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バック・トゥ・ザ・フューチャーには1で頑張ったのに2と3で忘れていることがある

それは「タイムトラベルの凄まじさ」。

昨日の記事でも書いたけれど、タイムトラベルには時速142キロ×1.21ジゴワットが必要だ。
それは0秒で数千度を氷点下にするほどのとんでもないエネルギー転移をもたらす。
だからパート1のデロリアンはプルトニウムが燃料の原発を積んでた。

映画の最初、ドクの家に着いたマーティーが床に置いて蹴ったスケボーはベッド下の箱に当たる。
その箱には原子力マークが描かれてる。
パート1では最初のシーンからクライマックスの雷シーンまで、一貫してタイムトラベルの凄まじさが描かれている。

でも、パート2ではそれをちょっと忘れる。
ミスターフュージョンという、ゴミでも何でも電力に変換してくれる未来の便利な家電がデロリアンに積まれるから。車体が凍る表現もちょと手抜きになる。
タイムトラベルに必要な電力は変わらない。だけど、便利な道具にしたせいで制作者も観客もすさまじい電力を意識しなくなる。

そしてパート3だ。パート3では完全に電力のことを忘れてる。
思い出してほしい。パート3でタイムトラベルをするためにしたこと。機関車を時速142キロまで加速する。それだけだ。
きれいさっぱり1.21ジゴワットのことを忘れてしまっているのだ。

それでも橋が切れているというタイムサスペンスのおかげで、観客はなんとなく納得する。
さらに、パート2までは一応されていた表現をもう一つ、パート3では忘れてる。
それはタイムトラベルをしたら車体が凍ること。

パート3のラストシーン、ドクが家族と乗ってきた機関車型タイムマシンは凍っていたか?
電力だけじゃなく、すさまじいエネルギー転換のことも忘れたらしい。
バック・トゥ・ザ・フューチャー3部作は素晴らしいシリーズだ。

だけれども僕はこの点を残念に思う。

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2021.2.14おわびと訂正の記事を書きました。


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