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チョコレートとカシスムースが織りなす、とろりとした陶酔の「グルマンディーズ」。at KUDOU Minamirinkan Head store

艶やかなチョコレートの
上からフォークを
真っ直ぐに入れて、
サクリとした切れ味を
指から胸へと受け止めながら、
鮮やかな色彩の対比を
瞳に、そして口に、
頬張っていく。

厚みのあるチョコレートの
シルキーでなめらかな
舌ざわりを感じながら、
カカオ感ごと、
スカーレットの層とが
織りなす
味覚にまかせれば、
チョコレートと
バレリーナが踊りだしたかのような
華やかなカシスムースの酸味は、
もしも油絵で表現したら
こうなると
思わせるような、
とろりとした濃味で、
うっとりと口のなかを回る。

これを、
前歯でかむような
アプローチに変えると、
カシスという素材は
また姿を変えて、
濃厚な「甘さ」が
じゅわりと溢れる
アクセントを
授けてくれた。

ケーキが並ぶショーケースの奥が喫茶室。

これぞ“喫茶”
と言いたくなる、空間のなかで。

そんなとき
そばには、これ。

甘いものについて書かれた人気作家たちの
43篇の小品が並ぶ。
焼き菓子を味わうような短さがいい。

小田急江ノ島線、
お隣の
「南林間」駅前
欧風菓子「クドウ」本店。
かつて東京・銀座にも出店した
大和市の名パティスリー
ここにあり、
というべき
王道の味と出合える。

カーテン越しに、
「南林間」駅のホームが見えるが、
店内は静寂に満たされる。





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