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世界の滅亡を企む悪人を倒す映画【TENET】過去と未来から時間で挟み討ち!ってどゆこと?

TENETを観てきた。常に野心的な映画を作り続けるクリストファー・ノーランの最新作。
前回の緊急事態宣言で映画館に行くのを見送っていたのだけれど、なんとその間に4週連続動員位1を記録していた。
我慢できずに劇場へ詰めかけたSF映画マニア達からの評価も高い。

映画は映画館で体験するべきたという持論をもっているのだけれど、このTENETこそ映画館で体験するしかない映画だろう。
ちくしょー!見逃した!!と思ってたところ、2度目の緊急事態宣言のおかげで劇場再上映。
奇跡的にIMAXシアターでTENETを体験することができた。

プロットは単純だ。
世界の滅亡を企む悪人を阻止するために、巨大組織から主人公に依頼がくる。
主人公は相棒、そしてヒロインと協力しながら悪人を倒す。

クライマックスは善と悪の集団による最終兵器をめぐっての戦争。
善の集団は悪を挟み討ちすることに成功して、世界は滅亡をまぬがれた…
ね、「よくある話」でしょ。

「よくある話」がプロットだからこの映画は成立している。
もしプロットがややこしかったら、この映画にはだれもついてはいけない。
予告編から散々煽ってきたこの映画のメインの仕掛けは「時間の逆行」。

普段我々は時間の中を「順行」している。
主人公はその時間を「逆行」する「モノ」に遭遇することからはじまる。
それは未来から時間を逆行してきた「逆行弾」引き金を引くと銃に飛び込んでくる銃弾だ。

そのうち「逆行人」が出てくる。時間を「逆行」してくる人間。
「順行」の主人公と「逆行」してくる敵のバトル。
ね、もうわからないでしょ?映画の中で説明されてもわからない。でも映像化されている。

さらに物語進むと主人公自身が時間を「逆行」しなければいけなくなる。
主人公の主観では、周りの世界全てが時間「逆行」している。でも主人公自身は普通に動いてる。
たんなる「巻き戻し」では表現できない本当に本当に不思議な映像。

そしてクライマックス。悪人が世界の滅亡に使う最終兵器。それがある場所とそれを使う「時間」が特定される。
主人公に依頼した善の組織はある作戦を立てる。
それは「時間の未来と過去から敵を挟み撃ちすること」

「逆行」チームは青、「順行」チームは赤の腕章をつけてお互いがわかるようにする。
そして迎えたクライマックスの大バトル。「順行」と「逆行」が半々の映像は見たところで理解できない。
順行チームで燃え広がる炎が、逆行チームではどん小さくなって消えていく。

いちばんこんがらがったのは(ほんとこんがらがる)ビルの下半分を「順行」チームが、ビルの上半分を「逆行」チームが同時に爆破した場面。
下から崩れ落ちながら上半分は治っていくビル。脳みそパニック。
そして悪を倒した直後の主人公に相棒から明かされる驚愕の(ほんまに驚愕の)真実とは…

状況はめちゃくちゃ複雑だけれど、主人公の同期はシンプルだ。ヒロインと世界を救うために相棒と協力して戦うヒーロー。
映像化で見せられても理解できない世界で行われるシンプルな動機の最終バトル。
映画館で体験するべし。

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