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地方議員による地元案内〜流山市①

周防大島町議会議員視察研修での関東方面訪問を生かして、ソロ活視察してきました。

木下斉氏が所長を務めておられるLDLのメンバーであり、

都市経営プロフェッショナルスクールの先輩でもある

流山市議会議員の近藤みほさんを頼り、

流山おおたかの森駅から、近藤さんの車でぐるっとご案内いただきました。

ほんの4時間とは思えない、濃密な時間と気づきをありがとうございました。感謝!

  • 駅周辺の官民連携した緑地の確保、あちこちに点在する森とたくさんの公園

  • 景観条例による高さ制限や標識、看板、サイン等の配慮

  • 住宅街に囲まれた中にあるイチゴとブルーベリー農園果季の樹

  • 令和4年度開校の、“校則なし・長期休暇の宿題なし“のおおぐろの森中学校

  • 市や住民の思いも汲まれた民間の物流倉庫エリア

  • 障がいのある方も働く有機農園えか自然農園

  • 江戸の風情漂う本町エリア、コミュニティスペースmachimin

などなどなど、多岐にわたるまちづくりの様子をご説明くださいました。

行く先々で、まちの方々に気軽に声をかけられるみほさん。
普段のお付き合いの様子が伝わってくるよう。

背中を追いかけていたため、後ろ姿ばかり…(⁠◔⁠‿⁠◔⁠)

ただ歩くだけではわからない、
「ここにそれがある理由」
「これがあることによる地域への影響」
など、背景を伺うとまち歩きは本当に面白いです。

急にお邪魔させていただくことになったにもかかわらず、おおぐろの森中学校の校長先生・教頭先生にアポまで取ってくださり、お話を伺うことができました。


創立令和4年!おおぐろの森中学校

車から降り立ったみほさんと私を待っていてくださったのが、前川校長先生と、多田教頭先生。
赴任前は、お二人とも教育委員会にお勤めだったそうです。
新しい学校。どのようにマネジメントして生徒も先生も学校も育てていくのか。
キーマンを配置し、数年で異動させることもせず。”自律”という目標を生徒も先生も、ちゃんと知っているそうです。それを校風として根付かせるミッションを負っておられるのかなと感じました。

日本最大の木造校舎だそうです。都会だからこそ、より木の大切さに重きが置かれるのかも?


制服はあるけど校則なし。授業を受ける服装も、制服なのかジャージなのか、自分で判断。
社会に出てちゃんと自分で考えられるように。


廊下と教室の堺は全面ガラス。広く感じるだけでなく、中の様子が見えるので、
学級内での事件にもいち早く他の人が気付くことができそう。


〇ICT教育。それはDX。

おおぐろの森中学校では、電子黒板にタッチペンで板書ができたり、今年はデジタル教科書も導入されていました。
タブレットでみることができる教科書と、紙の教科書両方があり、ちょうど授業中の教室では、先生が「紙の教科書は家に置いておいてもいいし、でも紙は紙の良さがあるし、使ってみて自分のやりやすいようにしたらいい」とおっしゃっていました。
それぞれの先生が作成した教材データは校内教員で共有されるそうです。
改善されながら、よりよい教材にブラッシュアップされていくのだと思います。一からつくるより、効率的ですね。

でっかい定規でチョークを使って図を描いていた、自分の中学時代は過去のもの…
定規職人みたいな先生、いたな~。

周防大島町の中学校は、一人一台タブレットが配備されたのはコロナ前でした。よそと比べても、早いほうだったのではないかと思います。
翻って、果たして私は、周防大島の教育現場でどのようにICTが使われているか、わかってる???
何度か授業参観に行ったり、机上で説明は聞いたものの、リアルに理解してはいないことに気づきました。
周防大島中学校は、「3がつく日は学校訪問の日♪」と、地域の方でも学校の様子を見学に行くことができるので、これから積極的に覗きに行ってみようと思います。

〇始業式から数日は、オリエンテーションのみ

私がお伺いしたのが4月18日。「今日から授業が始まります」という校長先生のことばに、私はびっくり。
始業式(入学式)からこれまでは、オリエンテーションや新しいクラスがなじむよう、様々なレクを行っておられたそうです。
確かに…各学年6クラス、1クラス35人いるので、いきなり授業が始まるのではなくクラスの人を覚えたり、雰囲気になじんだりという時間があるのはいいなと思いました。生徒数の少ない周防大島なら不要?どうなのかな?
入学から授業スタートまでどのようなオリエンテーションが行われているのか、こちらも知らないな~。

〇夏休みの宿題なし→個別最適な学びができるのでは

長期休暇の宿題がない、というのもおおぐろの森中学校の特徴。「いいな~!!」と、他の学校の生徒は言いそうですね(^^)。
全員が同じ内容・同じ量の課題を与えられるのは、考えてみれば非効率です。すでに理解している分野については”こなす”だけの時間になってしまう。
夏休み期間が、苦手な分野や理解できていない課題、より興味のある課題(学校の授業にとらわれず)について取り組めるような時間になれば、より有意義な学習時間を持つことができそうです。

過疎地の学校に参考になる?

流山市は若年人口が増加したため、新設されたのがおおぐろの森中学校。
周防大島は生徒数減少により学校の合併が進んできました。あまりにも対照的ですが、学びは多くありました。
生徒が多いからこそ、業務効率化に本気で取り組んでおられるように感じました。
先生が多いからこそ、情報共有や人材育成の仕組みを構築しておられると感じました。
保護者が多いからこそ、ネットを通じた積極的な情報発信を行っておられ、校長先生は「文句や苦情ではなくて、意見や提案をください」というメッセージを発しておられます(保護者だけではなく、地域、教職員の多田形に対しても)。

学校組織は、校長先生の権限がとても大きいと聞いています。
校長先生が変えようと思えば、変えられること。
やろうと思えば、やれること。
そういうものが結構あるのだろうなと思いました。

昨日、周防大島中学校の学校運営協議会に参加してきました。
周防大島中学校の育てようとする生徒像は
「自ら考え、判断し、行動する生徒」
です。
おおぐろの森中学校の「自律」にも通じると思います。

そのために、先生や地域がどのようなサポートができるのか、考え提案し私もチャレンジしてみたいと、改めて思いました。


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