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ジャスティスはお嫌いですか?〜アンパンマンがヒーローである理由〜

月イチでNPO仲間とやっているオンライン読書会。
好きな本をプレゼンして、投票でいちばん読みたい本を決める。
前回のテーマは『正義』だった。

プレゼンした5人全員が『正義』が嫌いで、自分の好きな本を『正義』にこじつけていたのが面白かった。
正確には『正義』そのものが嫌いなんじゃない。
自身の『正義』に凝り固まった人とか、世間から押し付けられる多数派の『正義』に嫌悪感を抱いていた。

『正義』については僕も言いたいことがある。
スーパーヒーロー映画は一般にお子様向けと思われがちだ。
だけれどもスーパーヒーロー映画はその最初期から『正義』とは何かという命題を問い続けてきた。

その一つ近年の典型に、
『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』
という映画がある。
正義を考えるのに面白い題材なので見てほしい。

これはアメリカだけじゃない。
日本のヒーロー番組も常に『正義』とは何かを問いつづけている。
アンパンマンですらそうだ。

僕は社会の課題を解決しようとせずに、いきあたりばったりで人助けをしているアンパンマンを魅力的だと思ったことがない。
アンパンマンは努力もせず、自分のしたいことの追求もせず、なんとなく空を飛んで困っている人を探してるだけ。
ぼんやりしているアンパンマンよりも、常に自分の利益を追求してアンパンマンを倒す努力を惜しまないバイキンマンのほうがはるかに魅力的だった。

しかし、読書会での対話するうちに気づいたことがある。
正義の味方は大衆に支持されなければヒーローではいられない。
では彼らが支持される理由は何か。

共通点はただ一つ、他人の利益のために自分の犠牲を厭わないこと。
この定義を当てはめれば、アンパンマンは自分を食べさせるという究極的な自己犠牲を払っている。
ごめん、アンパンマン。君はスゴイよ。

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