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遠回りやからこそ、見える景色がある。

とアンミカさんは、
自身の歩みを振り返りつつ言った
(先月の『Skyrocket Company』)。

モデル事務所のオーディションを20回受けてダメで、
ある事務所に「実物を見た方がおトクですよ」と、
意味不明の売り込みまでしても
無残に落とされてしまったという
過去について語った。
パリコレも初回はダメで、
トライを続けてついにランウェイを歩いた。

「あかん、何で私ばっかり」と思ってる人がいたら、
「いや、ちゃうで、他の人にできへん経験を
積ましてもらってる」
と思えと助言し、

「将来、(その経験が)絶対宝になるから」

と励ます
“アンミカ教”、強烈。
           
私は花王石鹸(当時)のコピーライター募集に応募して
最終の役員面接で落とされ、
「3年後に考えるから」という人事部の
言葉を信じて入社。
本社販売部での勤務を終えてから、
コピーライター養成講座に2か所通った。
結局、3年目の人事部面接で、
あっさり否定されたのを受けて、
一週間後に辞表を出し、
無給のコピーライターとして働き始めた。
コピーライターの見習い時は、
そんな“メーカー体験”が、
クライアントの動きを想像する糧になる、
と勝手に思っていたが、
実際にイメージはしやすかった。

それが「宝」だったかどうかは別にして、
このコスパ優先時代には恐らく毛嫌いされる
「遠回り」には、
「遠回り」なりの価値が確固としてある。

だから、多少の失敗で
ストレートに進めなくても、
気にするだけ、それこそ無駄だ。



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