葦江 祝里

施術家、ワークショップ講師、オイリュトミー、創作。合同会社ホリスティック・ウェブ代表。…

葦江 祝里

施術家、ワークショップ講師、オイリュトミー、創作。合同会社ホリスティック・ウェブ代表。 心身の解放と自己治癒を促すセッション、感覚を開くワークショップや学び場を提供している。言霊学、神話、芸能、アニメーション、泳ぐこと、読書。

マガジン

  • 言葉や身体感覚と結びついた生理学

    言葉や身体感覚と結びついた生理学をお届けします。意識を広げ、生き生きした体の営みを体験すること、インスピレーションに満ちた言葉や動きを、手足の隅々にまで行き渡らせることができるような学びやワークを深めたいと思い、それについて綴っています。

  • 代謝アップ部 - 知識、意識のワーク、トレーニング実践

  • 腸活note日記、30日間チャレンジ

最近の記事

オイリュトミーのピアニストさん

メロディ、リズム、拍。 音、音と音の間のインターバル、和音。 強弱記号、楽譜に書かれた表現のためのアーティキュレーション。 休符や小節線にいたるまで。 音楽オイリュトミーは、あらゆる要素を体に取り込み、空間化します。 大げさにいうと、 体が地球と同体だとして、地球が音から作られたとして。 いったん、音の要素や音楽感情をバラバラにして、 音楽で体を構築し直す、という作業をやっている感があります。 音楽に合わせて踊ってはいないので、じゃあ実際に、体の演者とピアノの演奏者はど

    • 真夜中に太陽を見る力と、オイリュトミー

      2023.1.22(日)、春節。 エドガー・アラン・ポー『大鴉』発表会。お越しいただいた皆様、メッセージをくださった皆様、ありがとうございました。 3人のパフォーマンスでしたが、当日は5人の仲間にお手伝いいただき、友人や先輩方にもお立ち会いいただき、無事に終えることができました。先生の朗唱で、20分の大作にソロで挑むことは、得がたい体験となりました。 1/28(土)は、今度は清水隆陽路くんとマノユ明子さんの『大鴉』があり、わたしは音楽作品で参加します。 わたしにとって「

      • 「アファメーションしたら、なんだかチグハグに感じた」ということについて。

        先だっての11/14(月)に、「言葉の力で自分を棚卸しする時間」というオンラインワークショップをやりました。 自分自身が2022の締めくくりのためにがやってることなので、どうせならシェアしようと開催したら、わりと好評で、その後、マンツーマンでがっつり棚卸しするセッションに申し込んでくださる方が相次ぎました。 その中のお一人、とあるセラピストの方から、どんなアファメーションを書いたか見せてもらったところ、こういう感想をいただきました。 繊細な内容なので、わたしの方で、ちょっと

        • 言葉で現実をつくり、声で体をつくる

          この週末、11月12(土) は、藤野のシュタイナー学園オイリュトミーホールで、「音楽オイリュトミーの午後」を発表します。 翌週の11月14(月)は、19:30より2時間、オンラインでのワークショップを開催します。題して、「言葉の力で自分を棚卸する時間」。 一人ひとりが人生を歩むのに、いろんな選択肢があると思います。 未踏の地を拓く人、資格や実績を積み重ねて成長する人、家族や教え子の生育に尽くす人、流れ雲のように気ままに生きる人。 わたしは、言葉で現実をつくり、声で体をつ

        オイリュトミーのピアニストさん

        マガジン

        • 言葉や身体感覚と結びついた生理学
          20本
        • 代謝アップ部 - 知識、意識のワーク、トレーニング実践
          1本
        • 腸活note日記、30日間チャレンジ
          30本

        記事

          寺子屋カラノミ塾を作ったきっかけ

          円が二つある流水的な画像が欲しかったんだけど、枯山水の写真を探してきたら、地味すぎ。差し替えてようわからんことに。 誰かにイラスト描いてもらおうかなー。 note記事の紹介でfacebookに文章書いたら、なんかのりちゃん熱く語っているので、こっちに転載しておきます。 去年の5月くらいから筋トレをはじめ、早い人ならもう「カラダ変わった!」てな時期ですが、わたしはゆっくり、マイペースで、自分なりの目標と落としどころを見極めながら続けています。 かつて重いバセドウ(甲状腺機

          寺子屋カラノミ塾を作ったきっかけ

          寺子屋カラノミ塾、試運転のお知らせ

          今日は、公式ライン NoriTalkで寺子屋カラノミ塾のお知らせをお届けしました。以下、noteにも転載します。 月二回、月曜 19:30-21:00 zoomオンライン、リアル、録画あり。¥2,000(税込) 参加者も講師も募集します! 暑かったり揺れたり噴火したり。地球、忙しいですね。 関東は雨。天気図って読めるようになると楽しい。 地図の等高線と含めて等圧線が読めると、皮膚の流体力学的なパターン形成も感じ取れるようになるので、三度おいしい。 こうした「流れの筋が読め

          寺子屋カラノミ塾、試運転のお知らせ

          オイリュトミーシューレ東京、四年一学期の発表会に、上肢帯の解放をみる @大久保

          オイリュトミーシューレ東京、四年一学期の発表会を観させていただきました。 言葉、音楽ともにシュタイナーフォルムがメイン。 言葉の響きはおもに上肢帯で形づくります。 その動きを見ていると、胴体はミクロコスモス、腕がマクロコスモスに属しているのが感じとれます。 わたしが最近また熱心にやっているタオ氣功の流れも、腕と脚は大周天に属します。 大周天をやっているとつい経脈と混同しがちなのですが、オイリュトミーでは、経脈とははっきり異なる力の味わいがありました。 脚はどうかというと

          オイリュトミーシューレ東京、四年一学期の発表会に、上肢帯の解放をみる @大久保

          2022.8.26(金) オイリュトミー特別基礎講座 @天使館

          夏の終わり、金曜の夜。一緒に、オイリュトミー体験をしませんか? この度、舞台オイリュトミストとして、またオイリュトミスト養成講師として活躍されている笠井禮示先生にリクエストして、一夜限りの特別講座を開催する運びとなりました。 言葉の響きと体との、深いところでの結びつきを、動きの中で体験するオイリュトミー。講座内容は、その基礎稽古となります。 オイリュトミーの基礎は、単なる入門的位置付けとは異なり、現場での体験そのものがオイリュトミーの本質でもあり、体に深く入っていく働きが感

          2022.8.26(金) オイリュトミー特別基礎講座 @天使館

          寺﨑礁オイリュトミー公演に寄せて〜万巻の書を超えるカラダ

          体には、直線がない。 全体的に流体のような面に包まれ、ところどころ筋張ったり、骨ばったり、頭部やお尻は丸みをつくり、ヒトの体をおもしろくしている。 まっすぐなのは、鼻稜くらいのものか。 ゆっくりと踊りはじめる寺﨑さんを見ながら、そんなことを考えていた。 今日は、国立のまちかどホールにて、寺﨑礁オイリュトミー公演があった。 心にはいろんなものが刻みつけられ、帰ってきて何かを始める前に、書いておこうと思った。 寺﨑さんは、天使館オイリュトミーの先輩で、四年ほど通ったヨガの先

          寺﨑礁オイリュトミー公演に寄せて〜万巻の書を超えるカラダ

          ようこそ、実力主義の世界へ

          夏至の日。バミューダパンツからスタート。 ヒザ出してバイク乗ってるろくでなしです。 何が楽って、その格好のまま図書館へ行き、 そのままジムで筋トレもできるし、汗かいたまま温泉サウナへゴー。 めちゃ整う(←このワードちょいきもい) 午後からは、さおりんとよーこさんが来てくれました。 セッションのあとは、さおりずケイタリングで、シャンパンとワインを開けて。 夏の暑い日に飲むのが、一番好き。 我が家は、家具や道具や食器はたいしたものないんだけど、部屋だけは広く、少人数でワー

          ようこそ、実力主義の世界へ

          カラダを再組織化する機序は、静寂と躍動、収縮と拡がりの循環にある。

          今週は超のんびりモードで、勉強するか本を読むか、ご飯つくるかジムにいくかしか、しなかった。 のんびりモードを過ごして、はじめて筋トレでミトコンドリアが増えてる感がある。 勉強は、あらためて施術の組み替えをしてるんだけど、それに合わせて、仕事の予約がポコポコ舞い込んでくる。 不思議。人と人ってどこかでつながってるとしか思えない。 来週はミトコンドリア、増やせるかな。 きのうは、須藤さんから、ふたつ動きを教わった。 そる動き。 下の関節の屈曲から、上に力を伝えていく。 上

          カラダを再組織化する機序は、静寂と躍動、収縮と拡がりの循環にある。

          夏至と信念システムとセルフイメージ 「秘密を隠さなければ」「秘密のあるわたしは恥ずべき存在だ」

          セラピーの仕事をしているわりに、信念システムとか、トラウマとか、感情解放とか、そういう言葉を口にするのに、いつも抵抗がある。 スイカは緑色の皮があってこそのみずみずしさなのに、赤い汁の滴る果肉を、そのまま持たされた気分に近い。 神聖さに欠けるのも好きじゃないし、泣きゃいいってもんでもない。 人の心は、体から切り離して語ることはできないのだ。 今後は、さらにその方向性を強めていくつもり。 フィジカルに適切に応対することに専念し、フォーカスを絞っていくよう、施術内容の組み替

          夏至と信念システムとセルフイメージ 「秘密を隠さなければ」「秘密のあるわたしは恥ずべき存在だ」

          詩のセッションと、鬼の子の詩

          奇才、高橋芳文さんに、1on1の詩のセッションを受けました。 お題をもらって、二週間たらずで八編。 毎日サイコロを振ってログライン書いて、お題をもらって詩を書いて。 脳内アンテナがドクダミの群生のように伸びまくっています。 基本は自由に書いてよくて、最初にこんなサジェッションがありました。 というような塩梅。 「言葉の心臓」っていいな。 心臓を持った言葉が自由に手足を伸ばして歩き回る前に、あわてて服を着て隠そうするようなところが自分にもある。 そういう自分も含めてその

          詩のセッションと、鬼の子の詩

          「花は心、種は態(わざ)なるべし」 世阿弥

          種となる大地、体という形態、そして動作の技がなければ、心という花は外へと咲かない。 他にも。魂の成長を花にたとえているのは、ルドルフ・シュタイナーの『オカルト生理学』だ。 こうした先人たちの言葉を胸に、体や形、形態学、動きにこだわって生きている。 体が魂の型なら、霊はなんだろう? メイ・サートンなら、霊は魂の花瓶、と言うかもしれない。 花は人の目に映り、手に触れ、生けられることで、はじめて花と認識される。 人は自らの認識で自然界に歩み寄らない限り、自然界の簒奪者でしかな

          「花は心、種は態(わざ)なるべし」 世阿弥

          「越境者」を具現化する。

          2022年6月12日、日曜。 午後1時半からの開演を待っていた天使館には、突如、雷鳴が轟き、窓は風雨に殴られた。 いきなりの荒梅雨(あらつゆ)は、いきなり晴れた。 光が差し込む。 そうして静かに、チェロソナタがはじまった。 オイリュトミーは、すでにある音楽に合わせて踊るのではなく、その音楽が生まれたところに立ち返り、自らの体を通して生み出していく。 基礎練習になると、音楽が生まれたところより遥か彼方、音の響きそのものに立ち返る。 そういう体の手続きに入るために、最

          「越境者」を具現化する。

          走馬灯の像を破りさる呼吸で踊る

          2022年6月5日。天使館にて、ダンス公演『フーガの技法』を観る。 笠井叡先生と、平山素子さんのデュオ。 平山素子さんは、地と天がくっきりした体で、曲が進むにつれ、次第に火のような息づかいで弾けていく。 先生は空気のような、モディリアーニのようなたたずまいだったが、二人の体が空間を作り始めると、離れているのに、エゴン・シーレのからみのような水気が漂ってくる。二人は不思議な、けれど共通の呼吸をしていた。 「フーガの技法」の16曲を一言でいうなら、今際の際(いまわのきわ)。

          走馬灯の像を破りさる呼吸で踊る