショナーなどをしています。
明日からはイースター休みのために、普通の週末より長い4日の休み。
(と言っても、日曜の夜は救急クリニックのオンコールなので、呼ばれないことを祈っています。笑)
今日は、ニュージーランドの高校の教科についての記事です。
私の娘は、生まれも育ちもニュージーランド。
ここでは日本のような受験戦争はありません。
ニュージーランドの学校システムもよく分かっていない私だったので、
教育熱心だったのは小学校ぐらいで、あとは娘にほとんど任せていました。
それが私にも娘にも良かったと思います。
もしも日本にいたら、私は、娘の勉強や受験で、非常に一喜一憂していたと思うので。笑
ニュージーランドの学校制度
ニュージーランドでは、普通は5歳になったら小学校に行き始めます。
学校の一年の始まりは、1月の終わりか2月の始めです。
それなので、年の後半に生まれた子供は、最初はイヤー0として学校に行き始めることがよくあります。
イヤー1として、一年生の途中から始める事も可能です。
ここでは、小学校は6年、中学校は2年、高校は5年。
小、中、高が全て一つの学校の中にあるような学校もあるし(田舎の、全体の生徒数が少ない学校が多い)、中学と高校が一つになっている学校もあります(私立の学校が多いかな)。
うちの娘は、小、中、高とそれぞれ別の公立の学校に行きました。
高校のカリキュラム
高校1年生、2年生 (13−14歳、年齢は大体の目安で、これよりも若い子や年上の子がいます)
娘が行った、ローカルの公立女子校のカリキュラムを簡単に説明します。
(学校のウェブサイトからの丸パクリですが。その学校によって、選択可能科目などは、少し異なると思います。)
高校1年(イヤー9となります)と2年生は皆、英語、数学、ソーシャルスタディー、理科、体育、健康という教科を取ります。
普通の科目ごとの授業として取る事もできるし、”Switch”と呼ばれる総合科目として取る事もできます。(Switchの形式はどこの学校でもやっているという訳ではありません。)
(Switchを選択すると、例えば、何か理科の事について研究し、それをどのように発表するかプレゼン法を学び、結果を小冊子にまとめ、という感じで、一つのアクティビティをしつつ、英語、数学、理科、など色々な科目で学ぶべきことを学ぶ、という感じなのだと思います。
特に学校やローカルコミュニティに役立つようなプロジェクトをするようです。
娘はSwitchを取らなかったので、詳細は知りません。)
また高校1年は ”21st Century Skills 21世紀のスキル”という科目と、学期ごとに2つのオプションの科目を取ります。
高校2年になると4つまでのオプション科目を、2学期ずつ取ります。
この”21世紀のスキル”とは
Creativity 創造性
Collaboration 協力
Critical thinking 批判的思考
Digital Literacy デジタルリテラシー
を指します。
実際の授業としては、
学校のコンピューターネットワークを設定したりとか、
デジタルでポスターを作ったりQRコードを載せたり、
他の人に何かを教えるためのコンピューターゲームをデザインしたり、創ったり
コンピューターのコーディングをして、素材のデザインや動きなどを加えたりとか
そんな事をするらしいです。
また、この辺りの学年では、色々なオプション科目を取らせます。
生徒が、自分の興味があることを探る機会にしているのかな、と思います。
高校1年の選択科目リスト
Art
Brain Hacks (心理学や脳科学入門みたいな感じ)
Chinese Passport (中国語入門)
Contemporary Maori art
Dance
Design and visual communication
Drama
European Passport
Food and nutrition
Maker space technology (色々なテクノロジーを使って、デジタルやアナログの物を作る
Maori Studies
Money Smart(主に消費者としてのお金の知識ー賢い選択、クレジットカード、予算の立て方とか)
Music
Performing arts
Primary Industries (主に農業関係、自分達の畑で野菜を育てるとか)
Product and design
Product and manufacturing
Te Ao Jaka
Te Reo Maori for advanced beginners
Tereo Maori for beginners
Textiles and fashion technology
Maori Art
こんな感じです。
楽しそうです。笑
高校2年になると少し違うものも入っています。
Accounting
Classical studies
Economics
Enterprise
History
Outdoor education
スペイン語、フランス語などの外国語
などです。(ドラマや音楽、マオリに関する教科などの選択肢は、ここでもまだあります。)
高校3年(15歳)
高校3年では、英語と数学は1年間勉強します。
それ以外に、他の科目を10個まで取ることができます。
それぞれの科目を取り、アセスメントでパスすることで、日本で言う「単位」を取るような形になります。
ニュージーランドで良く使われているのはNational Certificate of Educational Achievement (NECA)というもので、レベル1から3まであります。
NECAの科目は、化学とか英語とかから、ダンスやアート、マオリパフォーミングアートとか宗教とか、多岐にわたっています。
(全てが高校で選択可能ではないです。)
高校3年の選択科目はなんと62!あるようです。
特徴としては、経済とか地理とかという、日本でも良くある科目以外に
例えば飲食業界に行く学生のため、
観光業界向け、先生になる人向け、という感じの科目がある事。
高校4年(16歳)
この学年から、生徒は自分の興味のある(とか、将来を考えて取ると有利な)科目を6つ取って勉強します。
ニュージーランドの義務教育は16歳の誕生日までだそうで、
その後は、高校を辞めて他の職業コースに入ったり、職についたりする若者も多いです。
高校の4年、5年はシニアと呼ばれ、
選択科目は更に増えて96!!あります。
(書くのが手間すぎて、諦めました。笑)
高校5年(17歳)
自分の選択で5つまで科目を取れます。
最後に
私もニュージーランドの高校に行って、
こんな色々な科目を取ってみたかったなあと思います。笑
最近、大学1年になったばかりの娘に頼まれて、
彼女の物理の宿題の手伝いをしたのですが、
問題は「日本の理系の大学入試の基本的な問題」という感じです。
こんな問題、入試の前に沢山やったことは覚えているんだけれど、
今は、色々なウェブサイトとかの解説を見て、やっと解き方を思い出した、という感じでした。笑
私の受験勉強に費やした膨大な時間は、かなり無駄だったなと思います。
(せめて少しは思い出して、娘の手助けにはなりたいと思いますが。笑)
それよりも、心理学の入門編とか、世の中のお金が動く仕組みはどうなっているのかとか、効果的なコミュニケーションの仕方とか、
そんな事を高校の時に学べたら良かったかな。
ニュージーランドでは、服をデザインして縫ったり、絵を描いたり、楽器を弾いたりとかして、学校での単位が取れるので、そんなのでも良かったなあ。
日本で受験勉強で煮詰まっている人。
こんな世界もあります。
ここでも多くの人は、ちゃんとした人間に育っています。笑
ニュージーランド留学なんていうのも、いいかもしれませんよ。
(あまり無責任なことは言えませんが。笑
ご自分の責任で行動してくださいね。)
今日も長文を読んで頂き、ありがとうございました。
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