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マネージャーの「人にうまく頼れない」問題について

当然ではありますが、一般的にマネージャーになる人は、現場で努力を積み重ね、大きな実績を挙げていることが多いです。そして、その実績に対する自信を胸に秘めて、リーダーとしての責任を果たそうとみな決意を新たに頑張ります。

こういう過去の実績や自分の強みを踏まえた自信や確信はもちろんとても重要です。そういうものがなければ襲いかかってくるタフな状況も乗り切れませんし。ただ、多くの管理職を見ていると、それが仇になって苦しんでいる人が多いのも事実です。

それは何かというか、人にうまく頼れない、という問題です。

現場でメンバーとしてタフな場面に正面から向かい合って、自らの力で成果を出してきたが故に、マネージャーは「できるやつは弱音を吐かない、人に頼らない」といった考え方を内面化しがちです。

そして、これが固定観念となって、マネージャーが、適切な支援を他人から受けることができず、上と下の板挟みになって心身のコンディションを崩す例は想像以上に多いです。

例えば、上司からは事業目標の達成のプレッシャーを受けるばかりで、その達成のために必要となるヒト、モノ、カネの投資をうまく彼らにリクエストし、交渉しながら勝ち取っていくことがうまくできない。

そして、部下に対しても、自分が思っているように動いてくれないと嘆きながら、自分がやるしかない、と自ら現場に乗り出して課題を解決しようとしてしまう。

これでは当然ながら身体も心も持ちません。。。なので、マネージャーは周りから適切なサポートを得ることが仕事である、くらいの認識を持ったほうがいいくらいと私は考えています。

上司や部下を良い意味で「使いこなして」、彼らから適切な支援を引き出しながら、事業の方向性や趨勢を決める質の高い意思決定ができるか。これこそがマネジメントの仕事なんだと認識できるかが成長の分かれ目です。

このことを毎日の仕事で意識して学んでいくことで、人をうまく頼りながら(動かしながら)、事業を前に進めていく感覚を掴むことができると思います。

作業に逃げずに、人に任せる。決めることで価値を出す。こう決意して何度も試行錯誤と失敗を繰り返しながら、自分なりの型を見つけられるか。これがマネジメントとして成長していけるかの要諦だと自分に言い聞かせながら、私も日々勉強しています。

★ボーナストラック★
想像以上に多い、部下を「恐れてしまう」マネージャーについて書いています

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