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酒井順子「ユーミンの罪」【本を読んで浮かんだこと】

 酒井順子さんって「負け犬の遠吠え」という本を書いた人というのは知ってました。この本は読んだことないのですが、「その人、独身?」という本を借りて読んだことがあります。

 最近、noteの記事で酒井順子さんが書いている「あっち、こっち、どっち」というエッセイのシリーズものが転載されていて、読んだら面白かったです。彼女の本を読んでみたいなと思ってとったのが、「ユーミンの罪」でした。

 正確に言うと、手に取ったのではなく、パソコンで読みました。

 さらに、kindleとかではなく、三鷹図書館のものです。海外にいる私でも図書カードの有効期限内であれば、電子書籍が読めます。

 さて、「ユーミンの罪」ですが、ユーミンに惹かれたわけでなく、三鷹の電子図書館には酒井順子さんの本はこの本しかなかったので借りたものです。

 でも、面白かったです。

 ユーミンも酒井順子さんも立教女子に中・高と通っていたのですね。かわいい良家の子女が通う学校です。

 テニススクールで一緒になった立教女子の女の子に、階級差を感じてアプローチできなかった都立高校生の自分を思い出しました。

 私は、ユーミンよりちょいと下、酒井さんよりかなり上ですが、世の中の流れを同時期に見た者としてなるほどと思う解説・分析が盛りだくさんでした。

 80年代の女性は、ユーミンの歌の中に出てくる男性に価値を見出します。そのころから女性は、彼氏の価値によって自分の価値と青春が決まると考え、彼氏がしているスポーツ、乗る車あるいは大学を見て彼氏を選んでいたといくだりがあります。

 80年代に大学生であった私は、テニスはしていましたがスキーはせず、車を運転せず、地味な大学の地味な専攻科にいました。モテなかった理由が分かった気がします。

 80年代の若者は、ユーミンの歌を聴きながら、「バブル時代」を謳歌したとの解説もうなずけます。

 実は、私は、83~85年、87~91年はモンゴルにいたので、体験的には外れていましたが、話として聞く「バブル時代」の若者の暮らしぶりと心理が、ユーミンの歌と相関的に解説されて大変納得できました。

 80年代は喫茶店やレストラン、どこかしらで彼女の曲がかかっていました。

 ユーミンに惹かれたわけではないとは言いましたが、この本を読みながら、you tubeで「卒業写真」「中央フリーウェイ」「NO SIDE」とか聞いて楽しかった。

 

 

 

 

 

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