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ソウルメイト

ソウルメイト

魂の友だち

わたしの周りにいる人はみんなソウルメイトと言われている

でも違う、そうじゃない

元夫が出てくる少し前
わたしの出会ったあの人だ 

親友からもらった曼陀羅展のチケットが一枚
稽古ごとの帰り道が一緒で電車の中で見せていた

何でだろう…多分、とっても行きたかった展覧会だったから

ある土曜日の午後
ひとりで美術館に足を運ぶ
こういうものはひとりでゆっくりと観たいから

半分位、見終わって

振り返ると彼がいる
いつ観に行くとも言っていないのに

「えぇ~?どうしたの」
「俺も観たかったから」

世の中に偶然はない
その時からよく使われている言葉だった

彼のこと、好きかも
互いに意識はしているものの
付かず離れずの関係

「付き合っているの」と聞かれば首をひねる

それでも唐突に電車の中で手を握られたり
二人でご飯を食べた後に
「まだ結婚して縛られたくないなぁ」とボソッと粒やいたりされていた

わたしのことを大切にしてくれる

もしもはないけれど…あのまま一緒にいたら楽しかっただろうな

あの男さえ表れなければ
でもあの男との人生を選んだのはわたし
あいつのせいには出来ない

自分の人生は自分で責任を持たないと


その後は彼も結婚して
別々の人生を歩む
しあわせに暮らしていて欲しい
そう願っているが

わたしが夫と上手くゆかなくなって、思春期の長男が荒れだした、外面はいいから、学校では聞き分けのいい子

ただ家では暴れまくる
女親ひとりではどうしようもない

そんな時、知人から預言カフェを教えられる
ちょっと惹かれて行って見る

「あなたは今、夏から秋の季節に変わって来て、ちょっとさみしいかなと感じている」とただ季節は巡るからちゃんと冬が来て、春がやって来るみたいなことを言われている

母に話すと自分も連れて行ってくれと言う
二週間後にわたしは母を連れて、もう一度預言カフェにゆく
その時には何故だか不思議なことを言われている

「あなたが手放して、もう貰えないと思っていたものが、あなたの元に戻ってくる。それはものではない」と

えぇ?それってあの彼のこと?
それしか思い浮かばない

その言葉を言われてからもう十年以上も経つ

預言をする人もそれがいつ現れるか分からないという

本当に現れるのかな

でもわたしはひとりで生きてゆこうと思っている
大好きな文章を書いて
おやさまの元に通う

当てにはしない
でもこころの奥では待っている
彼だけを求めている

わたしのソウルメイト

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