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幽霊が跋扈していると思い込んでいる【三日以上続けば万々歳日記】

日曜日は、目覚めから気持ちがよい。
はずだが、仕事で時間を守れず失敗する夢をみて落ち込んでから起床した。


そのまま、寝床に昨晩置いておいた『プノンペンどくだみ荘物語』(著:クーロン黒沢)を読む。先日、『シックスサマナ 第37号 俺たちのドリームハウス』(発行:クーロン黒沢)を読んでから、クーロン黒沢という人が気になっていたので買っておいたのだ。
『プノンペンどくだみ荘物語』は、カンボジアを舞台にしたどうしようもない長期滞在日本人たちの共同生活のお話。薬物中毒者や売春マニアなどが集まり、ハチャメチャおもしろい日常を書いたものだ。
わたしがもし男性だったら、こんな日々を一生に一度でいいから送ってみたいと思ってしまうほど。元気が出る。

わたしは、カンボジアについて思い込んでいたことが二つある。ひとつは、しょうもないことで「プノンペン」という都市のことをずっと「プンノペン」だと思っていたこと。
もう一つは、カンボジアには幽霊がうじゃうじゃと跋扈していることだ(これは未だに思い込み中)。

なぜ、そう思い込んだと小学生の頃に読んだ『アンコール・ワットの神さまへ 「国境なき子どもたち」の記録』(著:石原尚子)と弟の発した出典元のはっきりしない「カンボジアにはたくさん幽霊がいて、写真を見るだけでも恐ろしい」という発言からだ。『アンコールワットの~』では、ボランティアに行く日本人小学生の感動物語なのだが、その書籍のタイトルからわたしはアンコールワットは神秘的な何かが渦巻いている場所だと思ったのだ。
そこで弟の謎発言だ。小学生のわたしが持ったカンボジアを思う気持ちは、畏怖の念に近かった。

東南アジアを学生時代によく訪れていたが、いまだにカンボジアには行けていない。あまりにも意味不明な思い入れが強くいけなかったのだ。
もしかしたら、わたしが行っていないから知らないだけでカンボジアには幽霊が跋扈しているのかもしれない。

今日はスパイスカレーを作って食べた。わたしのスパイスカレーは何かが足りない。
何が足りないのかわからないが、何かが圧倒的に足りないのだ。
だれか、スパイスカレーの極意を知っていたらぜひご教授いただきたい。

先日、オーブン陶芸で作っておいた鉢に入れるための土を買いに出かける。
観葉植物に子どもができたので、小さな鉢を何個か作っておいたのだ。今日はいよいよ、その鉢に子どもたちを移し替える。

屋内の窓辺に置いているのだが一度風が強く吹いた日があって、小さな彼らがベッドの隙間に落ちてしまったことがあった。
すぐにすべてを救出したつもりであったが、実は一株だけベッドの隙間に落ちたまま気づかずにいてしまった。
数日前に、変わり果てた姿のその子を見つけた。日に当たらないが故にひどく徒長している。
その徒長した姿ははじめ痛ましく映ったが、不思議なもので今ではその形がかわいらしく愛おしい。

鉢は、まずまずの出来だった。

長風呂に入る。
父の日のlineを送った父から、夜の1時ごろに電話がきた。
父は、18時ごろに眠り1時ごろに起きるという、昼夜逆転ともいえる不思議な生活スタイルを長らく続けている。
実家にいたころには、この奇妙な生活スタイルの父となかなか家庭内でも顔を合せなかった。
わたしが学校から帰るころ父は眠りにつき、わたしが眠りにつく頃に父が起きる。それからわたしの起床時間前には仕事に向かってしまう。

変な父。わたしも老人になったら、そうなると言われたがなる気はいっこうにしない。

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