「である」ために敢えて離れる
人はなぜ旅行をするのか。その答えは、「である」ためだと思う。高校の現代文で丸山真男著の『「である」ことと「する」こと』という小論文に触れた人も少なくないかと思う。あの小論文では政治的な大きな話が核であったが、人の日常というフェーズに視点を移しても同じ事が言えるのではないか。
「する行為」が「である位置」を保たせてくれる旅行を「する」事で私達は見た事のない景色に、人に出会い価値観を再構築する。あるいは星空を眺めながら一人内省する人もいるだろう。初対面の珍味や珍道中に日常のあり