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文章を書くこと。

病気になった。

今年は2月から始まり、ずっと体を壊している。

2019年最初は、2月にサイパンに行ったとき。

嘔吐3回。終わらない胃の痛み。
日本に帰れるのかすら不安になったけれど、ダイビングのインストラクターの方のおかげで無事に病院で薬を処方してもらった。大げさじゃなくて、命の恩人。

次に3月。

声が出なくなった。
これ以上無理すると本当に喉を潰して声が出なくなる可能性があるよと言われた。10年間の演劇人生の中で、初めて舞台を降板した。

そして今回の6月。

1週間以上、嘔吐、吐き気(一番きつかった)、下腹部の痛みに苦しんだ。友人の家で貧血を起こした後に、これらが発症。

家に帰ることもできず、兄に迎えにきてもらい、実家へ。友人も着いてきてくれた。午前3時、あまりの激痛に「死ぬ」と覚悟した。

友人が救急ダイヤルへ連絡し、救急病院へと送ってくれた。人生初の点滴。1人で立つこともできず、車椅子。朝5時まで点滴をした。

次の日の朝に3日分の様子見の薬を渡された。結局その薬も効くことはなく、2日目で痛さの限界を突き抜け、「救急車を呼んでくれ」と悲願。

そのまま病院へ行き、今度は3時間分だかのぶっっとい点滴針をさされた。点滴をしても信じられないほどの吐き気は治まる様子を見せず。病院に来れば楽になると思ってたのに。

目もあけられず、車椅子で移動。色んな検査ももうされるがまま。

今のところ検査結果は「原因不明」。

明日また病院に行って新しい検査の結果を聞きに行く予定。

いまだに吐き気も痛みもある。でも、少し1人で立てるようになったよ。
みんな、たくさんの心配の言葉をありがとう。家族とついてきてくれた友人がいなかったら、救急車も呼べなかった。本当に感謝しかないよ。

***

そしてここからが本題で、

今回療養している間、「何もしない」と決めた。

ストレスに繋がるようなことは何も考えない。スマホを触るのもきつかったからLINEはなかなか返せなかったし、たまに調子が良くても、ツイッターはほとんど開かなかった。少しだけ、いつも考えているネガティブな想像をとめて、あえて思考を停止させた。

それで体がよくなったとか、ストレスが大いに減りました、というわけではないけれど、「休んでいなければならない」という時間を過ごしているうちに「文字を書きたいな」という思いにつながった。

ほとんどの時間は吐き気と痛みに耐えて、次いつまた病院に運ばれることになるかを怯える時間だけれども、それでも少し自分で立てるようになってパソコンの画面に向き合えるようになって、「ああ書いてみよう」と行動に移すことができた。

私は文字を書くのが好き。

15歳のときからブログを書いていて、イギリスに1人で住んでいた頃は一日を写真つきで綴ることがストレス発散だった。イギリスの日常を、しかも寮生活を書いていたから、今自分で読んでも割と興味深くて面白い。

忙しい毎日の中で、テーブルとベッドと教科書しかない小さな部屋で、夜紅茶を飲みながら一日の振り返りをする。それを発信して、次の日にコメントを読んで返信する。それが楽しみだった。

今は、まったくブログが書けていない。

別に書かなくちゃいけないわけじゃない、仕事じゃないし。誰が待っているわけでもない。

だけど、私は書きたい。

書きたいのに、書けていない。

私がSNSを1日1回は更新するのは、文字を書くことが好きだから。誰かと繋がっていることが楽しいから。ツイッターを開かないで普段以上に文字から離れてみたら、文字が書きたくて仕方なかった。

それで今回こうして書いているわけだけど、ずっと家で療養しているから正直これといって書くことはない。

だけど、久しぶりにお風呂につかっているとコロコロ頭に書きたいことが浮かんできた。なんでもないことなんだけど、私の日常の大事なこと。ポロポロポロポロ言葉が頭にこぼれ落ちてきて、この気持ちを書きとめようと意気込むんだけど、

お風呂から出た瞬間にどんなだったか忘れちゃう、そんなものね。

寒い中ココアを一口飲むようなホッとする文章がすき。暑い中、扇風機にあたりながら畳の上でねっころがって、べたべたする肌に髪の毛がまとわりつくような、じっとりした文章もすき。夏の終わりの夜に、短パンとサンダルでアイスを食べながら虫の声が聞こえるような、涼し気な文章もすき。

昔は江國香織さんや山田詠美さんの書く文章が好きだった。
まあるい水滴がヴァイオリンの弦の上に落ちてはじけるような、ぽろんぽろんって言葉が綴られていて。(これたまーに人に言うのだけど、共感を得られない)

今は誰もが発信できる時代で、簡単に自分のすきな文章と出会える。お気に入りのライターさんたちの文を読んでると、なんだかなんでもない換気扇の音が、時計の音が、自分のことが愛しく思えてくる。

私のブログはテーマが一貫していないし(旅なのか舞台なのか備忘録なのか)、書くことは本当に日常の欠片ばかり。書くことが上手なわけでもない。

だけど、これからは体調が許す限り、ブログを書いていこうと思う。私の1つの表現として。

私の文字に、文章に、そんな力はないかもしれないけれど、誰かが読んでくれたときに
「あぁ少しだけ自分を愛してみようかな」なんて思ってくれる文章が書けるようになれたら、なぁ。なんて。ね。

(まだ療養期間は続くけれど、きっと良くなるよ)


染谷ノエル

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