見出し画像

おしゃれは何のためにするのか考えてみた


おしゃれは何のためにするんだろう


 おしゃれをする目的について、哲学的な話になってしまうこともありますが、この記事ではそんな深い話はしません。私自身、55歳になり、この年齢でどれだけ頑張る必要があるのかと疑問に感じることが増えました。もちろん、考え方は個人によって異なるため、違和感を感じる人もいるかもしれませんが、これは私が今の自分に対して思うことですので、ご了承ください。おしゃれについて考える上でのポイントについてお伝えします。

更年期とおしゃれに対する熱量


 例えば爪も、若いころはネイルにこだわる気持ちが強かったのです。でも、加齢とともに縦筋の入った爪にコンプレックスも感じるものの、それをサロンで美しく仕上げてもらいたいような「熱」はなくなりました。
 好きな人は楽しむと良いと思うけれど(いや、わたしも好きだったんだけど)それに向けるエネルギーが無い。

 おしゃれも同じで、緩んだ体を引き締める努力や、かゆみを我慢しながら
補正下着を着てまでボディラインの見える服を着る気力がない。

 更年期でやる気がないのでは?と思う事もありますが、それだけじゃない気がします。

自分を客観的に見ると腹落ちすること


 わたしはイメージコンサルタントの仕事のために、写真や動画を撮って
客観的に自分を見てきました。そのせいか自分がどう見えるのかを冷静に評価をしてしまいます。
 他の人がどうなのかは分かりませんが、「私」がもう一人いたとして、その「私」がわたしを見ているとしたらこう思うだろうなと言う感じです。それはもちろん自分の好みなので偏っています

でも結局そこですよね?

自分が自分を見て「おばさん」と感じるなら、人から「若く見える」と言われても、やっぱりおばさんだよなぁと。悪い気はしないけど、有頂天になるほど鵜呑みにはしない。(お世辞もあると思うし基準値も違うから)

 別にひねくれている訳でも、卑下している訳でもなく、自分の目に映る「事実」を受け止めているだけです。

 40代までは少しでも若く見えることは結構大事な事に思えたものです。でも今は、たとえ5歳若く見えてもおばさんには変わりないんですよね。若さにこだわる必要性を感じなくなったんです。

おしゃれをすると得られるもの

 それよりも、お客様の悩みを聞いたり、ここ数年の新型コロナの流行も重なって出かける機会も減ってしまった時、ふと何のためにおしゃれをするんだろう?と考えるようになりました。

 難しい事じゃないんですよね。ただ、おしゃれをすると「気持ちいいこと」がある。

 例えば女友達に「おしゃれ」「どこで買ったの?」「似合ってる」と褒められる。異性からモテる、。ちやほやされる。職場の人から「いつも小ぎれいにしてるね」「素敵な人」と言う視線で見られる・・・。

ほら、気持ちいいことが多い(笑

 若く見えたいのも同じですよね。日本では「若い」事がもてはやされる傾向がありますから、若いと言われる=褒められる=気持ちいい。
 若いって実は「幼い」と紙一重なので大人は注意が必要ですけど。

で?自分は何のためにおしゃれをしているの?



 そうやって分解していくと、今の自分の気持ちも見えてきます。あくまで私の場合ですが、服や外見を褒められても、もうそこまで気持ちいいことはない。もちろん嬉しいですよ。でも、その気持ちよさを手に入れるために、頑張りたいと思うほど執着していない。「あ、どーも」って感じ(笑

 自分にとって、得たいと思うものが変わってきているのです。
たとえば「家族と旅行に行きたい」のも、家族が喜んでくれることが自分にとって気持ちいいってところでしょうか。

必要な服と欲しい服の違い


 実は一昨年、一年間服を買わなかったのですが、その間にほとんど着ていない服が分かりました。それらはまさに「人に褒められるための服」でした。

 今のわたしに必要なのは、親の介護の時に動きやすかったり、着ていてストレスがなく、近所のスーパーや娘と散歩に行くだけなら十分な服でした。

 たくさんの似合う服たちは、手にとっても着る気力が湧かなかったり、介護に行く為に着るような服ではありませんでした。

 おしゃれを諦めた訳ではないのですが、自分が欲しいと思う服は現実的に着る機会が少ないものだったのです。必要な服が無いと回らないし、どこにウエイトを置くかは、その時々に変えて行けばいいと思うようになりました。


本当に大事な事をクリアにする


 仕事や、おしゃれな女友達と飲みに行くような時以外(ほとんど無い)カッコつけるのに飽きたわけですが、夫にこの話をすると「昔でいうオバタリアン(若い人知らないよね)」って言わます(笑
 
 でも、本質かもしれない。おばさんになると恥じらいが無くなるとか言われますが、多分大事なものが変わっただけでしょう。
 そんな風に人に言われない為にきちんとしている人もいるし、乙女心がずっとある人もいるけれど、個人差がありますよね。

 今の自分にとって楽しいことや本当に好きな事がクリアになることは、「自分のスタイル」の始まりかもしれません。

 現在のわたしはカッコつけるおしゃれから遠ざかっていますが、それが今必要な人もいると思います。必要な服って、別に実用的なものとは限りません。仕事やデート、自分の気分を上げるためなど、色んな目的があって良いはずです。

おしゃれって何の為にしても良いし、しなくても良い。
不自由なようで自由。
だから難しいと感じるのかもしれませんね。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?