Vol.22 わざわざ足を運ぶ
大阪都構想が反対多数で否決されました。
住民でもないので
「ooxxすべきだ」などの政治的な評価をするつもりはありませんが
事実ベースで自民、共産が共に反対側にまわった点は興味深いです。
これは正に、前回までに指摘した「縦」と「横」に関わる話で
左右両派ともに諸政策が縦、つまりネイションを前提としているのに対し
今回の構想は、縦横のバランスそのものを問い
クロスボーダーな時代における都市のあり方において
世界とダイレクトに繋がるローカルとしてのOsaka
を目指す試金石だったと理解しています。
さて、この辺にもちょっと関わる話で
今ちょうど読み進めている本が、下記の通り3冊ありますので紹介します。
養老先生が将棋の羽生九段らと対談されている
『AIの壁』(PHP新書)
マルクスガブリエルさんと東大の中島先生*の対談による
『全体主義の克服』(集英社新書)
そして、東大で准教授をされている伊藤先生による
『デジタル化する新興国』(中公新書)
いずれも「縦横」を意識しながら読んでいくと、面白いのではないかと思います。
*余談ですが、中島先生が同じく東大の小林先生と共著で出された『日本を解き放つ』(東京大学出版会)と言う本があり、これは私が最も感銘を受けた書籍の1つです。日本の文化や、それこそポジショニングを考える上で大変有益な一冊ですので、この辺にご興味おありの方は是非。
それからもう一点。
例えば養老先生が警鐘を鳴らされているように
デジタル社会を生きる我々は
頭ばかり使って、体で感じる事は置いてけぼりになりがちです。
クロスボーダーな今日の社会において
「敢えてローカルに足を運び感覚する」意義は、多分その点にあります。
普段、頭ばかり使って仕事をしている人たちは
たまにはコンクリートジャングルを抜け出して
人間以外の“住民”の声にも耳を傾けてに遠足してみましょう。
私の場合、国際都市としてのバンコクそのものも大好きですが
川を越えたトンブリの運河やノンタブリーのココナッツファームの眺め、
それらを含めたバランスの良さにいつも魅了されています。
世界と繋がっている感覚を保ちながら、ローカルにも足を踏み入れてみる、
そんなスタンスだからこそ、見えてくる景色はきっとあるはずです。
*******Disclaimer*******
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