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「新・朝市夜市」に思う、買い物の古くて新しいカタチ

車窓に映る山脈を眺めながら、絵本のような時間だったなと思っていました。

先日、とある用事で山の中に出かけたのですが、浴びるように「丁寧な手仕事」に触れたのです。

すぐ売り切れてしまう、1日数十個しか作られない豆大福。14時で閉店する、店主こだわりの蕎麦屋。ジブリに出て来そうな、木製の小屋で売られているパン。職人の方が一つひとつ作っている木彫りの器。

大量生産、大量消費の逆張り。お客さんがたくさん来たら、一瞬で商品が売り切れになってしまう。どのお店もひっそりとしているのですが、売られている物が本当に良いんですよ。

木の器屋さんは「この子いただいて帰っていいですか?」と買い手の方が器に感情移入してしまうレベル。大福はお餅がとても分厚いのに、翌朝になっても全然固くならないし。すごい。

こういうお店の前では、お客様は「神様」ではなく、「お金を払って分けていただく存在」です。「買ってくれてありがとう」「売ってくれてありがとう」の世界。買い物がとても気持ちいいの。

思い返すと、普段、食材以外はオンラインでしか買い物しないし、お店に買いに行ったとしてもセルフレジや、電子決済ばかり。お店の人と会話するってほとんどないことに気づきました。

昔は、こういう買い物のやりとりが当たり前にあったんだよなぁと思っていた最中、ETIC.でも、こんな作り手と買い手のやりとりを楽しみながら、オンラインで買い物する取り組みがあったことを思い出しました。

田坂広志さんが、著書『使える弁証法』の中で、社会は「螺旋的に発展する」と書かれています。古くなったと思っていたものが、新しい技術を伴ってバージョンアップして復活する。手紙が電子メール、になったのが一つの例です。

新・朝市夜市」の取り組みは、昔、あたり前にあった「売ってくれてありがとう」「買ってくれてありがとう」の世界をZoomなどの技術をつかって復活させたものなんだなーと。まさに、買い物の「螺旋的発展」!

自分の心が、どんなことを気持ちよいと思うのか。何を大切にして人生の時間を過ごしたいのか。たまに非日常に足を伸ばしてみることで、自分の暮らしを客観視できることってあるなと思ったし、手軽なところでまずは「新・朝市夜市」のようなオンラインの取り組みにポチっと参加してみるのもおすすめです。

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