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「毎日の採用業務を止めてでも、質の高い振り返りに価値がある編」 N1採用#9 PDCA

トラックレコード野崎です。
弊社は「企業の面白いを届ける」をビジョンとした採用支援事業「TECH HIRE」を展開しています。NHKさん、クックパッドさん、モノタロウさんなどのエンジニアをはじめとしたハイクラス人材の採用業務を支援しています。

この度、弊社の活動を通して導き出した手法「N1採用」の方法論とツールをまとめたキットを公開することにしました。開発途中・現在進行形で変化をしている段階ではありますが、多くの方に試していただくことで、改善速度を早めることを目的にしています。

↓本キットの利用申し込みはこちら↓

このnoteでは「N1採用」のツールの使い方を全9回予定でご紹介します。

1. 全体像の紹介 → 記事はこちら
2. ペルソナ → 記事はこちら
3. メッセージ設計 → 記事はこちら
4. 行動計画設計 → 記事はこちら
5. 求人票開発 → 記事はこちら
6. スカウトテンプレート開発 → 記事はこちら
7. 候補者ピックアップ → 記事はこちら
8. スカウト送付と活動・評価ログの収集 → 記事はこちら
9. PDCAのマネジメント方法

ということで、今回は第9回の「PDCAのマネジメント方法(以降はPDCA)」についてご紹介します。

PDCAのステップで伝えたいことは5つ

このステップで絶対に伝えたいことはこの5点で、これさえインプットいただければ、もう以下のページはスキップでOKです。

1.数値目標と状態目標の定義する

まずは大前提となりますが、目標を決めましょう。この時の目標の定め方として「最終ゴール」→ 「数値目標」→「状態目標」という順序で設定してください。
また数値目標と状態目標は長くても3ヶ月、短い場合は1ヶ月単位で目標を見直すようにしてください。
(状態目標とは、数値目標を実現するために必要な行動目標として掲げてください)

例えば以下のような設定方法です。
このような最終ゴールに向けた注力すべき中間指標とそのための行動目標を
定義することで、現場の実行力を高める
ことができます。

最終ゴール:エンジニア5名採用(期限:2023年10月)

<2023年5月目標>
数値目標1:スカウト送付数x件
数値目標2:月間面談数x件
状態目標1:xx職向けの求人票開発
状態目標2:xx職向けのスカウトテンプレート開発

2.目標達成の「手応え」を週次でUpdateする

数値目標や状態目標に対して、以下の評価軸で毎週進捗を評価してください。

90% ほぼ確実
70% 自信あり
50% わからない
30% 不安
10% かなり厳しい

この評価で30%未満の評価をつけた場合は明らかなテコ入れ対象となります。
数値目標で30%未満の場合は、行動を改善する必要があるので、状態目標のUpdateを検討しましょう。
状態目標で30%未満の場合は、やり方・リソース・アサインなどに問題があるので、いずれかの改善に着手しましょう。

週次での目標に対する評価シート

3.ファネル別の目標対比・時系列対比から課題を見つける

スカウト活動のログを蓄積した上で、月1の頻度で、定量的な振り返りを行い、課題を発見してください。
ポジション単位・媒体単位でファネル別の数値を集計し、目標対比での差分、時系列(前月からの推移)での差分をチェックするようにして下さい。

これらの集計を行うことで、以下のような課題が明らかになります。
ここから、どのポジション、どの媒体、どのファネル数値をあげるべきか?について課題を発見し、検討することが可能となります。

EMのポジションはスカウトの返信数は目標通りだが、選考に入っている数が目標から乖離しており、そのファネルにおける転換率が当初想定より低い

EMポジションでビズリーチのスカウト状況を見ると、前月に比べて40%ほどスカウト数が減少している。当然その後の返信数、面談数も低い

4.N1の声(承諾理由・辞退理由)から具体的な改善箇所を見つける

上記のような数値を改善するために重要なヒントになるのが候補者の声です。
選考への転換率が低い場合に、成功要因(=つまり、選考に転換してくれた人の声)を失敗要因(=つまり、選考を辞退した人の理由)確認することで、ペルソナの改善とメッセージ改善のヒントが見つかります。

候補者の状態から、得るべきヒントは以下の関係性です

評価の高い候補者 → ペルソナ・ターゲットピックアップの条件に反映
評価の低い候補者 → ペルソナ・ターゲットピックアップの条件に反映
選考に進んだ候補者 → スカウト文面に反映、転換率の高い候補者条件としてペルソナ・ターゲットピックアップの条件に反映
選考に進まなかった候補者 → スカウト文面に反映、転換率の低い候補者条件としてペルソナ・ターゲットピックアップの条件に反映

すごく平たく記載すると「どんな人だと辞退されやすく、どんな言い方をすれば興味をもってもらえるのか、を全ての候補者の声を聞くことで、解像度を上げましょう」ということです。

5.月1で振り返りをするための体力と余裕を残す

最後に、これらの振り返りは「言うは易く行なうは難し」の取り組みです。採用現場にいる人事担当者は多忙であり、このような振り返りに取り組む余裕がない人も多いと思います。
一方で、採用活動がうまくいっていれば問題はないですが、結果が出ていない時には現状のオペレーションをとめて、振り返りをしないと悪い結果が蓄積するだけになります。
この振り返りをするための体力と余裕とオペレーションをとめる勇気をもって取り組みましょう。


N1採用キット「PDCA」でできること

ではN1採用キットの紹介に移ります。できることを3点にまとめると

  1. スカウト活動の定量分析のテンプレートを利用できる

  2. 週次レポートのテンプレートを利用できる

  3. 月次レポートのテンプレートを利用できる


では利用手順について解説します。

プロジェクトを目標達成に導くために、週次、月次で数値分析、課題発見、対策立案を行います。週次、月次のプロジェクト管理の工程が異なるため、それぞれの工程を記載します。

[週次のプロジェクトレポートの作成 ] の手順について

1️⃣ 各目標に対しての達成手応えとその理由、達成に向けた課題・要因・対策方針、達成に向けた今週のアクションを【週次】プロジェクトレポートに記載します。

2️⃣ パイプラインを確認し、チャートのキャプチャを【週次】プロジェクトレポートに貼り付けます。

3️⃣ 候補者を抜け漏れなく管理できてるかを、候補者管理シートを基に確認します。
アクティブな候補者のフェーズがすぐにわかるよう候補者管理よりキャプチャを貼り付けます。ネクストアクションを確認し、遅延がある場合は採用責任者へリマインド等も行います。

4️⃣ 当該週の活動内容を記載します。
1. ポジション別の送付数、返信率、面談セット数の目標対比の進捗のキャプチャを貼ります。
2. 行動計画に沿ったスカウト送信目標(送信率)が未達にならないように、(リクルーターの)活動状況を管理しましょう。また未達時は早急に改善アクションを計画します
3. 目標と比べた際の結果を記入しましょう。

5️⃣ 返信があった候補者のスカウト送付内容を確認します
1. 返信があった候補者を確認します。
2. 返信があった候補者情報と文面をプロジェクトレポートに記載します。
3. 返信があった文面と対象候補者から学びを得ることが目的です。

5️⃣ 面談・面接が実施された評価結果を確認します。
1. 面談・面接が行われた候補者のログ情報を、候補者管理に記載します。
2. 候補者一人一人の評価結果とその理由について確認します。
3. 候補者一人一人の選考結果(選考転換 or 辞退)とその理由について確認します。

6️⃣ 候補者の返信結果・評価結果を基に、ピックアップやスカウト文面のの改善余地がないかを検討し、結果をプロジェクトレポートに記載します。


[月次のプロジェクトレポートの作成 ] の手順について

1️⃣ ポジション横断での進捗、媒体別*ファネル数値進捗数値結果を採用ダッシュボードで確認して、【月次】プロジェクトレポートにキャプチャを記載してください。またポジティブな点、ネガティブな点を記載してください

2️⃣ ポジション単位での目標との差分、時系列での差分を記載してください。またポジティブな点、ネガティブな点を記載してください

3️⃣ 候補者の定性的な振り返りを記載してください
「評価が高かった候補者」、「評価が低かった候補者」、「選考に進んだ候補者」、「選考に進まなかった候補者」の理由や経歴情報の特徴を記載してください。

4️⃣ 活動全体を通じたKeep・Problemを記載してください。

5️⃣ 課題要因の特定とそのためのネクストアクションを記載ください

こだわりポイント

この工程終了後に「目標達成のための提示された解決策に対して、採用責任者も社内メンバーも納得感を持てている」ことが重要です。
そのためにこだわるべき箇所は以下になります

  • 課題が発生している要因を突き止めるためにN1情報にアクセスすることが重要です。その際は、具体的な候補者のレジュメ、送付しているスカウト文面などをチェックするようにしましょう。

  • 設計の上流にあたる「ペルソナ」「メッセージ」「エビデンス」に課題がないかを確認するようにしましょう。

  • 解決策をこれまでの経験に依存せず、ライブラリを参照しながら検討することで抜け漏れを防ぐことが可能となります。


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お知らせ

弊社の現在のビジネスは、Slackアプリ「Colla」と採用支援サービス「TECH HIRE」です。採用支援サービスは、高度デジタル人材(エンジニア等)を採用したい企業を対象として、上流から実行までの採用活動を請け負うサービスとなっています。


自社で採用活動をやり切るのが難しいという方は、ぜひご相談ください。


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