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人間ドック受けてみませんか。

こんにちは。mikaです。

わたしが今すごく伝えたいことが、タイトルの「人間ドック受けてみませんか」です。
なんとストレートで唐突なタイトル。

人間ドックは、費用がかかる、面倒、時間がない、病気がわかるのが怖い、などいろんな理由で受けたくないという方もいらっしゃるかと思います。

その気持ち、とってもよくわかります。

わたしも毎年受けているわけではありませんし「時間がない」と言い訳してばかりです。

それでも「人間ドック、受けてみませんか。」と呼びかけたいのは、つい最近わたしが「あのとき人間ドック受けておいて良かったな」と思える経験をしたからです。

人間ドックを勧める理由

先程も少し触れましたが、最近「もしあのとき人間ドッグを受けていなかったら、近い将来に命を落とすことになったかもしれない」というできごとがありました。

わたしは、2023年2月に卵巣がんの疑いがあると診断され、翌3月に手術をして左右の卵巣と子宮を摘出しました。そして4月初旬に退院しました。

自分の病気のことを書くのは、正直迷いもありました。

でも、「一度受診してみようかな」とひとりでも思ってくれたら。
隠れた病気を早期に発見できることにつながったら。

そうなったらうれしいなと思って、書くことに決めました。

発覚のきっかけは5年前の人間ドック

発覚のきっかけとなったのは、5年ほど前に受診した人間ドックです。
そのときは、体調に気になるところはまったくなく、勤務先で補助金制度があったので「一度は受けておこうかな」ぐらいの軽い気持ちで受診しました。

結果は「CA-125」という項目の腫瘍マーカーに基準値の3倍近くの数値が出てしまいました。医師からすぐに精密検査を受けたほうがいいと言われました。

精密検査をしたところ、子宮頚管ポリープ、子宮内膜症、卵巣腫瘍があることがわかりました。これまで何の自覚症状もなかったため、身体にこんなにたくさんの異常が発生していたことに、とても驚いたのを覚えています。

医学の知識がないわたしは、腫瘍マーカーと聞くとすぐ「がん」の判定と結びつけてしまうのですが、がんではなくても、子宮内膜症など他の病気や炎症がある場合でも腫瘍マーカーの数値に出ることがあるそうです。

幸い、その時点では大きな問題はなく、子宮頸管ポリープは切除し、子宮内膜症と卵巣腫瘍は、自覚症状がないことや良性の可能性が高いことから、半年ごとに定期検査をすることになりました。

この時は自覚症状もなく、病気であるという実感もほとんどないため「大事にならなくて良かった」というぐらいの軽い気持ちで、人間ドックの重要性もそんなに感じていませんでした。

卵巣腫瘍の異常

約5年間、半年ごとの定期検査を受ける中で、これまで全く問題がなかった卵巣腫瘍でしたが、今年2月に異常が見つかります。
前回の検査からたった半年で腫瘍がかなり大きくなっていました。

この時点でも全く自覚症状はありませんでしたが、腫瘍が悪性に変異した可能性があるかもしれないとのことで、摘出手術を受けることになりました。

通常は親指ほどの大きさの卵巣が、このとき10cm弱まで大きくなっていました。卵巣の大きさが5cmを超えると、捻転(ねじれ)や破裂が起こりやすくなるそうです。その場合、激痛で動けなくなり緊急手術が必要になります。

また、悪性腫瘍が破裂した場合、がん細胞を撒き散らすことになるため、他の臓器にも大きな影響がでてしまうとのことで、早急に手術をすることを勧められました。

卵巣腫瘍は、事前に細胞を取って検査をすることができないため、CTや超音波、MRIなどの検査をしても良性か悪性かは判断がつかないらしいです。

実際に卵巣を摘出して検査をしないとわからないそうで、わたしの場合、良性と悪性の確率は五分五分とのことでした。

手術中に細胞検査をしてどの部分を摘出するかを判断をするのですが、その検査の精度は9割だそうで、最終結果が出るまでは数週間かかるとのことでした。

医師から上記の内容を説明されたときのショックは大きかったです。
「手術をしてみないと正確なことはわからない」という状態は、不安しかありませんでした。

それでも3日ほどで、なんとか「今は、良性か悪性かは誰にもわからない。これ以上考えても仕方がない。」と一旦気持ちに整理をつけることができました。

その後、手術日まで1ヶ月ほどの期間があったので、気持ちもグラグラ揺れましたし、いろいろ自分の弱さも痛感しました。
高齢で、自身の手術も控えている親に「良性か悪性かわからないけど、わたしも手術することになった」とはとても言えず、術後まで何も知らせないという決断もしました。

手術までの約1ヶ月間が精神的には一番キツかったです。
そのあたりのことをいろいろ書くと長くなるので、それはまた別の機会に書こうと思います。

手術の結果

手術の結果は、「境界悪性」という良性と悪性の間に位置するという診断でした。
「境界悪性」は、進行がゆっくりで比較的悪性度は低いとのことでしたが、左右の卵巣、子宮、胃と大腸の間にある大網という膜を摘出しました。

幸い、わたしの場合、卵巣が破裂したりすることもなく、自覚症状が出るほど進んでいない状態で早期に発見してもらえたため、病変部位はすべて摘出できました。
抗がん剤治療などの必要もなく、今後は定期検査をするだけでOKとなりました。

卵巣がんは、自覚症状が出にくいそうです。
症状が出たときにはかなり悪化していることが多いため、早期に発見することがとても大切と言われています。

もしわたしが5年前に人間ドックを受けていなかったら、きっと今も全く気づかずに過ごしていると思います。そして、自覚症状が出たときにはすでに手遅れになっていたかもしれません。

人間ドックやがん検診の受診率

人間ドックの受診率は上がっているものの、まだまだ十分とはいえない状況のようです。わたしの勤務先でも補助金制度があるにも関わらず、受診率は50%程度にとどまっています。

ジョンソン・エンド・ジョンソン社が実施した検診意識調査(2021年)では、コロナウイルスの流行もあり人間ドック、健康診断などの受診控えや、体調不良時も医療機関を受診しない人が増えたようです。
コロナウイルスの落ち着きとともに、現在は調査時より受診控えは減っているようですが、ほかにもいろいろなデータが載っているので、参考までにリンクを貼っておきます。

また、ある統計によると、日本人の2人に1人が何らかのがんにかかっているとも言われていますが、日本のがん検診の受診率はまだ40%程度だそうです。下のデータでは、乳がん・子宮がんの検診受診率は諸外国と比べると日本はとても低いなと感じます。

伝えたいこと

今、「あのとき人間ドック受けておいて良かったな」と本当に思います。

もちろん人間ドックを受けても、必ず病気を早期発見できるわけではないし、費用もかかるし時間もかかります。

それでも、今回わたしが家族や周りを悲しませるような結果にならずに済んだのは、人間ドックを受診していたからこそです。

そして、「これからまたやりたいことができる」という状態まで短い期間で回復できたのは、病気を早期発見できたことと、医師や看護師の皆さん、周りの皆さんの手厚い治療とサポートのおかげです。

また、わたしの子宮内膜症のように、今すぐに治療が必要ではなくても、自分のからだのどこかに異常があることが分かっていれば、事前に対処できることも多くあると思います。

だから、あなたにも伝えたい。

「人間ドック、受けてみませんか。」


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